あらすじ
詩人・谷川俊太郎が、ゆかりある人々の死に際して捧げてきた哀悼詩集。
愛ある言葉に、心打たれる。
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見知った人の死は、やはりつらい。見知っていなくても辛いときがある。
知り合いでもないのに、なぜだかその人を思い出すと泣くことすらある。
どのようにお別れをするのか、どんな言葉で見送るのか。
あるいはどうしようもない災害の中で、何を思うのか。
あの日から20年という日に、この本を読んだのは間違いではないのではないかと、ふと。
Posted by ブクログ
先ごろお亡くなりになった
谷川俊太郎さんが
生前に見送った方々へと
捧げられた「悼む詩」の一集。
その中で、巻頭に掲げられた
詩「そのあと」の一節が心を離れません。
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そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべてが終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある
そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に
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そうか。そのあとがあるのか…。
俊太郎さんの「死」に対する
言葉の深みに思いを巡らせています。
Posted by ブクログ
もちろん追悼の気持ちで読んだものの、このタイミングでこれ読むのはあまりいい趣向でないと反省しました。30人分を超える哀悼の詩と本人の談話を通して、偉大なる詩人が死を終わりともそこまで怖いものとも捉えていないのを感じられたのはよかったかもしれない。ベストは「そのあと」かな。
Posted by ブクログ
詩人が友人、海外の知名人たちのために読んだ追悼文が詩として、また素敵!故人の人生を振り返り、彼らを喪った哀しみを歌いあげる。
岸田今日子への「探す」、河合隼雄への「来てくれる」、小泉文夫への「音楽の道」、市川崑・和田夏十夫妻への「光と影のあわいに」「魂の戦場」・・・この他ジェームス・ディーン、ジョン・レノン、ジョン・コルトレーン、マリリン・モンローたちの訃報に接して読んだ悲歌も。この人の中にはいつも詩のリズムが流れているのだろう。