【感想・ネタバレ】地方消滅 東京一極集中が招く人口急減のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年09月23日

限られた人の学術問題だった人口減少を、一気に政策課題、社会課題に引き上げた(というよりブームにした)本をようやく一読。
この問題に関心のある人にとっては大きなテーマはすでに馴染みがあるけれど、馴染みがあるものにしたのが2014年のこの本だとも言える。
ポイントは、やはり具体的に消滅する自治体の名を挙...続きを読むげたことだろう。自分ごと化させるにはこらは取るべき手法。

政策支援で出生率は上げられても、手を打つのが遅いと効果は出ない。なぜなら子どもを産む若い世代の女性の絶対数が減ってしまっては、一人当たりのこどもの数が増えても焼け石に水だから。だからこそ一刻も早く、と言っているうちに時代はコロナ禍に、、、

すべての自治体を均等に救おうとしても不可能、せめて各地方の拠点都市を人口流出の防波堤に、すなわちダム化する、という指摘も考えさせられる。

個々人の生き方に関わる問題だけに意見を言うにはデリケートさが必要なテーマだし、実際いろいろな考え方があってよいが、こどもを産みたい、育てたい、という望みを持つ人のことを社会全体で応援すること、くらいは実現できる国力を維持できないものか。

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Posted by ブクログ 2022年08月21日

子育てに適さない東京に人口が一極集中することによって人口急減社会が訪れ、地方には人がいなくなり消滅するという恐ろしい予測について書かれていた。
出版から8年たった今も特に日本としては危機感を持っているようには思えないが、子供を産みやすくするため不妊治療が保険適用になったことは(この本の提言を元にした...続きを読むのかはわからないが)前には進んでいる気はする。
また奇しくもコロナの蔓延でリモートワークが普及し始めているのも東京一極集中を避けるための追い風になるはず。
自分も消滅可能性都市ではないが地方に住んでいるため、政府にはこの問題に対して真剣取り組んでもらえるとありがたい。

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Posted by ブクログ 2021年03月25日

 2014年に書かれた有名な本であるが、今まで読んでいなかった。豊島区が消滅都市にあがっていて、話題になった本である。20歳から39歳までの女性の人口動向に焦点を合わせているのが面白い。
 少しデータは古くなったが必読の書である。2010を基準にしているが、アップしてもらいたい。

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Posted by ブクログ 2020年10月04日

2016年の都知事選に出馬した増田寛也氏(ひろや,1951~)の2014年の著書。
周知の通り、若い女性がどんどん減っていく地域は将来的に自治体としての存続が危うく、「消滅可能性都市」と位置付けられるが、今や日本全国の大半の市区町村が消滅可能性都市であり、早急の対策が求められている。

これまで選択...続きを読むの自由が尊重されるあまり、子供を持つかどうかは個人の自由なのだから、そこに政策的な介入はすべきでないとされてきた。
確かに個々人が子供を持つかどうかに政府が口を出すのはおかしい。
ただその一方で、希望しながらも社会的、経済的な制約が多くて子供を持てない国民も多い。
だとすれば、その制約を緩和するのは、政府や自治体の仕事だし、国民も危機感を共有する必要があるだろう。

改めて考えさせられます。

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Posted by ブクログ 2023年10月03日


少し前の本ですが、人口減少モデルはかなり精度が高く、私の住む地域はこの当時のモデルから大きく乖離していません。
換言すれば、この本で書かれている地方を活性化させる手段を、自分の住む街は実行していないという実情があるということです。

