【感想・ネタバレ】カデンツァ 1 ~青の軌跡〈番外編〉~のレビュー

あらすじ

ジュール=ヴェルヌの帰還後、傭兵に戻った三四郎の元に要人警護の依頼が舞い込む。依頼主はアーイシャ。以前少しだけ関わった植物学者だ。気弱で臆病な少年だった彼は見違えるような青年に成長し、テロリストに狙われているにもかかわらず、楽しげに三四郎を引っ張り回す。戸惑いながらも付き合っていた三四郎だが、ついに事件は起こって――。『タイトロープ ダンサー5』後の三四郎と、船上でのカイを描いた「それから。」も同時掲載。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

読むのもったいない気しかしなくて、なかなか読めなかった本をようやく読みました。
この本は「青の軌跡」というシリーズの番外編。個人的には、今まで読んだBLの中で一、二を争う名作だと思っていたので、シリーズが終わってしまった時には本当に悲しかったし、これ以上続きが読めないんだって思うとものすごく悲しかった上に、ちょっと消化不良のところもあったので、続き読みたさに、作者さんに凸しようかと思うくらいモヤモヤしていたのですが、何せ公式ページが何もない上に、そんな痛々しいことをするのもちょっとどうかと諦めたくらいにこのシリーズが大好き。
一度好きになると周りが見えなくなるくらいに好きになりがちなので(あくまでくらいなので、他人に迷惑がかかるくらいまわりが見えなくなったことはないです)、もんもんとして日々を送っていました。
そこに発売されていたこの本を見て、食いつきましたよ!
慌てて買った上に、「1」って書いてあるから、これはきっと「2」も「3」も出るに違いない!と思ってきゃっほいしましたが、買ったはいいがもったいなくて読めない。
「読んでも減らない」というのは物理的法則に従って事実なんですけど、最初に読んだ「こうなるんだ!」とか「あーよかった」っていう心理的感覚は、一回読んだら二度と味わえないんだよー!だから読んだら減ります。一回読んだら、もう二度と一回目の気分で読めないからね!と思い続けて、発売日からつい最近まで、放置し続けました。
んで、ようやく読みました。
読むまでの中身に関係ない前置き長くてすみません。でも、それだけこのシリーズ好きなんで許してください。

読んでからはほとんど一息でした。ノンストップ。
一つ目は、ジュール=ヴェルヌに三四郎が乗っていた時に知り合った植物学者アーイシャが、成長し個人的に三四郎を雇う話。
実は、アーイシャは三四郎にずっと恋心を抱いていて、そのために三四郎をボディガードとして指名した、という下心付き。
ぬおー!私はカイと三四郎のいちゃいちゃが見たいのよー!ってなるくらいに、カイの存在は嫉妬まじりのアーイシャの言葉からしか出てこなかったんですけど、確かに幼いアーイシャがかわいかった記憶は確かに存在するし、精一杯「大人」になろうとしているアーイシャは確かにかわいらしいし、で、個人的には満足しました。
それよりも何よりも、この作者さんがうまいなーって思うのは、三四郎がアーイシャに初恋を振り切るように促した時に、「思い出作り」をしてもいいと暗に仄めかすシーンのその後がキレイに朝チュン状態で描かれてないこと。
個人的には絶対にやってる!と思うんですが、そこをあえてぼかすことで三四郎×カイしか認めない!という過激派にも優しい仕上がりになっています(そんな派がいるのかどうなのかは知りませんが)。
描いてくれた方がBLとしてはいいし、描かれてないことでちょっと欲求不満になったりもしたんですが、この後に続く物語のせいで、これはこれで有りなんだと思いました。

で、この次の話が個人的には、本題!
カイと三四郎が離れ離れになった後、三四郎がどうやってジュール=ヴェルヌに戻ったのか、帰路はどうだったのか。
それがわからなかったから、本編が終わった時にものすごくきーってなったし、思わず続きを書いてもらうためなら作者さんを脅してもいい!ってくらいの危険思想に走りそうになったんですが、それがーちゃんと書いてありました!
まさか番外編と書いてあるので、そこは明かされない謎のまま終わるんじゃないか、とかいろいろ考えたんですが、しっかり書いてくれてあったので。よかった。本当によかった。生きててよかった!ってレベルで個人的には大歓喜でした。
相変わらずカイはめんどくさいし、三四郎はそんなカイの気持ちにちっとも寄り添ってあげれてないんですけど、そこがこのカップルのいいとろなので、幸せ満載です。
本当に読めてよかった。おまけに「2」が出てることをまったく知らないまま数年を過ごしてしまったんですが、続きが出ているようなので、それもすっごく嬉しいです。
今度はカイ視点だと書いてあったので、楽しみに読みます。

