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Posted by ブクログ
学園ホラーだと思ってたけど、読み終わってみればSFになるんだろうか。恩田さんの作品は分類しにくいものが多い(そこが魅力でもあるけど)。
金平糖のおまじない、実際ありそう。
Posted by ブクログ
恩田氏の作品といえば、私の印象では爽やかな印象がありました。サスペンス的要素が入っていても、残酷な殺人描写や性描写がない等、優しい印象でした。数例申し上げると、デビュー作『六番目の小夜子』や『夜のピクニック』などです。『ネバーランド』も面白かった。
しかし本作を読んで、この人は凄い人なのだと実感しました。本作はホラーなのです。
恩田色をじゅうぶん残しながらも、しっかり怖いのです。私は、ページを手繰る手が止まりませんでした。確かに裏表紙には「新鋭のモダンホラー」とありました。しかし、これまでの印象が強すぎて、殆ど信じていませんでした。ほんとにホラーかよ、と。読後の今、白旗を挙げますが、モダンホラーと呼ぶのにふさわしい作風と怖さでした。
ネタばれになりそうで申し訳ないのですが、本作のホラー要素の一つは、この世と並行して存在するもう一つの世界についてです。その世界については詳述されませんが、霊能力者のように簡単にアクセスできる人もいれば、大きな心的ショックを経てアクセスできる人に分けられるようです。そしてひとたびその世界に漬かると、仮に戻ってこれたとしても「人間」が変わってしまうという設定。
私は霊感なぞ全くありませんが、こうしたもう一つの世界には、興味が沸く一方で同時に恐怖を覚えます。本作ではこの異世界の恐怖がじわじわと味わえます。
シックスセンスの能力保持者とか異世界の話というと、モダンホラーの大家S.キングやD.R.クーンツが思い出されます。
しかしながら、舞台設定が学園という事もありますし、主人公がほんのり成長したような明るめの終わり方となっているところから、しっかりと爽やか系恩田節を味わうことができます。通して読んだ後に、やっぱり恩田氏らしい作品だと一人で納得してしまいました。
少し不満を申し上げると、はじめの第一章と第二章途中までは、何故か非常に読みづらく感じました。表現が固い?のか、多くの登場人物が出てくるため頭の整理がしづらいこともあるかもしれません(ただ、第二章以降は引きづりこまれるかの如く面白い!)。また、章タイトルが長いのだが、今一つその意味や意図が分からなかった(例:第三章は「長い間地元では遠巻きにされてきたという」とか)。その点は少し減点かもしれません。
纏めますと、本作は、恩田氏しか書けない爽やかでかつ怖いお話です。学園モノが好きな方、日本のモダンホラーに挑戦してみたい方、恩田氏のファンのかた等におすすめできる本です。面白かったです。
Posted by ブクログ
噂やおまじないがものすごい早さで広まっていく不穏さがとても上手に描写されていた。
ホラー感はなく、人為的なものとファンタジーが融合したようであまり好みでは無かったかも…
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四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた……。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 新鋭の学園モダンホラー。