感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトル「恨み忘れじ」から判るようにテーマは復讐ですが、復讐する側に肩入れしたくなるくらい感情移入出来、ある意味スカッとする部分もありました。
飛行中に空と海との感覚がわからなくなる状態に陥った男を描く「バーティゴ」
亡くなった恩師の夫から送られてきた形見分けの謎を描く「マニキュア」
トラウマを抱えた女性とその母親との葛藤を描く「チョコレート」など6編。
どの作品も短篇でありながら丁寧に描かれていて深くて面白い作品ばかりです。
いきなりの文庫化が勿体無いくらい秀逸な作品集に仕上がっていました。
Posted by ブクログ
はじめて見る名前だったけどタイトルに惹かれて・・・
どんなもんかと思って読み始めたけど本当に面白い!
どこかしら桐野夏生さんと似てるなーと思いながら。
さすが、女性の作家さん、本当に恨みの描写とか淡々としているのに黒々したものがよく現れてる。
読み進めていくうちにどんどんはまっていった。
最後のチョコレートの終わり方なんて最高すぎる。
ミステリー好きな方へ
おどろおどろしてないし、嫌な嫌な感じも残らないし、夜食をとりながらのひと時にお勧めです。でもこの作家さんの他の作品の方が好きでした。同じ短編集で、女のなんとかという題名です。そちらがもっともっとお勧めです。こちらの短編集恨み忘れじは中に納得いかんなあという作品もあったので星イチ、マイナスしました。
Posted by ブクログ
''憎しみで人が殺せたら''って台詞が昔あったけど、憎しみで確かに人は殺せると思った。
殺されるのは、憎まれてる人じゃなくて、憎んでいる人のほうだけど。
どれだけ誰かを憎んでも、憎まれてる方はきっと何にも感じてなくて、憎んでいるほうだけが、憎しみですり減らされ、壊れていくんだろうな。そう考えたら、怖い。とても怖い。
誰かに憎まれる事をいつも怖がっていたけど。本当に怖いのはそんな事じゃない。だから、今、私はとても怖い。