あらすじ
「いいなおまえらは、大した悩みもなさそうで」大人の目にはそんなふうにしか見えないけれど、一人ひとりのちょっとした「ほんとう」は、ときに格好悪くて、ときに切実。お調子者でムードメーカーの倉本、陸上バカで走るとき以外は寝てばかりの佐々木、真面目でちょっと口うるさい江崎、可憐な顔にケンカ傷の絶えない滝田、そしてクラスの誰より大人びて穏やかな瀬尾――ある男子校、たまたま同じ教室で過ごすことになった彼らがそれぞれに秘める、愛と懊脳と恋と劣情は……?
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やっぱり三崎先生大好きだ…
クラスメイトたちの話ですが、同じ時間軸でありながら章ごとに主役が変わるので、それぞれの生徒の視点がおさえてあり気持ちがよく分かります。いっけん何の悩みもなくはしゃいで青春を謳歌しているように見える生徒たちの内側がグイグイと暴き出されていき、途中なかなか切なくなります。でもうまくいかなくても傷ついても、自分の感情にとまどいながらもちゃんと向き合って成長する様子に息子を見守る母のような温かい気持ちにもなりました(笑)みんなどうなることかと思ったけれど、終わりかたも絶妙で読後感が爽やかでした!あと2作で三崎先生の作品を読み終えてしまう…もったいなくて手がつけられません。新作だしてくださらないかな~!!!