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Posted by ブクログ 2022年10月14日

増田寛也(1951年~)氏は、東大法学部卒、建設省勤務(その間、千葉県警、茨城県庁等への出向あり)、岩手県知事(3期)、総務大臣(内閣府特命担当大臣)、東大公共政策大学院客員教授、野村総合研究所顧問等を経て、現在、日本郵政(株)社長。
私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその...続きを読む時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。(本書は2015年の新書大賞)
本書は、著者が座長を務めた、民間の政策提言機関「日本創成会議」の「人口減少問題検討分科会」が、2014年に発表した「ストップ少子化・地方元気戦略」の検討結果を中心に書籍化したものである。いわゆる「増田レポート」と呼ばれる報告書の中では、全国の896の自治体を「消滅可能性都市」として名指しで公表したことから、その反響は非常に大きかった。
私は、消滅可能都市が名指しされているということで、少々悪趣味なレポートという印象を持っていたのだが、本書を読んでみると、内容は事実・データに基づいた至極真っ当なもので(当然と言えば当然なのだが)、広く認知されて然るべきものである。尚、消滅可能性都市については、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)」をベースに、その前提を、「地方からの人口流出は一定の収束がある」から、「現在と同程度の人口流出が今後も続く」に変えたもので、その結果、2010~40年の30年間に、人口の「再生産力」を示す20~39歳の女性人口が50%以下に減少する市区町村は、全国1,800の地域の49.8%に当たる896(うち、人口1万人未満となるのは全体の29.1%の523)と推定され、それらの地域は存続できなくなる可能性が高いとされたのである。
そして本書では、その原因を、①日本全体の人口減少と、②地方から大都市圏への人口(特に若年層の)移動とし、それぞれへの対応の提言がなされている。①については、若年層の収入の安定化(「若者・結婚子育て年収500万円モデル」)、結婚・妊娠・出産・子育ての支援、ワークライフマネジメントの推進、女性活躍・登用の推進、高齢者の再活用、海外高度人材の受入れ、②については、地方中核都市の機能・再生産能力の向上、小規模自治体のコンパクトシティ化、子供や若者にとっての魅力ある街作り、中高年の地方移住の支援、スキル人材の中央から地方への再配置、地方金融の再構築、農林水産業の再生、等で、(今や)特段目新しいものではないが、コロナ禍により否応なく進んだ働き方改革や生活様式の変化は、これらの対策推進の後押しになるだろう。また、実際に若年女性人口が増加している自治体を、「産業誘致型」、「ベッドタウン型」、「学園都市型」、「コンパクトシティ型」、「公共財主導型」、「産業開発型」の6つのモデルに分類した上で、「産業開発型」で成功している、秋田県大潟村(農業)、福井県鯖江市(中小製造業)、北海道ニセコ町(観光)、岡山県真庭市(林業)等の取り組みも紹介されている。
更に、巻末には、藻谷浩介氏、小泉進次郎氏と宮城県女川町長・須田善明氏、慶大教授・樋口美雄氏との、3つの対談が載っているが、私は今般、藻谷氏の『デフレの正体』、『里山資本主義』も併せて読んでおり、全体としての認識が深まった。
日本に起こっている事実、また、(対策を打たなければ)遠からず必ず起こる状況を、正しく認識するために、一読しておいていい一冊だろう。
(2022年10月了)

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Posted by ブクログ 2021年12月23日

この本は人口急減の問題を世の中に広めてくれた事が一番すごいところ。7年前の本だけど社会は変化しているのかな?状況は更に悪くなっている気がする。人口減少は本当に大変な問題だと思っていて、自分が住んでいる市町村は、この先どうなるのだろう?と不安になる。とともに自分に何ができるだろうか?と考えさせてくれる...続きを読む

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Posted by ブクログ 2021年08月21日

人口ブラックホール現象という表現は非常に的を得ていると感じる。人がが東京に吸い寄せられていく。仕事や経済面が許せば地方移住は多くの方にとって有力な選択肢になるはず。地方の過疎化と東京集中の負のサイクルの起点は何なのか。対応するためには大きな力、一時的な負担を伴う構造改革は免れないだろう。

日本の持...続きを読む続可能性を考えると、東京一極集中は何としても避けなければならない。

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Posted by ブクログ 2021年06月19日

2021/06/19
第5章北海道の地域戦略で有名
北海道総合研究調査会五十嵐嘉子理事長
北海道の札幌市と地域の人口問題分析
地域の人口減少・高齢化
札幌の高齢化

ただし経済・産業の分析はない
「地域の稼ぎ」についての司令塔がない
労働力の減少、市場の縮小で自然死を待つだけ

20181110
...続きを読むョッキングで社会に大きなインパクトをもたらした本 近年ナンバーワンの影響力
地方創生につながった 具体的な実績・成果を出せるかが政治と国民に問われている

