【感想・ネタバレ】ネクロポリス 上のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

11月のヒガンに故人と会えるアナザー・ヒル。英国と日本の文化や宗教が入り混じる黄昏の世界を堪能しました。英国調で西洋の城もある景色にそびえ立つ大鳥居。お稲荷さんの祠もあるし良いです。
亡くなった家族に会いに行く人もいるけど、今年のヒガンはなんと言っても連続殺人「血塗れジャック」の被害者から犯人を聞き出すことが1番の課題です。
主人公の、東大の学士・ジュンはぼけっとしているし、何かが引っかかってもその時に思い出さないのでヤキモキするけれど憎めない良いやつ。アナザー・ヒルの諸々に慣れていないので読者も彼と一緒にドキドキ出来ました。
ジュンと行動を共にする面々も島の人たちもゴシップ好きでガヤガヤとポジティブな人たちで面白いです。リアリストみたいな皮肉さとかあるのに、この島での「お客さん」やヒガンのしきたりは当たり前のものとして暮らしているのが不思議。
「風」というファンキーなポルターガイストも、「ガッチ」という響きがかわいいけど実際は恐ろしい盟神探湯も、ミサーグに行ったね…が「御陵」だったりと日本の神事色が強い。お稲荷さんにはオムレツをお供え。
血塗れジャックっぽい人は殺人続けてるし、黒婦人もラインマンもユイの三役も謎めいています。
“モットーに並び立つ陛下に栄えあれ!”

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2022年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

コーヒーは、やはりビジネスブレイクという感じがします。ビジネスがメインにあって、コーヒーはあくまで息抜き。でも、紅茶は紅茶のためのブレイクなんですね。一日は紅茶がメインで支配していて、それ以外の時間は紅茶に隷属しているんですね。

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2019年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正直なところ、とても長い。
事件らしきものは起こり始めているし、ページ数をかけただけ合って
世界観、歴史的な背景は大分つかめてきている。

この1冊作って作り上げた舞台で何が起きるのか、ホラーなのかSFなのかミステリなのか、
楽しみであり、期待が大きすぎる分がっかりしないか心配でもある。

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2017年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだか不思議な小説です。ファンタジーであり、でも現実世界に属している面もあり、推理小説であり、なんだか、色々。上巻を読んだだけですのでね、ここから下巻へどう繋がるか、楽しみです。

それにしても、日本の風習である彼岸が、イギリス?が舞台となり、ヒガン、という風習になり、現実世界とリンクして存在している、という世界観。ふむう、不思議だ。なんだか、宮部みゆきの「英雄の書」を、思い出しました。現実世界とファンタジーが同居している小説、として。

あとは、村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」も、思い出しました。恩田さんは、村上さんを好きなんだろうか。第一章のタイトル「アナザー・ヒル行きスロウ・ボート」は、村上さんの小説「中国行きのスロウ・ボート」を意識したのかなあ?とか思った次第です。あんま、そうでもないのかな?

こういう世界観を作り上げた、恩田陸の創造性というものは、お見事やなあ、と思う次第です。小説家という人々は、別の世界を創造できる人々なのですよね。凄いですよねえ。ある意味、それは、本当に実在しているのかもしれない、、、

とか考えると、人間という存在の、創造という行為の、想像するという思考の不思議さを、しみじみと感じ入る次第です。

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2016年10月03日

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