【感想・ネタバレ】[新装版]商いの道 経営の原点を考えるのレビュー

あらすじ

一商人として生きるとの想いで、人生の大半を過ごしてきたと自らを振り返る著者。その長き人生体験の中で学びえた数多くの言葉、さらには忘れられない出会いを綴った本書からは、いまの現代人が忘れ去ろうとしている、「誠実」という二文字が滲み出ている。著者の商売に対する姿勢は、すべての経営者、さらにはリーダーにとって、一番大切なことは何かを教えてくれる。昨今の企業実績全般をみると、ようやく回復の兆しが見えはじめたが、それと同じくして、大企業の不祥事が噴出しはじめ、企業に対する社会的・倫理的責任を求める声は、ますます高くなっている。そのなかで、経営者の誰もが自らの社是として掲げながらも、その実現の難しさを感じる、「お客さまに信頼される」という姿勢を、人生の目標としてまた自らの商いの道としてただひたすらに歩んできた、イトーヨーカドー グループ名誉会長の教えは、商売のコツというよりも人生のコツを教えてくれる。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

2012年8月に読んだが、再読。
経営者のみならず、あらゆる社会人が読んでもためになる本。あれほどの大グループを育てているが、多くのカリスマ経営者のように表立ってマスコミに登場したりしない謙虚さ。その人柄の良が本著に存分に表れている。

母親と亡き兄の話は胸を打つ。小さい頃に苦労しているからこそ、お金を稼ぐ有難みがわかるのだろう。土地や株で安易に投機に走らない姿勢におおいに共感するが、現在の金融リテラシーからすれば古くさいと思われているのだろうな。

0
2014年09月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イトーヨーカ堂の創業者の故伊藤雅俊さんの経営論の本です。原稿が書かれたのは、今から15年前なのですが、今でも新鮮さを失わない内容が驚きです。

根底にあるのは、商人は本質的に安易な方向に流れないたり、無用な贅沢をしないといったストィックかつ感謝の心を持っていきなくてはいけないとの価値観だと思います。

これだけの成功をした人が「地位とお金は誰もが誰もが欲しがるが、それだけを目的に成功した人はいない」と断言されているのは意味深い内容に思います。

他にも成長より生存を考えよ、「攻めではなく守りを重視しろ」の考えもビジョナリーカンパニー等の経営書にも書かれている事であり日米ともに発展した企業にあるのは、創業者の確固とした考えである事が実感されました。

現在の日本が行き詰まり始めているのは、成長する事自体が目的となりすぎたからではないでしょうか。

0
2013年02月27日

Posted by ブクログ

イトーヨーカ堂の創業者の故伊藤雅俊さんの経営論の本です。原稿が書かれたのは、今から15年前なのですが、今でも新鮮さを失わない内容が驚きです。

根底にあるのは、商人は本質的に安易な方向に流れないたり、無用な贅沢をしないといったストィックかつ感謝の心を持っていきなくてはいけないとの価値観だと思います。

これだけの成功をした人が「地位とお金は誰もが誰もが欲しがるが、それだけを目的に成功した人はいない」と断言されているのは意味深い内容に思います。

他にも成長より生存を考えよ、「攻めではなく守りを重視しろ」の考えもビジョナリーカンパニー等の経営書にも書かれている事であり日米ともに発展した企業にあるのは、創業者の確固とした考えである事が実感されました。

現在の日本が行き詰まり始めているのは、成長する事自体が目的となりすぎたからではないでしょうか。

本書を読みまして、そもそも企業とは何の為にあるのか、何の為にこの商売をしているのか原点に帰る事が、行き詰まりを見せ始めた今の日本経済を根本的に立て直す、第一のステップに思われました。

0
2013年02月12日

Posted by ブクログ

イトーヨーカドーの創業者の方のお話です。今の感覚で言うとちょっと古めかしいところもありますが商売の根本というところで参考になると思います。やっぱり感謝の気持ちは大事ですね。

0
2023年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ボクは特に商売をしている身でもないし、こういう類いのビジネス本はあまり好きじゃないし、ほとんど読まないのだけど、知り合いの商売人のひとが面白いと薦めるので読んでみた。

ビジネス本なんてなんだか説教臭いし、本読んで仕事がうまくいくとは全く思えないので、敬遠してたのだけどこの本は面白かった。
著者の伊藤雅俊氏はイトーヨーカドーの創始者です。

前半から中盤までは商売人として生き抜いてきたその苦労や教訓を説いていく内容でそこまで引込まれていくことはないのだが、後半部分のあたりからが面白くなっている。

いかにも昔の商売人らしく、終始腰の低い謙虚な語り口で誰にでもわかりやすく書かれてあるのも読みやすかった。

この本は2001年に初版が出されてからの改訂版なのだが、2011年の現代の世界経済のことを結構言い当てていて、例えば当時は好景気にわいていたアメリカの経済が10年後の今には傾いていくことだったり、日本の製造業が新興国の隆盛によって衰退していくことであったり、とても興味深い。

ほかにも東京の物価が地方と比べて高くなる理由や、日本の銀行が金融庁に保護されてきたためにおきている弊害など、面白い話がたくさん書いてあってとても勉強になった。

0
2011年10月30日

「ビジネス・経済」ランキング