【感想・ネタバレ】リベラルアーツの学び方のレビュー

あらすじ

世代も国境も越えて通用する、
現代を生きる知恵としての「リベラルアーツ」を、
自然科学から社会・人文科学、芸術まで、
学ぶ意味、方法とともに縦横無尽に語りながら、
「知」の広野を駆けめぐる!

ギリシア・ローマ時代にその起源を遡る、
人の精神を自由にする学問である「リベラルアーツ」。
本書ではそれを、実践的な意味における「生きた教養」として捉え、
いまそれを学ぶべき意義はどういうものか、どのような方法と戦略で学ぶべきかを論じ、
そして、いま学ぶべき「リベラルアーツ」、その具体的な書物や作品を、体系的、総合的に深く解説する。

知識ではなく知恵の時代、教養のための教養ではなく、
思考や行動に影響を与え、ビジネスや人生そのものを
成長させていくための、本当の教養の学び方がここに。

〈目次〉
はしがき――リベラルアーツをあなたのものに
第1部 なぜ、リベラルアーツを学ぶ必要があるのか?
第2部 リベラルアーツを身につけるための基本的な方法と戦略
第1章 基本的な方法
第2章 実践のためのスキルとヒント
第3部 実践リベラルアーツ──何からどのように学ぶのか?
第1章 自然科学とその関連書から、人間と世界の成り立ちを知る
第2章 社会・人文科学、思想、批評、ノンフィクション――批評的・構造的に物事をとらえる方法を学ぶ
第3章 芸術――物事や美に関する深い洞察力を身につける
あとがき――リベラルアーツが開く豊かな「知」の世界

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

入門書としてよいのでは。西洋理解の鍵は、4つのリンゴとか、シェークスピアとか、トルストイとか、絵画をみろとか、クラシック音楽をきけだとか。日本にも、中国にも古典もたくさんあるので、ある時期、無駄とおもわれるものに使ってみるのもよいかも。

0
2021年04月13日

Posted by ブクログ

リベラルアーツとは、「人の精神を自由にする幅広い基礎的学問・教養」のこと。
この本においては、「単なる知識としてではなく、柔軟な思考力、想像力、感性を身につけるためのもの」と定義されている。

第一部のリベラルアーツについての論は、言っていることはわかるが、理由はなんだろう?というのがいまいちわからない部分もあり。

第三部の、人文科学、社会科学から、文学、漫画、音楽(クラッシック、ジャズ、ロック)に至る幅広い作品の紹介は非常に参考になる。
※中でも、芸術(美術)はあまり深くないかな。

0
2017年10月07日

Posted by ブクログ

最近は、日本の大学でリベラルアーツを取り入れている。しかし、アメリカで実施されているリベラルアーツは、少人数の教室で広い教養を学ぶことで、生徒と先生同士が議論するものみたいだ。また学部1、2年目はそもそも専門は学ばず、幅広い科目を履修し、大学院に行く前提で、専門を決めて行くという。その点においては、日本では、100人規模で行われる授業などがほとんどであり、まだまだリベラルアーツというには程遠い。

「すぐ役にたつものは、すぐに役に立たなくなる」とはいったもので、教養の大切さを感じさせられた。では、何を学べばいいかという点においては、第2章からたくさんの作品が紹介されているため、それから読んでいくのもいいかもしれない。

教養を学ぶことは、仕事や、ビジネスで直接生かすまでには、なかなか時間がかかるものがあるだろう。しかし、勉強することは、日々の生活でたくさんの気づきを得たり、知的な人と議論することができる楽しいものだと思うようになった。

