【感想・ネタバレ】夜の譜面に満ちるうたのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「持てる者と持たざる者」のお話でした。
もさったい感じのキャラの眼鏡くんが受けで、左の彼が攻めかなあ。これ、他の作家さんなら多分外れるから買わないだろうなあと思いながら購入。
本当、神楽坂さんは半分くらい表紙で損してる気がします。余計なお世話ですが、勿体ない!
「悪魔とキスをする前に」なんて、あの表紙とタイトルであそこまで重い話だとは誰も思いませんよ。
この表紙の眼鏡くんは、本文ではそこまでもさったい感じじゃないです。
ものすんごい好みの作家さんなので、今、猛烈にプッシュしております。
表紙で迷ってる方は、騙されたと思って読んで!
で、騙されたらごめんなさい。読む人は選ぶかもしれません。



以後(大した事ないけれど)ネタバレですので、未読の方はお読みにならないよう。


自分はどう考えても智哉側の人間なので、「必要」という言葉がいかに重要か分かります。
持てる者乃依と、持たざる者智哉と黒星。
同じピアノを弾いていた者として嫉妬と絶望を感じていた智哉と崇拝に至ってしまった黒星。
正直、最初からこの三人の関係は明白です。
黒星の正体も、すぐに分かりました。
それでも読ませてくれるので、作者さんは上手いなあと思います。
そして、ちゃんと安全な着地点に降り立ってくれたので読後感はいいです。
智哉と乃依は過去は仲が良かったとはいえ、今は微妙な関係。
でも冷静に考えれば、乃依が智哉を雇っていたり、智哉が「自分は必要とされていない」事に苛立ちを覚えていたりする時点で、それぞれの気持ちは丸分かりですよね。
くるちゃんとカンナさんは、そこらへん分かっていて付き合い続けたんだろうなあ。
物わかりが良過ぎるいい女、カンナさんにも幸せが訪れます様に。

とても閉鎖的なお話ですが、上手くまとめっていると思います。
ゆるキャラ的可愛さのくるちゃんと天然ガッキーが癒しでした。

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2014年08月09日

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