あらすじ
▼第1話/きみはだれ▼第2話/サチコの想い▼第3話/海からの風。▼第4話/さよならギンヤンマ▼第5話/お願いラッキー▼第6話/ボロボロのラッキー▼第7話/消えたラッキー▼第8話/ラッキーがこわれた!?▼第9話/ラッキーと離ればなれ?▼第10話/もう会えないの?鈴奈さん▼第11話/バッテリーの寿命▼第12話/名前はラッキー
●主な登場人物/日置祐太(小学5年生。ママの死後、パパとふたりで住んでいる)、ラッキー(祐太が生まれる前に、パパとママと暮らしていた犬ロボ)
●あらすじ/ママが死んでから、パパとふたりきりで暮らしている小学5年生の祐太は、家事をこなすためクラスメートとは遊べず、学校が終わった後はいつもひとりで過ごしていた。そんなある日、祐太は偶然押し入れから“犬ロボ”を発見して…!?(第1話)
●本巻の特徴/祐太が生まれる前、パパとママと暮らしていた「家族」は犬ロボ・ラッキー。ママとの想い出がたくさん詰まったラッキーは、どこかママに似ていて…?
感情タグBEST3
休みの前の日に読んで
1話1話が考えさせられるし、感動する。泣ける。読むのは2回目だが、やっぱり泣ける。生き急いで自分を見失った時に、ぜひ読んで欲しい一冊。立ち止まって何が大切か見つかる気がする。そして何よりラッキーが可愛い。5文字しか表示されないところに良さが詰まっている。主人公を取り囲むキャラクターも素敵な人達ばかりで心が暖かくなる。目が真っ赤になってしまうから休みの前の日に読んで!
Posted by ブクログ
少年の亡くなった母親の気持ちを受け継いでいるロボット犬のラッキー。ラッキーのたった五文字の言葉は、短いからこそまっすぐに伝わるのだ。
大人になって見落としがちな大切なことを思い出せた気がします。
少年の周りの大人の言葉にハッとさせられることも。
序盤からラストまで涙なしには読めなかった、大傑作です。
読み終わったあと、表紙を見返してまたグッとくるはず。
Posted by ブクログ
心を揺さぶられた一冊。
家族について、人との付き合いについて、考えさせられる内容が詰まっている深い漫画なのだが、全体に流れる爽やかで心地の良い描写や台詞回しが素敵で、さらりと読めてしまう。
言葉は、多い少ないが大事なのではなく、その時の相手を思った「言葉」であるかが大切なのではとも心底感じさせた。
作品の中で、息子の気づきを受け止め優しく広げる父の言葉も
時には「なにも言わずに見守る」のも、
文字で伝える言葉も、
全て相手への尊敬と優しさによって価値あるものになっている。
とにかく包み込むような優しさが溢れる漫画だった。
主人公が様々な状況から沢山のことを得て成長し、前向きに生きていく等身大の姿を読者としての自分が追体験する事で、人との心の繋がりと、これから築いていく家族の姿について改めて考えさせられるきっかけになった。
心の琴線に触れてしまった私は涙でぐしゃぐしゃになってしまったので、琴線に触れそうな可能性のある人は読む場所を選ぶのが吉。「試し読み歓迎」との記載が帯にあるので、身近で見つけた方は是非手に取ってみてほしい。
Posted by ブクログ
不定期連載していた漫画をコンビ二ブックとして販売♪
頂き物ですが読みました。
人間の精神的な支えについて考えさせられます。
主人公の少年は父親と仲良く暮らしていた。お母さんは病気で少年が長愛頃に他界してしまった。
父親が少しでも息子の心の支えになればと、職場で作った犬型ロボットの試作品、ラッキーを持ち帰り展開するハートフルストーリー
そして、感動します。
Posted by ブクログ
AIBOがもっともっと発達したようなワンコロボットの「犬ロボ」。
その初号機と祐太くんのお話。