0
2017年01月16日

Posted by ブクログ

1部 なぜリベラールアーツを学ぶ必要があるのか

これまでの蛸壺型の知識では得られない、生きるために必要な課題を設定し、それを解いていくような、「知恵の活用方法」を身に着けることであることをまとめている。

2部 リベラルアーツを身につけるための基本的な方法と戦略

1章は、6つの観点から、批評的・構造的、作品と対話、歴史や体系の中で、視点を移動し、他分野への転用、相対化して客観的に見つめることの大切さを説いている。

2章は、情報収集、ストックの仕方、コレクションの意味についてまとめている。

3部 実践リベラルアーツ:3章にわけて解説する

1章は自然科学の分野として、生物学・脳神経学・精神医学関連・自然科学その他の分野について

2章は社会・自分化学・思想・批評等として、哲学・思想・批評・ノンフィクションなどについて

3章は芸術として、文学、映画、音楽、漫画、美術について

400ページもあるが、ディスカバリーだけあって余白やイラスト(本の表紙や作者の人物像)が多く、あまり苦にはならない。

0
2016年10月12日

Posted by ブクログ

リベラルアーツがいかに重要かが書かれている。
本、映画、音楽、美術、漫画など様々なジャンルからどのようにリベラルアーツを学ぶか

0
2021年03月07日

Posted by ブクログ

内容は、それほど期待していたわけではなかったので、良くも悪くも予想通り。それが悪いわけではない。ちょっとでも興味を持つ本が紹介されていたのでそれで十分。
視野を広く持って色々な"アート"に触れて考えることは良いこと。
何がリベラルアーツなのか、という話は考え出せばそれだけでしんどくなるものだ。そんなこと考えてるぐらいならたくさんの作品に触れて考えるほうがよっぽどいい。

0
2020年02月11日

Posted by ブクログ

リベラルアーツって書くと何だか小難しい感じがするけど、要は「教養」です。教養と書いて、それでも小難しいなら僕の場合は「専門外で気になること」に集約されます。こういう時こそ、本という存在が僕にとっては大きい。

ちょっとでも気になることあったら、そのテーマに関する本を「5冊」読む。その結果、さらに興味が突っ込んだところに入ってくると、どこかに行ったり、人に話しを聞くようにしています。最近だと、「集団的自衛権」「伊藤若冲」ですかね?

定期的にブームがやってくるのだと「宗教」と「哲学」ですね。つい最近まで「空海=真言宗」について深掘りしていました。でも、そんなテーマすら思いつかないよ。。。という方はこの本を手にとってみてください。元裁判官で、現在は大学教授をされているだけあって多岐にわたるネタが!オススメの本も紹介されているのでちょうどいいですね。

0
2018年04月04日

Posted by ブクログ

リベラルアーツは学ぶと言うよりは人間を知るきっかけになる学問だと感じた。

教養課程が日本の学校には少ないですが、フィンランドの教育のように本から学べることの一つではないかと思う。

参考図書がたくさん掲載されているので、それを参考に時間をかけて学んでゆきたい課程ですね^_^

0
2017年10月01日

Posted by ブクログ

リベラルアーツ論の中でも、かなりユニーク本だと思った。大学教員が教育上推奨する文献と、本書で紹介されている作品とでは選書基準が異なる印象を持った。その理由の一つには、著者が専門職大学院としての教員ではあるが、良い意味でディシプリンにしばられていないセレクションとなっていることが挙げられよう。大学における教養教育を視野にしておらず、あくまでも学び直しのための独学に供するためのブックガイドとなっている。各推薦書の配列についても、なんとなく示すのではなく、著者自身によるある意味での流れを読者に随時説いてくる。自然科学から始まり、脳科学に積極的に取り上げている。色々な意味で揺さぶられた1冊だった。ただ通底する「横断的共通性」について、もう少し説明があるとよかった。また「リベラルアーツとしての教養」(p.39)、「リベラルアーツ的な教養」(p.230)という表現は、ややトートロジーを感じさせかねない。この前後の文脈からこう書きたい気持ちは推量できるのだが。

