【感想・ネタバレ】ぼくは勉強ができないのレビュー

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Posted by ブクログ

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父親のいない子供は不幸だとか、高校生の交際は不純異性交遊だとか、大人たちが思い込んでいる偏見になぜを突きつけてくる時田秀美くん。勉強ができることが大きな価値基準になっている世の中で、僕は勉強ができないが女にはモテる、と言い切れるその価値観の相対化がすごく良い。1日25時間の人間の体内リズムを24時間に調整できなくて、常に1時間の時差ぼけを抱えていたという自殺した片山くんの話が印象的。桜井先生が理解があって良い先生だった。

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2021年05月05日

Posted by ブクログ

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懐かしい。まだ本なんてあまり読まなかった高校生のときに影響を受けた本(歳がばれるな)。大人になった今読んでもやっぱりいい。

高校生の頃は割とまじめな方だった私は、秀美くんみたいな男の子が周りにいたら友達になれなかったかもしれない。でもきっとほんとは憧れて、羨ましいとさえ思っていたはず。自分のことを「ぼく」って言える高校生なんてなかなかいない。人に迷惑をかけたりルールから外れることを「かっこいい」と勘違いしてしまう思春期の男の子たちに交じって、秀美くんはとてもまっすぐ素直に生きてるだけなんだ。本当のかっこよさっていうのはここなんだ。
片親だとか貧乏だとか、興味本位で勝手にレッテルを貼る大人たち。「可哀想」なのかどうかは、周りが決めることじゃない。学校で学ぶことは「勉強」だけであって欲しくない。「眠れる分度器」の角のたとえ、泣けました。

お母さんもおじいちゃんも本当にすてき。そしてこんなすてきな本を生み出してくれた山田詠美にも感服です。

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2015年06月13日

Posted by ブクログ

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片親だから、可哀想とか、周りが決めつけてはいけないのだと学んだ。
可哀想とか、もったいないとかもだけれど、他人が人に対して言っていいものじゃないのだと。
主人公の先生に対する意見については、本当に本当のことを言っているのにそれに対して怒られてしまう。
価値観とかは、やはり人それぞれだから、人の意見にもっと柔軟に聞き入れる態度が必要だと感じた。

個性的なキャラクターや登場人物が出てきて、読んでいてとても面白かったです。

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2021年11月28日

Posted by ブクログ

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多様な価値観にぶつかる少年の話

17歳の時田秀美は誰でも一度は感じたことのある思春期に浮かんでくる感情に正面からぶつかっていく。世間一般の正解ではない自分にとっての正解を探し、クラスを友人を教師を母親を自分の視点で見つめる。時に、自分自身に悩み、その理由を探り、母親や教師の助言に少しづつ世の中の見方を自分自身の中に形成していく。勉強も恋愛も家庭も一つとして同じもののない、生ものの感情に正面からぶつかる少年の話。

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2015年06月14日

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