もうなんか犬ロボのラッキーが可愛すぎて…
顔面に打ち出される5文字の言葉が、なんであんなに可愛いんだろう。
猫好きだけど、犬ロボ発売されたら買っちゃいそう。
ラッキー可愛い可愛いなんだけど、涙ナシには読めません。
お恥ずかしならが涙びょろびょろ。
単なるマンガと思いきや、暗に温故知新の話をされているような。
いいものを長く大切に使い、愛することってステキなんだよって言われているような。
失われがちなそういう気持ち、大切だよね。
…ってことを、思い出させてくれる。
Posted by ブクログ
村上かつらは「サユリ1号」で知ってからずっと好きな漫画家だ。10代の終わりから20代前半にかけての曖昧な空気をそれは自然に、そして切なく描き出す。
短編が得意な作者なので、人気の度合いによって終わりまでの期間が左右される連載になると、全体の完成度は少し落ちる。それでも胸を抉られるような青春期の痛みと、その後に残るどこか爽やかな切なさを描き出す作風は連載漫画でも変わらない。
本作「ラッキー」は一応連載だったらしいが、中身は連作短編集。犬ロボ「ラッキー」とのふれあいを通じて、少年「ユウタ」が成長する物語だ。
「サユリ1号」や「はるの/よるの/ようだ」や「天使の噛み傷」を読んだ後の、胸をぎりぎりと苛むあのどうしようもない痛みはない。いつ痛い目を見るのかと読んでいてはらはらしたり不安になったりはしない。と書くとよくある「ハートフルストーリー」に見えるが、まあ村上かつらなのでそれだけなわけはなく、さり気ない「毒」もあちこちに潜んでいる。ただ、その「毒」を包んでいるものが、以前よりもさらに優しく、温かくなった気がする。
今までは掲載誌がスピリッツだったので作中で性描写(エロ、ではない)が多く、いい作品ばかりなんだけど人に薦めるのはちょっと躊躇った。
でも今回の「ラッキー」は当然ながらそんな描写は皆無なので、そういうのが苦手な人でも安心して手にとってみてほしい。
それにしてもラッキーが可愛い。欲しいよラッキー、どっか開発してくれ。
Posted by ブクログ
どうしよう………… 鈴奈さん…… / ?
あのおじさんほんとは、 僕がボストンバッグの中身を疑って追いかけてきたって知ってたんだ。
そうじゃなきゃあんな場所でわざと広げて見せたりしないよ。 絶対へんだよ。
どうしよう、…僕あやまりたいのに… もう二度と会えない…
ん?どうした祐太! / …大丈夫です。
ねえ祐太くん、 あのオジサンは祐太くんに疑われたなんてこれっぽちも思ってないと思うわ。
出張先で出会った息子くらいの歳の男の子を可愛いと思ったのよ。 それだよ。
……鈴奈さん… / ―――でもね、
それとは関係なく、 今、祐太くんの中にある苦い気持ちはとっても大切だと思うよ。
(僕は、
その苦いカタマリをうまく飲み下せなくて、 今日のできごとはこの気持ちごと覚えておこうと思った。)
(第7話 消えたラッキー)
Posted by ブクログ
村上かつら氏の作品『ラッキー―Are you LUCKY?(2008)』を読んでみた。 些細な言葉がいいなー。 こういうストリーって”夢”があって良いですよね。
Posted by ブクログ
これ、哲学者の宮崎さんがある本で取り上げてて読んでみたんですが、最初はまさかこれで泣くとは思わなかったのにラストで号泣。これは泣かせるマンガだわ。ホントに泣かずにはいられない本です。人生哲学の極み。少年少女にぜひ読んでほしい。道徳の時間の教材にすべきでは!?
Posted by ブクログ
犬ロボの機能は飼い主の模倣、という割にはラッキーって都合よく動くなあと思ったが、それは模倣した思考回路に基づいたものかとも考え直したりした。感情に流されてないあの結末の締め方はいいなあ。