0
2016年10月16日

Posted by ブクログ

著者は、2013年にベストセラー『絶望の裁判所』を発表した元最高裁判事の瀬木比呂志。
「リベラルアーツ」の起源は、ギリシャ・ローマ時代に自由人が学ぶ必要のある7科(文法学、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽)であり、現代でも一般的には大学における基本科目を指すが、近年注目されている意味での「リベラルアーツ」は、むしろその本来の意味、即ち、「人の精神を自由にする幅広い基礎的学問・教養」という趣旨、とりわけ、その横断的な共通性、つながりを重視する含みをもって用いられている。
著者は冒頭で、「考えられる方法や感じる方法の生きた蓄積であるリベラルアーツは、個々人がみずから考え、発想し、自分の道を切り開いてゆくための基盤として、まず第一に必要とされるもの」、「リベラルアーツは、perspective、すなわち広がりと奥行きのあるものの見方と、vision、すなわち洞察力と直感により本質をつかむものの見方、双方の基盤となるもの」と述べ、本書において、第1部でリベラルアーツを学ぶ目的・理由、第2部でリベラルアーツを身につける方法を語り、第3部でリベラルアーツを学ぶための多数の作品を紹介している。
第3部で取り上げられている作品は、「自然科学」では、コンラート・ローレンツ、リチャード・ドーキンス、スティーブン・ジェイ・グールド、フランシス・クリック、V.S.ラマチャンドラン、オリヴァー・サックス、フロイト、ユング、アドラー、V.E.フランクル、レイチェル・カーソン、「社会・人文科学」では、バートランド・ラッセル、ニッコロ・マキアヴェリ、ルース・ベネディクト、マックス・ヴェーバー、フェルディナン・ド・ソシュール、ロラン・バルトなど、比較的オーソドックスなところであるが、その後に、「芸術」として、文学のほか、映画、音楽(ポピュラー、クラシック)、漫画等が多くのページを割いて紹介されている点が本書の大きな特徴となっている。
著者の経験・嗜好がベースとなっていることから多少のバイアスは感じられるが、それを割り引いても、「リベラルアーツの世界の歩き方」として十分に参考になる一冊と思う。

0
2017年11月18日

Posted by ブクログ

実学ではなく、すぐに役立つものではない、というものなので、教養というものは、ゆとりなんだな、と思った。
懐が少し深くなるかもしれない、苦しかったり辛かったりするときに支えてくれるかもしれない、ややこしいことを考えるときに助けになってくれるかもしれない。でも全部、かもしれない、だけ。それがなくとも、懐の深い人はいる、別の支えも多分ある。ややこしいことの本質にずばっと迫る、いわゆる教養からは縁遠い人もいる。
まあ、でも、ゆとりはあった方がいい。

0
2015年07月21日

Posted by ブクログ

裁判官から大学教授に転じ、専門である法学系だけでなく、文化や芸術などを含めた教養全般に造詣の深い著者が、リベラルアーツを学ぶ意義や重要性を解説するとともに、著者が推奨する作品を紹介した一冊。

著者はリベラルアーツを「広がりと奥行きのあるものの見方=パースペクティヴ」と「洞察と直感により本質をつかむものの見方=ヴィジョン」を身につけるための「基盤」であるとして、個々の作品を「消費」するのではなく「対話」し、批評的・構造的に捉えたり、歴史的な位置づけを考えたりして得た学びを、他の分野に転用することなどによって、単なる知識ではなく、その人固有の人生観や世界観として身についた教養になると主張する。

今日の日本の法曹界や社会全般に対する批判については、やや説教臭いところもあるが、幼少の頃からの膨大な量とオールジャンルな読書体験に加え、映画、音楽、漫画など幅広い分野の教養に真摯に接し、さらには海外経験もある著者が解説する「グローバルスタンダード」な教養のあり方には耳を傾ける価値がある。知識バカでもインテリ気取りでもない、真の教養を身につけるための格好のガイドとなっている。

0
2015年06月21日

Posted by ブクログ

単なる知識ではなく、柔軟な思考力、想像力、感性を身につける為のもの。
自身振り返って本好きであるが、体系的に自分の心のあり方に、過去読んだ本が影響を受けているかどうか怪しい。
この本に挙げられている本(あるいは音楽、絵画)をざっとみてみても、とくに自然科学についてはほぼ触れたことが無く、反省。私自身としては、第二部のリベラルアーツの学び方が非常によかった。

0
2015年06月15日

「ビジネス・経済」ランキング