【感想・ネタバレ】海燕ホテル・ブルーのレビュー

あらすじ

復讐に燃えていたはずだった。そして、再挑戦するはずのでかいヤマ。五年の刑期を終え出所した藤堂は、落とし前をつけに伊豆下田へ。そこで、一人の女との出会いが藤堂の運命を狂わせて行く。情念に蝕まれ破滅へ向かう男を描ききった異色作! 2012年、若松孝二監督により映画化。

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Posted by ブクログ

復讐を心に、5年の刑期を終え出所した藤堂は、落とし前をつけに伊豆下田にやって来た。しかし、1人の女との出会いが藤堂の運命を狂わせる。主人公・藤堂が破滅へと向かう姿には、唖然とした。自己破壊欲のあらわれかとも考えたが、女の情念に徐々に蝕まれていったようにも思える。いずれにしても理性では理解し難い世界。船戸さんの描く人間たちはしばしば常軌を逸した行動をとる。本人の理性も野望も、運命の波あるいは時代の波に飲み込まれていく。読者がそこに何を見るか、というのがポイントなのかもしれない。私も考えてみたが、脳味噌が痒くなるばかり。本書は船戸作品の中でもちょっと異色なものだと思う。

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2011年09月30日

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