【感想・ネタバレ】空色スピカのレビュー

あらすじ

緑豊かな高原に立つ、半寮制の男子校・清泉学院。伝統あるお坊ちゃま学校だが、行事に女の子を招くため、歴代、美形の生徒会長を据えて来た。そんな強者達に並び、新たに任命されたのは華奢で物憂げな美少年・楠ノ瀬。見かけとは裏腹に体育会系な楠ノ瀬を、生徒会の面々は見たまんまの「ギムナジウム風美少年」としてプロデュースすることに。中身とのギャップに苦労しながら、敏腕な副会長・高科に支えられて愛校心と彼女欲しさにがんばる楠ノ瀬だったが、いつしか欲しいのは高科だと気がついて……。※こちらの作品は電子書籍化にあたり再編集したイラスト未収録版です。予めご了承ください。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

ネタバレ 購入済み

読んで本当によかった

最高。読み応えのある長さも最高。
歳とともに感情移入がし辛くなって好きだけど何となく避けていた学生物。
長いこと忘れていた学生時代のトキメキを思い出させてもらいました。勿論自分にはあのようなロマンチックなことはなかったけれど。
寮だったり先生だったりの話は出るけれどそれ自体のお話は少なくて、生徒会が携わる一年を通したイベントの運営を中心に攻様と受様が心を通わせていくストーリー。
全編通して何か大きなアクシデントがある訳でもなく、前生徒会長から指名されてはじめてお互いを知る程度の関係から、少しずつお互いを知っていつの間にか好きになっていく。その過程が二人の視点から交互にとても丁寧に描かれていて、なにか自分も生徒会に在籍して側で二人をみているようなそんな気になりました。

また普段は強引攻と不憫健気受に萌える私ですがこちらの二人は少し違っていました。健気ではあるけれど男子高校生らしい元気さと素直さを持つ明るい受に、勉強とスポーツが出来てピアノの腕も確かで気遣いのできる好高校生の攻。二人を身近に感じて読み進められるから普段の嗜好とは違うけれど読後感は最高。この作者さんの筆致は本当にすごい。BL本でエッチがなくしてここまで引き込まれるのは初めてかも。あ、短編ではちゃんと結ばれます。ご安心を。それだってとても好しいというか、二人らしくてキュンとさせられます。読んで本当によかった。
はじめての作者さんでしたが他の作品も読んでみるつもりです。

0
2020年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

もうこのキラキラした乙女ちっくなタイトルだけでハートを撃ち抜かれそうです。こういうの大好き。
八ヶ岳山麓にある半寮制の名門男子校・清泉学院。
人里離れた学校に通う男子高校生にとって、唯一の楽しみは近隣の女子高生を学園行事に呼び寄せること。
客寄せのため、代々見目麗しい生徒会長を選出してきた。
新たに選ばれた生徒会長は一見天使のような儚い感じの美少年の楠ノ瀬。でも実は中身は体育会系の普通の男の子。
有能実利型の副会長:高科を含む生徒会役員は、楠ノ瀬を対外的に『ギムナジウム風美少年』としてプロデュースして売り込むことにする。
この『ギムナジウム風美少年』っていうのは、全寮制名門校をとりまとめる物憂げな美少年のイメージだそうです。(トーマの心臓やアナザーカントリー的な)
ややこしいひねりがなく、とてもわかりやすいキャラ設定がよかった。
攻の副会長高科はインテリメガネでピアノ男子!! 超ストライクなんですけど。。やさしくて男前で大人で文句なしにかっこよかった。
受の楠ノ瀬も見た目と中身のギャップ萌えで、とにかく可愛い・・・。
痛々しい事件も過去の負い目もコンプレックスもなく、学園の行事ごとに心の距離を縮めていく2人の姿が丁寧に描かれている。
恋愛をするってこんな感じなのかな・・・とか。もうちょっと一緒に歩いていたいな・・・とか。
もっとやさしい声で話しかけてくれればいいのに、もっと嬉しそうに笑ってくれればいいのに、
自分だけを後ろにのせて、自転車で走ってくれればいいのに、ずっと二人でいられればいいのに・・・とか。
相手は今、何を考えているんだろうか、寝る前にちょっとでも自分のことを考えてくれるだろうか、
好きって言ってくれるだろうか、触りたいって思ってくれるだろうか・・・とか。
誰しもどこかで経験したことがあるような、甘い甘い気持ち。
ほのぼのしたトーンでうっかりBLだってこと忘れそうになるよ。
かわいくてキラキラした少女マンガみたい。
でも、文体は浮ついてない、結構地に足の着いてる感じ。それはそれでよかった。

0
2012年07月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

キラキラしたタイトル通り、ピュアな高校生の恋です

挿絵は、小椋ムクさん。
カバーが秀逸です。

初版が2009年1月・・・3年前ですね。
それを今読んだということは・・・ご想像にお任せします(笑)

舞台は八ヶ岳山麓(八ヶ岳・・・聞いたことはありますが実際に日本地図を出されるとどこかわかりません)
中高一貫教育の男子校、私立英明大学付属清泉学院。
人よりも馬や牛の人口?が多い田舎なので、生徒の6割が寮生らしい・・・。

そして、この学院の高等部の生徒会長・副会長は、他校との交流という名の女子生徒勧誘のため代々容姿端麗な生徒が前任者によって指名・選出されるという少し変わった取り決めがあります。
その前任の生徒会長、峰秀一から選ばれた、楠ノ瀬亮人と高科汐見。

見かけは、キラキラふわふわした天使のような楠ノ瀬くん(でも、中身は体育会系・笑)を会長に、楠ノ瀬をサポートする有能実利型の高科くん(中高一貫教育の学院にあって高等部からの編入生)を副会長に、そして、いきなり会長・副会長に抜擢されたふたりをサポートするべく脇を固める生徒会役員、天野くんと丸山くんは、1年生の時から生徒会活動をしています。

こんなことがなければ接点のなかった楠ノ瀬くんと高科くん。
生徒会活動・学校行事をこなしていくうちに少しずつふたりの距離が縮まっていきます。

全体的にキラキラふわふわ、甘い雰囲気(笑) ←楠ノ瀬くん、そのまんまです。
今時、楠ノ瀬くんみたいな男子高校生いるのかな・・・と思うくらい可愛いです。

小椋さんの挿絵が本当にぴったり。
前任者の峰くんと衛守くんも気になる存在。
あちこちに出てきて色々と思わせぶりな伏線をばらまいていました(笑)
というわけで、シリーズもの?のようです。

「空色スピカ」の他に・・・「流星シロップ」「星屑シトロン」さらに甘そうなタイトルです。

そして、どうやら恋に落ちるのは会長と副会長だけのようですね。
他の生徒は、み~んな、会長・副会長が釣ってくる(爆)他校の女の子に夢中、健全な高校生です。

0
2012年02月12日

「BL小説」ランキング