【感想・ネタバレ】建売秘密基地 中島家のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年10月05日

平成13年に初版で買ったまま積読山に埋もれていましたが、この度ようやく発掘。
『3LDK要塞 山崎家』がいつ出てくるか不明のため、先に読む。

いや、本気で真面目にばかばかしい。(ほめてます)

普通の小学6年生の中島龍彦は、リストラされて便利屋を起業した父の手伝いで近所の伊呂波城へ行く。
時代錯誤...続きを読むなくらい物々しいお城の中で言われたことは、建売の龍彦の家とこの城を交換しろということ。
断ったがためにお城の地下牢に閉じ込められた龍彦と父の八郎だが、そこで龍彦は重大な秘密を知ることになる…のはまだ序の口で、次々に明らかにされる世界の秘密、宇宙の秘密。
何と壮大な物語であることよ。
そしてなんと卑近な物語であることか。

ストーリーだけを抜き書きしたってちっとも面白くないから書かないけれど、この作品、女性がみんな強くて素晴らしい。
「リストラされたから、企業をする。男のロマンだ」なんてたわけた事をいう夫に「やってみれば」と言える千代子さん(母)はすごいが、夫のわがままを通して寡婦として生きた彩女さんもえらい。
そして中島家最凶の女・阿美(妹)の凶暴さにはもう大笑い。

それにしても、時の政権を転覆するために地下に潜り、潜りすぎて明治維新にも気づかなかったという雑賀宗の末裔・伊呂波軍たら、どうなの?
情報収集あっての忍びじゃないのですか?
バカすぎて泣ける。(笑)

0

「小説」ランキング