でも、一つ思うのが、三四郎の帰還話は本編に入れてくれてもよかったんじゃないかってことなんですが、まあ作者さんの判断なので余りつっこまないようにしておきます。

0
2013年06月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『俺が足りないなら、さっさとそう言え』 

本編 「青の軌跡 タイトロープダンサー STAGE 5」 が終わって2年になろうとしている2月末に待望の番外編が出ました。

最初にこの情報を知ったのは、絵師さま、沖麻実也さんのHP、その後、アニメイトオンラインで発売日をしり心待ちにしていました。

本編の舞台は、宇宙船の中~惑星探査船ジュール=ヴェルヌ。
この船に乗って旅するセカンドクルー、三四郎・カイ・ロード・サンドラが中心になって本編は進みました。
本編の方は一応「青の軌跡 タイトロープダンサー STAGE 5」で終了。

ファンとしては、ちょっと名残惜しい終わり方だったのと、この本の巻末で「番外編を書いている」とのことだったので待ってた~(笑)

今回、番外編ということで本のタイトルは「カデンツァ ~ 青の軌跡(番外編) ~ 」ですが、そう言うタイトルのお話はありません。

短編?が2話収録されています。

1話目 「Ever Green」
舞台は、木星の第三惑星「ガニメデ」

三四郎・マキノ、彼は惑星探査船ジュール=ヴェルヌノ任務が終わった後、また傭兵稼業に戻っています。

そんな三四郎の元に要人警護の依頼・・・三四郎が木星の第三惑星「ガニメデ」の空港に降り立つところから物語は始まります。

三四郎がいて事件が起こらないなんてありえない。
早速、空港でドンパチ(笑)
三四郎、お帰り~待ってたよ~

このドンパチに三四郎が護衛を頼まれる要人が絡んできます。
本編、クリスタル・クラウンに登場した少年、アイーシャ。
すっかり成長して昔の面影まるでなし・・・変わらないのは緑の瞳だけ。
植物学者、博士です。
対する三四郎は、相変わらず亜高速の船に乗り続けているせいでウラシマ効果?外観的にまったくかわってない(歳をとっていない)
そして、案の定、三四郎は、アイーシャのことを覚えていませんでした。
「あんた、誰?」
よく言ったこの薄情者!
本編を読んだことのある人ならわかるよね~。
三四郎は、アイーシャの初恋の人です。
子どもの頃の別れから、アイーシャは、三四郎を思い続け・・・そのあこがれをずっと大切に成長してきました。

もともと健気な子だったけど全然変わっていないよアイーシャ。
でも・・・ちょっとだけ違うのは、多少、跳ねっ返りになっていたというか・・・結構、自分から事件の渦中へ飛び込んでいくような無鉄砲さもあって、三四郎をハラハラさせます。

三四郎・アイーシャ・SP・テロリスト・・・起こるべくして事件は起こり、解決していきます。

お約束通り、三四郎は大怪我します。
そして、つきそう、涙目のアイーシャの緑の瞳を見て過去を思い出し・・・過去を再現する。
ちょっと切ないけどなんとなく結末は見えていたかな。
相手が三四郎だから・・・分が悪いよ、アイーシャ。

このお話の中でちょっと嬉しい知らせも~ロードとサンドラが結婚して娘がいる!
サンドラそっくりの娘・・・見てみたい。見たい。
デレデレしているパパ、ロードも見てみたい。見たい。
カデンツァ 1 だから、2 もあるよね。楽しみです。

そして、三四郎・・・「ガニメデ」から「月」へ向かいます。
まっすぐ行くかどうかは甚だ疑問・・・でも、無事に入国できるといいね(大笑)
「鼻で笑って締め出されるのか・・・それとも一発ひっぱたかれるのか」
と~っても楽しみだよ