ファクトベースで見たくない現実を露わにした 後は我々の責任

高齢化・人口減少の進み方は一様ではない 東京圏 中核市 地方都市 過疎市町村

人口の再生産力 若年女子[20-39歳]人口が決定

地方都市の人口減少の加速化 自然減だけではなく社会減が加速化
 老齢人口が減少すると医療介護の雇用が東京圏にシフトする
 ⇒「極点社会」東京圏に一極集中 コンパクトシティ?

求められる国家戦略
 「人」が政策の基軸

四国丸亀町 定期借地権を利用して商店街の再開発 所有と利用の分離
 大きなビジョンを描くリーダー


人材への投資が重要 人口減少社会

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Posted by ブクログ 2021年06月16日

政府が進める「東京圏への一極集中の是正」政策のきっかけを知れる本。
この本を読めば、国の地方創生に関する施策がどういった目的で行われているのか大枠が掴める。

この本の価値として、言われてみれば当たり前だが、勘違いする人も多い人口論を、データに基づいて論理的に示したところにある。

・合計特殊出生率...続きを読むが回復したところで人口が増加するわけではない。
・人口対策は早ければ早いほど効果が高い
・若年女性(20〜39歳)が転出する市町村は、加速的に人口が減少する。
・東京に一極集中させることで、生産力を高める方策は持続的ではない。(将来的に地方からの人口流入がなくなり、東京でも人口減少に陥る)

特に消滅可能性都市の根拠となっている「若年女性(20〜39歳)が転出する市町村は、加速的に人口が減少する。」という考えは、シンプルながらも人口問題の本質を捉えている。

コロナにより出生率が低下する一方、地方移住への関心は高まっている。
地方創生の最後で最大のチャンスかもしれない。

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Posted by ブクログ 2021年05月23日

”このままでは2040年に896の自治体が消滅する”と主張した2014年の通称”増田レポート”。9割の子どもが生まれる20-39歳の女性が人口減のキードライバーであるという考え方に基づき、2010-2040年にかけてその層が5割以上減少する自治体が消滅自治体の定義である。

本書は有識者団体である日...続きを読む本創生会議の座長として、岩手県知事・総務相を努めた著者が、レポートの詳細のロジック、有効な対策などについて取りまとめた1冊である。

レポートの公表から7年が経つが、本レポートの意義は色褪せていない。人口減少を食い止めるために少子化対策が重要であるのは間違いがないが、そのためのKPIとしてとかく出生率ばかりが取り上げられがちである。しかし、よくよく考えれば必要なのは新たに生まれる”絶対数”のはずである。

つまり、「生まれてくる子どもの人数=女性の人数×出生率」という単純な数式において、我々は女性の人数にも目を向けるべきである。実際、子どもの9割が生まれてくる20-39代の女性が減少する自治体においては、どれだけ出生率を高めたところで人口減少は食い止められない。本レポートが提示する結論は上記のとおり、極めてシンプルかつ明快な事実であり、改めて少子化問題を考えるときの立脚点としての重要性は褪せていないように思われる。

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Posted by ブクログ 2021年02月16日

ここまで地方、日本が深刻な状況になっているとは知らなかった。
地方在住者としてもう少しこういった問題に関心を持つべきだと思った。

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Posted by ブクログ 2021年01月09日

出生率対策が5年遅れるごとに300万人人口が減少するという予測に衝撃を受けた。
仮に今すぐに出生率を2.1に改善できても、これまでの1.4程度の出生率の影響で、数十年は減少し続けると思うと、人口減少はかなり深刻な問題だと感じた。
地方が生き残るには東京への一極集中を抑えなければならず、そのためにはそ...続きを読むれぞれの地方で東京とは違う特色を出していかなければならない。

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Posted by ブクログ 2020年10月14日

地方出身の私にとっては頭の痛い問題。
地方の現状はこの本が書かれた時からさらに悪化している。インフレが整わない。仕事がない。色んな因果関係があって泣く泣く、地元からでる。
そんな状況で、どう地方都市が生き残るか、復興するのかを考えさせられた本。
この問題は、根が深く、解決はまだまだかかりそうだ。

