あらすじ
桐島かれんが世界各地で見つけてきた手仕事や工芸品、日々愛用する生活雑貨、そして希少なアンティーク。物が導く、旅、暮らし、家族の思い出を凝縮した一冊。電子版限定で写真点数を大幅に増やし、可能なものはすべてカラーで紹介。さらに「ブーツ」「スーツケース」の項目も特別収録!!
――「カワイイもの」「ステキなもの」との出合いを求める私の旅は、秘境の密林を探索するようにスリリングです。パリの蚤の市で見つけた年代物のレース、インドのベルボーイが着ていたのを5ドルで譲ってもらった可愛い制服、タイの骨董屋の片隅で埃まみれになっていた仏像、あわや大喧嘩というところまで粘って値切りまくったモロッコの絨毯、ベトナムの朝市に並ぶチープでキュートな台所用品……。
一つひとつは大したものではありませんが、あっとひと目惚れして断固手に入れ持ち帰ったものは、それだけでも自分にとってはミュージアム・ピースのように価値があるのです。そして、そんな宝が一つずつ集まって来て、私の暮らしをより豊かに彩ってくれています。好きなものだけに囲まれて生きるほど幸せなことはありません。
――(はじめに)より
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
古いものを日常で、しっかりと使いまくる粋。いいものの良さを信じた、ラフな取り入れ方。潔くも緩やかに生きる、桐島かれんさんは、わたしの憧れです。
Posted by ブクログ
かれんさんの確かな美意識。それはブランドや流行に流されない、地に足のついた、自分の経験や感性から生まれたものだからこそ、唯一の無二の輝きを放っているのだと思う。
簡単な消費に惑わされるのではなく、自分の感性を育てることの大切さを感じた。こんな風に、自分の暮らしを慈しみたい。
Posted by ブクログ
飴色のアンティークグラス。バカラのショットグラス。
戦争中に祖父が新聞を水で溶かしこねて紙粘土代わりにして作った白雪姫と七人の小人達の指人形。
目を奪われるような宝物の写真がたくさん。
何より、桐島かれんの文章の表現力に驚かされる。
たおやかな美しさ、美を慈しむ心。
人工的で防腐剤の香りがするような美魔女とは全く別次元で美しく年輪を重ねる人。骨董と同じ深み、自然美を感じる。
Posted by ブクログ
頑固だが偏狭ではなく、美と醜のぎりぎりの境界まで踏み込んでいく貪欲な猟犬。
彼女の母親は彼女をそう喩える。
本を読む姿が一枚の絵のような、「渚」という、日本名をもつ、桐島かれんのスタイルブック。
アンティークを好む彼女の私物はどれもレトロでオシャレで、写真家の夫が撮るそのすべてに味があって、まとまりのよい一冊。
読み物としては、家族の物語がいい。
猫の話は泣ける。
たまに、パラパラと眺めて、高貴な気持ちになるのもいいかも。
Posted by ブクログ
桐島かれんの質のよい生活。
けど一番うらやましいのはそれを夫の上田義彦が撮るというところ。
彼がちゃんと見つめているっていうのが伝わってきて、内容よりも写真のが断然気になってしまいました。
桐島かれんはやっぱり美しい。
Posted by ブクログ
美しい本です。
コマーシャル界のカリスマフォトグラファーの上田義彦が撮影した
ホームフォトグラフと桐島かれんの思い入れたっぷりの文がとてもマッチしています。
写真をみるだけでもいい。
とてもセンスの良さと、国際的なカルチャーを感じます。
また大宅荘一賞を受賞した『淋しいアメリカ人』の著者
桐島洋子の娘という立場から、自己の育てられた育児を
振り返ったコメントがとてもよく、
破天荒で常識破りの子育てが成功かどうか、
遺伝子の影響などを含んだ一定の結果を確認できる本としても
最高に良い本です!
美しいお顔、美しいおうち、リッチな生活、
ああうらやましい!