あらすじ
夏休み直前、咲太の前に、初恋の牧之原翔子と同じ名前、同じ顔をした女子中学生が現れる。でも本当なら翔子は女子大生のはず。混乱に陥る咲太に、またも不思議現象・思春期症候群が忍び寄る。 「この世界に私がふたりいるんだ」 なぜかふたりに増えてしまった科学部所属のクール女子・理央。咲太は片方の理央を自宅にかくまうことになり、まさかのプチ同棲生活が開始する。さらに麻衣先輩まで泊まり込むと言い出したから、咲太の夏休みは大混乱に。「私は私が嫌いなんだよ」 そして、理央が抱える痛みとは――。空と海に囲まれた町で起こる僕らの恋の物語『青春ブタ野郎』シリーズ第3弾。
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Posted by ブクログ
咲太の友人である古賀理央が主人公です。理央は、物理学に精通した天才少女で、自分の考えを論理的に説明することが得意です。しかし、それが思春期症候群によって、彼女の言葉や行動が現実に影響を及ぼすようになってしまいます。理央は、自分の思考や感情に矛盾や不安を抱えながらも、咲太や仲間たちとの関係を築いていきます。
私はこの作品を読んで、理央の葛藤や成長に感動しました。彼女は最初は自分の物理学や論理学に自信を持っていましたが、次第に自分の心や人間関係に対する無知さや不器用さに気づくようになりました。特に印象的だったのは、理央が自分の思春期症候群を利用して、咲太や仲間たちに自分の本当の気持ちを伝えようとしたことです。理央は自分の感情や願望を論理的に表現することができました。
また、この作品では咲太や桜島麻衣も重要な役割を果たしています。咲太は理央の思春期症候群に対応しながらも、麻衣との恋愛関係を深めていきます。麻衣は理央の先輩としても咲太の恋人としても素敵な女性でした。二人は理央を大切に思いながらも甘やかさず、自分らしく生きるように助けてあげました。二人の関係はとても微笑ましくてキュンとしました。
この作品は、思春期症候群という不思議な要素を使っても、登場人物たちの感情や人間関係をリアルに描いています。それゆえに読者も感情移入しやすく、物語に引き込まれます。私はこの作品を読んで、物理学や論理学という学問や思考法について考えさせられました。また、友人や恋人との絆の大切さも感じました。
Posted by ブクログ
双葉の魅力全開。麻衣にも気をかけながら双方の双葉のことを丁寧にすくい上げる咲太ってばスーパーマンですか。そんな頑張る姿からは『リゼロ』のスバルを連想した。そして毎回この「終章」で不安にさせる手法は上手いとしか言いようがない。
Posted by ブクログ
今回の思春期症候群は双葉理央がふたりに増えるというもの。誰かにかまってほしくてSNSの闇にハマっていく理央と、それを許さない理央に分裂。あっちを立てればこっちが立たずという状況で悩んで悩んで悩んだ挙句、友人である咲太と国見に救われる。今回も上質のアオハルでしたが、セリフの一つ一つが重かった印象で私の心にグサグサと刺さりました。翔子ちゃんと両親の会話には不覚にもウルッとしました。このシリーズはうちの子供にも読ませたい。「悩むな!」じゃなくて「悩んでもいいじゃん!」ってスタンスが読んでいてとても心地よい。
Posted by ブクログ
これまでの2つの話では日常の中で根付いていった原因によりやっかいな思春期症候群が起こっていたけれど、今回は思春期症候群そのものは地味で無害であったものの原因が非常に根深いものであった。それを解決するための咲太の行動が熱血系でも正論をぶつけて解決を目指すというものでもなく、本人に少しずつ問題を自覚させていく方法であったのはかなり好印象
ただ、あのSNSの辺りはライトノベルではあまり見ない展開だったからどうにも心臓に悪かったよ…
咲太も「イイ奴」に分類されるのだろうけど、それ以上に佑真の「爽やかイケメン」っぷりが遺憾なく発揮されている。真夜中に突如電話で起こされたのにそれに怒るでもなく理由を聞くでもないってどんなファンタジーの世界の住人やねん
でも改めて考えてみれば咲太や理央も普通の枠から外れてしまった学生であるのだから、同じく普通じゃない「爽やかイケメン」なら馬が合うということなんだろうね。門外が解決された後に花火を三人で観るシーンはとても印象に残るシーンだった
思わせ振りに登場した牧之原翔子は一体何なんだろうね?咲太と二年前に出会った一件さえなければ、可愛らしい後輩キャラなんだけれど。中学を卒業できないかもしれないと言われている現状を思えば、それがトリガーとなって何らかの思春期症候群を発症したと見るのが妥当だろうね
前巻に引き続き出番は少ないながらも咲太がデレデレになるせいか登場シーンは一々強烈な印象を放つ麻衣。デート禁止令が発動されたけど、少しずつ仲は進展してるね。ラストの描写から次巻は再び麻衣が絡んだ問題になるのかな
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
中学生になった牧之原翔子との話かと思いきや、白衣を着た双葉の話。
真面目で論理的な双葉だが、実は裏垢女子で…
今回も気楽に楽しめました。