あらすじ
全52話収録。最近の怪談本では収録話数が多いほうではなかろうか。つまり1話1話はそれほど長くない。だが、侮るなかれジャンキー諸君。これは怪談ファンが長らく待ち焦がれていたタイプの怪談であると思う。聞き集めた怪異体験を過度な虚飾をせずにシンプルに書き記す。それだけで十分怖く、不思議で、圧倒される何かがある。それこそが実話のパワーではあるまいか。読んでいて思わず「うわっ」「やばいやばいやばい」「マジかよ……」などと独り言が飛び出してしまう。そして読了後は、誰かに話したくてたまらなくなるのだ。怪談そのものが広まりたい、増殖したいという意思を宿していて、我らを操っているのではないかという気さえしてくる。ぜひこの興奮と恐怖をあなたにも味わっていただければと思う。
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Posted by ブクログ
虫に纏わる怪談がこんなに沢山あるんだと驚いた。山とか森とか大雑把な括りの話の一部として語られる事が多いと思うので、虫に焦点を当てたのは、面白いと思った。虫は苦手だけど(特にタガメの話はキツかった)、楽しめる作品だった。ただ1つ、雨の登校班のその後が気になって仕方がない。