あらすじ
ロシア軍特殊部隊が開発した感情コントロール法を大公開!― 巷には〈怒り〉を単に理性で否定する本が溢れているが、人間が生まれ持つ感情の一つだと認めることで、初めて見えてくる対処法がある。旧ソ連時代は国家機密とされたロシア軍の訓練法〈システマ〉は、戦場のようなストレスフルな状況の中で、いかに怒りや怖れといった感情に惑わされず冷静さを保てるかを目的に、開発された。「怒れる自分から自分を守る」「怒れる他者から自分を守る」「怒れる自分から他者を守る」「他者の怒りから身近な人を守る」……。あらゆる〈怒り〉に対処する、実戦の中で磨き上げられた智慧がここにある。
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Posted by ブクログ
システマの本。感情コントロール。呼吸する。鼻で吸って口でふー、ぷーとはく。ある程度圧を残す。
怒りに対して初期消火は呼吸。防火はブリージングしながらの運動。チェックポイント4つ。呼吸、異変あればブリージング。リラックス、固まっていたらほぐす。ゆする?運動?姿勢、固まっていたらまた動かす。動き、とどこっていたら動かす、身体、場所。回復する。自信をつける、痛みからの共感。マッサージ。動揺したら、回復のためにチェックポイントの動き。特に呼吸、痛みを糧とするために。ミスを認めるとともに成功体験としてとらえる。共感しようと努める。武器を取り除く。空想の手。傷ついた人には、リラックスを与えることを考える。こわばっているとき、まず状態を確認。こわばっているところに息を吸いながら全力で力を入れて、ゆっくり口から大きく息を吐いて緩める。状態を比較。
Posted by ブクログ
人間関係におけるトラブルで「怒り」が関わっていないケースはほとんどないだろう。怒りを沈めることができれば、多くの問題が大幅に減少するに違いない。相手が怒りを収めるか、自分が怒りを収めるか。前者よりも後者のほうが方法論としては成功の可能性は高い。そのノウハウは心理学、宗教、哲学あらゆる分野で考察が行われてきたが、そう簡単に実現できるわけではないのが現状である。本書は思考を操作するまえに、身体をコントロールすることによって、怒りを沈めるという方法を解説している。これはそれほど新しい発想ではなく、多くの武術や格闘技にはそのメソッドが含まれているし、ヨガや座禅も思考以前に身体に働きかけるものである。あらゆる方法を模索し実践していけば、思考に働きかけるよりも身体を操作する方法のほうが即効性があることがわかるはずである。考え方は時間をかけて醸成させなければ身につかない。今沸々と煮えたぎっているこの怒りをなんとか抑えたいというとき、本書で提示しているブリージングの効果は抜群だ。北川さんのシステマ関連本は何冊か読んでいるのでブリージングという方法自体は知っていたが、「怒り」というテーマに沿って改めて見なおしてみると深い思想とその効果の高さに驚愕する。ロシア生まれのシステマという格闘技には東洋の武術とはまた違った思想があり、呼吸の方法も一般的に知られているものとは違った特徴がある。しかし、どちらも呼吸というものを重要なポジションに位置づけているのは興味深い。他著であまり理解できなかったバーストブリージングについての解説も欲しかったが「よりシンプルに」という本書のコンセプトからすればやむをえないか。怒りっぽい自分をなんとかしようとあらゆる分野から試行錯誤してきたが、本書のメソッドは最も効果的だった。
Posted by ブクログ
■「人はなぜ突然怒りだすのか?」というタイトルだが,
その「なぜ」に答えるのではなく,
怒りの対処法に重きを置いた内容。
■一にブリージング。
二にブリージング。
とにかくブリージングが大切。