あらすじ
美しい容姿を持つ半妖の夏生は妖犬の壱ノ護を供に放浪の旅を続けていた。人間に迫害されながらも人間への憧れを捨てきれない夏生だったが、壱ノ護はそれを許さず束縛しようとする。やがて妖力を増して人のかたちに変化できるようになった壱ノ護に夏生は身体を奪われてしまう。壱ノ護に惹かれつつ飼い主としての矜持から素直になれない夏生は……!? 電子限定書き下ろしSSも収録! 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
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Posted by ブクログ
面白かったです。
昔話風の設定で、長い年月を生きる半妖半人の夏生と妖怪の犬壱ノ護の純愛? 物語り。
犬の方が日々成長中で、あらゆる感情を覚えていっている途中なので、なかなか純愛とはいえない、二人が噛み合わない笑えるところもあります。
それでも、互いを想い合いいたわり合う様子は、私には「純愛」といえるのかなと感じました。
少し惜しいなと思ったのは、時代設定です。
「なんちゃって」時代モノだと作者も「あとがき」でおっしゃっておられましたが、やはり、時代モノとして描くならファンタジーだとしても、もう少し時代設定をきっちりと決めた方が良いような気がします。
例えば、江戸時代とか、戦国時代とか。
モデルになる時代を決めていたなら、たとえ架空の時代や場所だとしても、それなりにリアリティが出ると思います。
この作品の場合、モデルとなった時代を想像するのが難しく、最初は「明治?江戸?」と戸惑いました。
時代が判らないので、読んでいても内容が漠然としか想像できない部分もありました。