2話目 「それから。」

前作、「青の軌跡 タイトロープダンサー STAGE 5」その後のお話です。
舞台は、惑星探査船ジュール=ヴェルヌ。
みんな知りたかった。
読者はもちろん、ジュール=ヴェルヌのセカンドクルー、サンドラ・ロード・カイも・・・。
カイと別れて絶体絶命、瀕死の大ピンチから三四郎がどうやって惑星探査船ジュール=ヴェルヌに戻ってきたか・・・。

しかし・・・さすがというか、やっぱりというか、わかったのは、三四郎の左目が何故なくなったかということだけで他の詳細は、またまた三四郎はごまかしましたね。

そして、カイ・・・。
この航海で一番変わったのはカイだったんじゃないかな~。
まだ変わっている途中なんですけど・・・。

なんていうの、三四郎とカイはホント正反対なんだけど私的にはカイには三四郎が必要だと思ったんですよね。
でも、この航海が終わったらきっとふたりは離ればなれになる。
ふたりの生活は交わらないんです。

カイ、ひとりで大丈夫かな?ってちょっと心配だったわけです。
三四郎の双子の弟、近衛凱も不穏だし(笑)

その心配にもこのお話で一応の決着がついていました。

「あんたの声が俺を呼ぶから・・・だから、戻ってきたんだぜ」

三四郎、あんたって本当にいい男だと思う。うんうん
最後は、甘々ラブラブなふたり・・・だよね?

・・・って本当にここまで来るの長かったわ(爆)

ツンデレってよく言うけど、カイはツンツンだったから・・・ツンツンにも程があるというくらい。
最後、ちょっとだけですが、可愛いカイが読めて幸せでした(笑)

1話目の「Ever Green」は、三四郎がメインの話だったけど、この最後で三四郎は月への入国をSPのチーフに頼みます。

カイと再会するかな~。

月には、カイときっと近衛凱がいるに違いない。
カデンツァ 2 誰がメインのお話になるかな~早く読みたいです。とても楽しみです

0
2012年02月19日

Posted by ブクログ

外伝だけど、本編より好きかも、、、すっかり忘れていたアーイシャの成長と変わらない三四郎の態度の「Ever Green」は短いながらも素敵だし、本編ラストの続き?の『それから』でやっと物語が完結した感じがした。

0
2014年04月22日

Posted by ブクログ

購入。

最終巻が出るのに何年もかかったあげく、俺たちの旅はこれからだ!で終わってしまって消化不良だったから、またこの二人の話が読めて嬉しい。
次巻のカイの話も楽しみ。

いつ出るんだろうなぁ…。

0
2011年04月18日

Posted by ブクログ

久しぶりの「青の軌跡」シリーズ外伝で、思わず買ってしまった。
ウラシマ効果での経過時間差がオモシロイことになっているようで、なつかしいキャラが三四郎を巻き込んで一騒動・・・に。

0
2011年03月12日

Posted by ブクログ

青の軌跡シリーズの番外編その1。
本編最終巻が読者放置の余りな状態で、思わず本を投げつけそうになったが、本巻でその不満は一部解消された。
相変わらずの三四郎&カイが見られ、BLの枠を超えた内面描写は、相変わらず健在。いい意味で肩の力が抜けた感の内容も好感触。
これからまだ番外編は続くそうなので、次巻カイ編を期待!

0
2011年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

異色BLというか…スペースファンタジーなBL小説の番外編。

本編は13冊…そう、13冊の最後の最期がもう、なんかもう…風呂敷広げすぎだろーどうやって収束させんだーって思ってたら最後はやっぱり駆け足で終わってしまった感満載で、あの時は本気、全て手放してやろうかと思ったぐらい(笑)

この本のあとがきで、最後はちゃんと纏まってると書かれてたので今後に期待…ていうか雑誌連載とかじゃないんだから別に最後のあの辺りとかは本編として書いて出してくれた方がよほどよかったと……

で。この番外編も。。。番外編2に続く、なので…ていうかその次の話が読みたいんじゃーーーーーーーーー!!!!!

0
2011年02月25日

「BL小説」ランキング