あらすじ
クリスチャンとしてドイツに生まれ育った禅僧は、なぜ神を捨て、日本で仏道を歩むことになったのか――。異色の経歴を持つ僧侶が、洗礼と出家、信仰と修行、愛と悟りなど、イエスとブッダの教えを徹底比較。「キリスト教の愛は重いが、仏教には愛が足りない」「自分こそが主役の仏教」「悟りは迷いの自覚である」など、それぞれの教えの本質を手ほどきする。悩み迷える日本人にこそ伝えたい、ドイツ人禅僧による宗教論。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『自分がまず先に悟る……』というスケベ根性を捨てろ!お前一人くらい、どうなってもいい
P141
菩提心とは『自未得度先度他』の心とはっきり書いてあるやないか
P142
『自未得度先度他』→自分が悟る前に、まず他の人たちを悟りの岸に渡してあげる
「道元禅師の『自未得度先度他』は素晴らしい言葉だと思いますよ。しかし、それが言えるのは本人が悟ってからではないでしょうか。悟った覚えのない自分がそんなことを言って、どうやって人を先に救うことができるのでしょうか。まず自分が悟ってなければ、人を悟りの境地に導くことは不可能なのでは……」
「お前は、ホンマに屁理屈にこだわるやっちゃな。そんなつまらんことばかり考えているから、いつまでたっても悟れんのじゃ。その『自分がまず先に悟る……』というスケベ根性を捨てろ!お前一人くらい、どうなってもいい」
ーーーーー
スケベ根性でした!ごめんなさい!
Posted by ブクログ
ドイツ社会で生まれ、ドイツ社会が当たり前のようにしているキリスト教習慣に原始的疑問を抱き、クリスチャンの洗礼を受けながらも、日本の禅に憧れ、日本にやってきて93年に出家得度してしまった著者の愉快なタッチの宗教比較論?
現在、曹洞宗・安泰寺住職で、檀家ゼロ、自給自足、座禅三昧の修行生活をおくっている。
ユダヤ、キリスト、イスラムの一神教の本質、違い。
日本仏教の日本文化論を挟みながら、著者独特の比較論。
ドイツ人ならではの論理的な文章で、宗教とは何ぞやを解りやすく説明している。
もう一冊読んでみたくなりました(笑)。