【感想・ネタバレ】死の話をしよう とりわけ、ジュニアとシニアのための哲学入門のレビュー

あらすじ

第一線で教鞭をとる哲学者の「死」に関する講義である。ジュニアとかかわることが多かった著者が、だれもが知っていてその本質を見極めることができない「死」という命題に取り組んでいる。第1章:なぜ、死が問題なのか――「哲学するとはなんだろう」と考える意味を説く。なぜ、どうしてという思いに何度も取り組むことが新たな世界をひらくことにつながるという、その重要性を明らかにする。第2章:死――その哲学的思索の流れの説明を説きながら、本質を明らかにさせる。「他人の死」を経験したとしても、「自分の死」とは違う。自分の死が身に降りかかるということは、自分自身のすべてを失うことにつながるからだ。死に遭遇したらリセットはできない。第3章:生――「人は必ず死ぬ」と認識することで、「生」の認識は変化する。「ない」と「ない」の間に「いま、ある」という生の存在。その奇跡に生きる意味がうまれるのだ。丁寧かつ清廉な哲学入門書!

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Posted by ブクログ

素晴らしい。久しぶりに大絶賛したい内容でした。
難解な問題であり、内容も難解なのだけれど
それを読みやすくわかりやすい内容にて語られていく。

そこには、宗教のもととなる考えがあったり。
本質があったり、本当に純粋な気づきがあったり。
私の周りのすべての人に読んでほしいと思いました。

哲学をしっているわけではありませんが。この本は
すべての哲学をふくんでいるのではと思います。
また、すべての宗教の発端がこの本の語りに
現れてくるものではないかと思いました。
200P弱の短い本ですが。。。

特に子どもには、読んでほしい。わかりにくくても
なんどでも繰り返して読めば必ずわかるし、わかれば
考えが突き抜けていく感じがする本だと思います。

他者の死
(二人称の死。三人称の死)(疚しさ)
私の死
 さしあたり、まだ
 いつか必ず
 (いつか、必ず、その先が無い、私のとって、ありえないもの、理不尽)

『ない』の光に照らしだされた『ある』
『もう、ない』『いま、ある』が『まだ、ない』
『いま、ある』ことの晴れやかさ

読んだ後に感動的な想いも生じる本でした。

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2015年06月13日

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