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Posted by ブクログ 2020年08月11日

日本全市町村の人口推移を予想しグラフに可視化しているのがよかった。日本の人口減少が招く問題の重大さが理解できた。今を生きる私たちがどれだけ早くその問題解決に着手できるかが日本の未来を左右することを自覚する必要がある。

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Posted by ブクログ 2020年05月28日

地方に必要な考え方、施策…
これからの少子高齢化社会に向けた取り組みがわかりやすく整理され、さらに将来に向けた新たな観点も書き記されている。
地域としての魅力向上に向けてまだまだやることがたくさんあると再認識

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Posted by ブクログ 2020年05月14日

2020.26

・ 人口問題は国土の力を最大化させるための資源配置の国家戦略
・地方移住就業者の5割は女性
・6つの地方都市の形

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Posted by ブクログ 2020年05月13日

当時、話題となった一冊。

平成26年5月に発表された「日本創成会議」の報告書、いわゆる「増田レポート」は、20-39歳の女性の減少に着目して、2040年には896の自治体が消滅しかねないというショッキングな内容で各方面の注目を集めた。

本書はその「増田レポート」をベースに、北海道など各地での取り...続きを読む組みや、人口問題に詳しい藻谷浩介氏との対談などをまとめ、新書にしたもの。

自治体消滅という言葉は衝撃的ではあるが、データそのものは、決して目新しいものではない。

本書にも書かれているとおり、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)」は、いつでもホームページで見ることができるし、推計結果もだいたい同じようなものある。

国立社会保障・人口問題研究所と増田レポートとの違いは、人口移動が一定程度収束する前提で推計したのが前者で、収束しない前提が後者だというだけである。
国立社会保障・人口問題研究所の推計でも、増田レポートの推計時点より10年遅い2050年で見ると、ほぼ同数の消滅可能自治体が出てくるといことを、社人研の方がどこかで書いていた。

データはずっと目の前に置いてあったのだが、一部の専門家以外、誰も関心を示さなかっただけなのである。
増田レポートは、鮮やかな切り口で、それを国民にアピールして見せた。

p15ページに、0歳-14歳の年少人口の推計がある。
現在とほぼ同程度の合計特殊出生率1.35での推計した場合である。

2010年 1,684万人
2040年 1,073万人
2060年 792万人
2090年 516万人
2110年 391万人

男女2人で、女性が子供を1人しか産まないとなると、次世代の人口は半減する。
その次の世代はさらにその半分。
世代ごとに、人口は急激に縮小していく。
そうした少なくなる一方の人口で、すでに生まれた膨大な数の高齢者を背負って働いていかなければならない。

この数字を見ただけでも、社会を維持することが困難となるのは明らかである。
あまりに当然のことであるが、人口減少の解決は、焦眉の急である。

「増田レポート」がきっかけとなり、政府に「まち・ひと・しごと創生本部」が設けられ、平成26年12月末、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が発表された。
ようやくではあるが、人口減少に国を挙げて取り組む段階に至ったのである。

本書では、人口減少の解決に向け、さまざまな提案が書かれているが、総花的で、あまりおもしろくはない。
しかしながら、たくさんの人に、人口減少の危機を肌身で感じさせたという点で、「増田レポート」及び本書は、大いに評価されるべきであると思う。

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Posted by ブクログ 2019年06月12日

このままでは地方も首都圏も人口減少が止まらない。少子高齢化社会というが、少し先の話をすれば高齢者さえ少なくなっていく悲惨な未来が垣間見える。
本の通り若年女性層が減れば出生率が上がっても全体人口が回復するのは遥か先。
この本は少子高齢化社会を楽観視している人は読んだほうがよい。

