あらすじ
ボロアパート「八十陰荘」。 そこは悪食大学教授をはじめ、肉体派和美人や元神童・現人間のクズ、やや色ボケの気のある女性にマッドサイエンティストと《普通》の枠に収まらない変人が揃いに揃った魔窟であった。この度そこに、教え子と駆け落ちした小学校教諭の私と、私が愛するその教え子の二人が加わってさらに混迷を極めることになり――だがその時、不思議な事が起こった。ある日を境に、住人たちは私と少女を自らの『肉親』であると認識し始めてしまったのだ。天涯孤独の私と、家族の愛に飢えていた少女は、その温かい《家族ごっこ》の関係に身を委ねかけるが……。
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Posted by ブクログ
小学校教諭と教え子の駆け落ちという、なかなかお目に掛かれない設定です。
二人が駆け落ちした先は変人が集うボロアパートで、そこに謎の現象「家族ごっこ」が発生します。
濃密な設定が三重に展開されてる割には、全てを上手に使って話が綺麗にまとめられております。
ただ、出来れば上下巻にして、もう少し丁寧な展開をして欲しかったようにも感じますね。
Posted by ブクログ
たまに何も考えずにふらふらっと書店に行くとふらふらっと本を買ってしまいます。
今回もなんていうかジャケ買い?
見た目で買ってしまいました。
最初の数ページを読んだところで外で読むときはカバーをかけようと思うこと数瞬w
そういえば昔、ツイッターで某2流だか3流だか知らない映画監督に「2次元ロリコン主義者」とか決めつけられたなあ…的なことを思いつつ…。
だんだんとあれあれ、これSF? 的な展開になりつつ。
家族ってなんだろう。家族ってなんだろう。と考え。
最後はすっきりとラブコメディでした。
うん、なんていうか人は生きていきながらいろいろ失うんだけど、いつかはそれを補い合うことができるってことだ。
うん、いい話でした!
Posted by ブクログ
純愛小説っぽいかと思えば摩訶不思議な展開だったり。家族ごっこは結局のところ八十蔭荘の不思議っていうことなのかな。季貴の学生時代だけでも1冊物語ができそう。教授破天荒過ぎます。ひと回り以上の差がある季貴と環姫ですが、読んでいて微笑ましいですね。溺愛しすぎです。でも気持ちわかる。駆け落ちしちゃうなんてすごいな。環姫が大人対応過ぎます。そんな大人対応ふつうはできません、っていうのは小説だからですかね。不思議な出来事は雨生山さんがてっきり黒幕的に絡んでくるかと思ってました。結局あの人なんだったんだ状態なのでもう少し活躍して欲しかったです。309ページの季貴のセリフ(心情?)が心にずきっときました。
h29.3.13