あらすじ
映画にもなった感動実話。文庫版を電子化!
プロポーズの言葉も忘れてしまった私だけど、本当にありがとう。
つかささんは北海道網走市の普通の女子高生だったが、
17歳の時に、交通事故に遭い、車椅子生活になってしまう。
また頭を強く打ったことでそれ以後、
自分に起こったことを覚えていることができないという記憶障害が、
後遺症として残る。
それでも明るく前向きに生きるつかささんは、
25歳の時に網走市のタクシー運転手と恋に落ち、結婚を決意する。
当然のように周囲は大反対。ところが妊娠がわかり、
ついに周囲からも祝福される結婚式を挙げ、元気な赤ちゃんを出産した。
不運と困難の連続にも、
まったくひるむことなく強く夢を追ったつかささんの人生は、
生きることの本当の大切さを教えてくれる。
映画化もされた、人間愛が溢れる感動実話。
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Posted by ブクログ
最近のテレビドラマ、「掟上今日子の…」では、「彼女の記憶は1日限り」。
「博士の愛した数式」で、交通事故にあった博士の記憶は80分。
それらはきっとフィクション。作り話だが、本書はドキュメント。本当にその様な記憶障害があるのだということを知った。
快活な少女が交通事故にあい、身体の不自由と記憶障害というハンデを負う。
なんと痛ましいことかと思わずにいられないが、社会復帰、進学、就職、恋愛、結婚、出産と、常に前向きな主人公に思わず「がんばれ」とエールを送ってしまう。そして逆に本書を読む私自身が彼女に励まされている気がしてくる。
しかし結末は、彼女は一男を残して別の病に逝く。
読者ながら無力感に、なぜ神は彼女にそれ程の試練を与えねばならなかったのかと神を呪う気分になる。
つかささんのご冥福と、和実くんと雅己さんのご多幸を祈るばかりだ。