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Posted by ブクログ 2018年10月05日

今後、東京一極集中による地方過疎と人口減少に合わせて地方消滅する危険性を指摘した一冊。

内容は衝撃的だが、そうならないように今の我々の世代がその流れを食い止める必要性を感じた。

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Posted by ブクログ 2023年04月27日

・第1章から4章までは日本創生会議の報告書から持ってきているようで、役所の典型的な文章でした。文章が退屈。もう少し言うと「何かを言っているようで重要なことは何も言っていない」文章。〜〜が求められる、とか早急な対策が必要である、とか当たり前のことが多い。そしてあまりはっきり書きすぎると、役所の場合は問...続きを読む題になるので、曖昧な表現が多いし、深堀がない。ビジョンだけは我々中央政府が描くから、あとはみんなが実行してくれ、というメッセージ。またHowがない。例えば「地方中核都市に再生産能力があれば人材と仕事が集まってくる」と書いてあるが、まさにこれが日本再生のカギで、ではどうやるの、というHowを深堀してほしい。Howについては地方が知恵を出せという感じになっている。
・前の箇所と重複することですが、典型的な役所の書類なので図表も情報がごちゃごちゃ盛り込まれすぎで極めて読みづらい(1つのグラフに文字を盛り込みすぎちゃダメですよ)。ごちゃごちゃしているほうが資料的価値が高いという間違った価値観がある。お金を払ってまで読む文章の質の高さではない。
・一方で対話編についてはわかりやすく、かつ各人の主張がはっきりしていたので、私は大変満足しました。そして個人的にも同調するところは多かったです。ですから最初から最後まで対話編だけにして欲しかったというのが個人的な感想(折々に人口分析結果を取り上げてくれれば良い)。分析の内容うんぬん以前に文章力の問題で、前半でフラストレーションがかなりたまりました。

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Posted by ブクログ 2022年03月06日

コロナ禍の前に書かれた内容で東京一極集中を危惧する内容だが、今の時点で読んでみるとコロナ禍によってリモートワークが進んだことで、東京から地方への人口移動が始まってることは、唯一の救いかも知れないと感じた。

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Posted by ブクログ 2020年04月28日

超高齢化、少子化、東京一極化、地方過疎化が叫ばれてから久しい。

2014年5月に発表された『消滅可能性都市896のリスト』は実に現実を直視するのに有用なデータだ。
政府が開示、使用するデータは都合の良い、非現実的なものが散見される。

コロナの影響により、少しずつではあるが働き方も変わりつつある。...続きを読むとはいえ、都市圏に集中している状態は大きくは変わっていない。
人口急減に関して、出生率はさけて通れないワードだが、それよりも現行の社会保障制度がどうも爺さん婆さんに偏りすぎているのは否めない。

しかし、あらゆる企業が国内の一都市に集中するってのは世界的に見ても、日本は稀有だな。アメリカだって、金融関係以外は地方に散ってる。

さて、東京五輪は延期され、コロナ収束は先行き不透明。こう見てゆくと、中央省庁と地方自治のあり方を見ると廃藩置県前の江戸時代の藩制度は理にかなってのか。参勤交代ってのは、財政負担が強かったが、中央が地方の現場を知り、地方は中央で何がなされているかを知る意味では良かったのかな。

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Posted by ブクログ 2020年01月04日

〈感想〉
○各自治体ごとで、課題や打ち手は違うので、その実態に即した総合戦略が必要
・人口減少による地方消滅への分析は鮮やかに纏められている。
・地方消滅に対する打ち手として、中央政府と地方自治体が、戦略を持ち推進する事を提案されている。
・但し、それぞれ取るべき戦略やケースが纏められているが、To...続きを読むdoリストであり戦略ではない。また、課題に対してのアプローチではなく、100発打つやり方であり、犬の道。

〈要点〉
○人口減少はどういうロジックなのか
◎過去の減少ロジック
 →○社会的減少(地方→都市):1960~1970年前半、1980年~1993年は大都市圏の雇用吸収力拡大、2000年以降は地方経済衰退により
 →2000年以降は円高により、製造業の海外移転、公共事業減少による建設業の減少

