あらすじ
幼児のような万能感や自己愛を引きずる。異性より親が好きで、いつまでも親離れしない。周囲には認められたいけれど、そのために努力するのは面倒で、日々ささやかに幸せに暮らせればいい――今、そんな、子どもの心のまま人生をあきらめきった中年のように生きる若者が増えている。なぜ先進国の中でもとりわけ日本で、このような変化が起きているのか? 子どもから青年までの若年世代を30年以上ウォッチし続けた精神科医による、衝撃のレポート。
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Posted by ブクログ
イマドキの問題を分かりやすく解説してくれる本。当事者目線で読んだら、答えが出てそうな事を答えに収束させないまま書かれてるようなもどかしさがあった。外へのゲートが書かれてないテーマパークの地図みたいな、、
Posted by ブクログ
こどものまま中年化する若者たち
現代の若者はこの二極に分かれる。「植物化する男子」「くらげ化する女子」
「植物化する男子」とは動く範囲が狭く、人とそれなりの距離を取り、木津つくのを恐れ、自分の世界からでようとしないような男子を指す。
「くらげ化する女子は」目の前の相手だけに反射的な反応をし、断片的な関係性で日々いきている若者のこと
「ある程度、情報量が増えてくると、ある部位の脳の活動は活発になるが、さらに情報量を増やしていくと、脳の活動は突然止まってしまう。快い刺激に関しても、量が多すぎると反応しにくくなることがある」
情報疲労症候群:過剰な情報を吸収し処理しようとすることによる心理的ストレスが判断力や記憶障害、不安やうつなどの症状になって現れること
若者の今の会社に一生努めたいかというアンケートの結果、約55%の人が一生勤めたいと回答。これは若者が保守化している証明であり、いまの社会で要望されている自発的に勤める人材とは真逆の傾向である。
精神性の喪失。明日は今日よりも良くなるということよりも現状とあまり変わらないだろうという思考。世の中から理想像が消えることで、若者が理想像を描くこともなくなった。
青春とは未来へ向かい、苦しみと希望に満ちた脱皮のプロセスそのもの
いきていることに対する手ごたえ。リアルなものへのつながりの欠如
10歳までの育てられ方が一生のベースを作る。
体で覚え、外界に働きかけて何かできるようになるという体験。
いろいろなシステムが用意されているということは、それを利用できるということであり、一気に自分の世界を広げることができるということに等しい。