【感想・ネタバレ】キューバ紀行のレビュー

あらすじ

「祖国か、死か、われらは勝つ」至るところで見受けられるこの標語には、キューバ革命の切実さがこめられていた。独特の人種構造と砂糖生産に限定された経済構造。それがつくりだしたキューバの人々の気質。政治的にも経済的にも大国の影響下にあった国家の、宿命からの脱出の歴史に、20世紀後半の最大の特徴を見る。国家と国家の支配関係における本質的な問題を見据えた紀行文学の最高峰。

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Posted by ブクログ

「低開発国における状況の論理化・常識化のための革命的運動と、それに対する帝国主義的な先進国の干渉、そして圧迫。これがおそらく二十世紀後半を特徴付ける最大のもの」

まさに「低開発の国の内側に住む人々にとっては、たまったものではない。自分達で自分達のものを作ろうとすれば圧迫され、攻撃され、いったい、ではおれたちに死ねとでもいうのか」ってかんじです。ほんとその通りすぎて。

(2009年5月23日 記)

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2013年03月11日

Posted by ブクログ

キューバ危機から数年後の紀行。

国名を聞いて思い浮かぶものは、
キューバ危機、カストロ、チェ・ゲバラ位である。

日本とは縁遠い国のイメージだったが、
すでにこの時期から技術協力などが進んでいたことに驚きを感じる。
極めつけは紡績工場の名前に浅沼稲次郎の名がついていることだろう。
2009年時点ではまだ稼働していたらしい。

小国故の悩み。特に共産主義にはNOを突き付けつつも、
結果として旧ソ連に近づいていかなければなかったという経緯は興味深い。

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2014年07月24日

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