◎未来の減少ロジック:
 →○全体の流れ:①2040年に老年人口増加+生産・年少人口減少、②2060年に老年人口維持微減+生産年少人口減少、③2060年以降に老年、年少人口減少
 →・日本全体では自然減、大都市圏を中心にかろうじで社会増
 →・地方では、いくら出生率を上げても、その地域における人口再生産力低下によるマイナス効果が上回るため、人口減少が止まらない
 →・現在地方を支えている医療、介護分野の雇用も、高齢者人口が減少・停滞に伴い、減少になる事も予想される。特に東京都は2040年高齢者35%の超高齢化社会になる
 →・現在の人口流入が2010年から2015年まで継続した場合、2010年から2040年までに20歳から39歳の女性人口が5割以下の市区町村は896自治体(49.8%)
 →・896消滅可能性都市のうち、人口1万人切る市区町村は523自治体(全体29.1%)

○どういう国家戦略があるのか
→・人口減少を留める積極政策、人口減少の影響を調整する調整的政策
 →積極的政策:結婚妊娠出産子育てについて一貫した支援、人口の再配置を行う、人材の養成獲得
  └=20代女性の動向
→・内閣府総合戦略本部ー各地域地域戦略協議会、地方版総合戦略の策定
 
○どういう地方戦略があるのか
→1、産業誘致:企業業績や経営に大きく左右される
 2、ベッドダウン:周辺都市に影響を受けやすい。同一年齢層が多いので、高齢化が一気に進みやすい
 3,学園都市型: 
 4、コンパクトシティ型:
 5、公共財主導型:大規模施設により移動を防ぐ
 6、産業開発型:地元の特徴ある資源を活用する
→・地方中核都市による東京への人口流入への歯止め
→・コンパクトシティ
→・グローバル経済圏&ローカル経済圏に留まる地域に分かれる

〈その他〉
・東京は地方からの流入で人口を保っており、人口再生産が低い
・出生率低下は晩婚化と若者の所得が原因
・人口再生産力:出産可能年齢にある女性が次の世代をどの程度生産するか(総再生産力)。本著では20から39歳の女性人口で検討
・全体の中での集約と多機能化

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Posted by ブクログ 2019年08月20日

これは知るべき内容。

必要以上に悲観的になる必要もないが、楽観視できる状況でもないんだな。
一個人として何ができるのか、考えて行動していく必要があるな。

まずは極力このことを知る人を増やす必要あるか。

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Posted by ブクログ 2019年08月15日

本書で言っていることは理解できる。一方で、対策として書かれていることは中央の目線で、空論と取られても仕方のないものも少なくない。

とは言え、本書で書かれていることを重く受け止め、どうすべきかを考えるべきだろう。

この問題は政府の対応もさることながら、地域の人々がどの程度自覚を持っているのかという...続きを読むことも大きい。書かれていることは理解でき、その通りだと思う一方で実行できていないことも少なくないからだ。

なぜできないのか、どうすべきかを議論するための材料として本書は有効だろう。

大事なのは、本書を「その通りだ」「現場を分かっていない」と捉えることでなく、では何をすべきかということである。

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Posted by ブクログ 2019年07月17日

今日本で何が起こっているか、初めて本当のところを知ることができた。少子高齢化と言ってもぼんやりと悪い状態というイメージしかなかったが、本書のおかげで何が問題かわかった。
改善策は理想論で、実際に日本を動かすのは難しいように感じた。

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Posted by ブクログ 2019年03月11日

少子高齢化が顕著であることは知っていたが、消滅可能性都市がここまで多いことは衝撃だった。将来を見据えて有識者たちが議論を進めているがまずは国民一人ひとりがこの事実を認識することが重要ではないかと感じた。

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Posted by ブクログ 2019年01月13日

*東京一極集中のままでは日本は衰退していく
*地方中核都市を軸に人や都市機能を東京から分さんっ施用
*人口減少社会は確実に訪れるものであり、それに備えよ

というメッセージが中心。定量的データがたくさん載っている。時間があるときにきちんとデータを読み返し、考えるようにしたい。

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Posted by ブクログ 2020年07月27日

東京が若者を吸い取るブラックホールということ。◆◆後半の対談は面白い。◆それにしても、人口減少への解決策が見えないところの悲しさだ。

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