あらすじ
内紛真っ只中のスラビア共和国。その戦闘地域に突如民間ヘリが闖入し、誤爆された。傭兵の海渡が駆けつけると奇跡的に生存者が1名。とんでもない美貌の男は幸いすぐに気がついたが、「嘘、名前が出てこない……」事故のショックでだろう、自分の素性に関する記憶を失っていた。呻き震える麗人はまるで捨てられた小動物のようだった。無垢で危ういその姿に、海渡は無意識に心を奪われて……。運命のゲリラロマンス!!
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Posted by ブクログ
傭兵チーム隊長のシリウス×記憶喪失の国立アカデミー天才研究員聡司。
硬派な舞台設定とロマンチックな要素のバランスが絶妙です。戦闘シーンとか、テロとか回避したくなるところを、記憶喪失で美形という聡司の存在感で甘く味付けして一気に読ませちゃう上手さ。面白かったです。
感情を決して外に出さないクールビューティーで天才的な頭脳を持っていた聡司が、戦闘に巻き込まれ九死に一生を得たものの記憶を失ってしまい、子供のように素直でいい子になってしまったギャップにきゅんきゅんさせられます。
こんなイノセントな聡司を傭兵チーム全員絶対にほっとけないだろうという気持ちがしっかり伝わってきたのもよかった。
そして、そんな聡司にほだされ、きっと柄でもないだろうにあれこれ気遣いするシリウス。甘やかしているのがまるわかりなのも、意外に読んでいて心地よかったりします。
不安で心細くて、シリウスなしにはやっていけないくせに、ちょっとでもチームの役に立ちたいと頑張る聡司が健気でかわいくて、皆に愛されてるなーと伝わってきてほのぼのさせられました。
が、ほのぼの、甘々は長続きしないんですよね。突然やってくる局面からストーリーはまたハラハラする方向へと進んでいきます。陰謀による危機とその鍵を握る人物など、思った以上にスリリングな展開でした。
いつも危機にさらされているシリウスにとって、こんなにメロメロになる恋愛は初めてのはず。カッコよくて弱味なんかなさそうなシリウスが、裏では悶々としていたのかと想像すると、とっても親しみを感じます…
聡司が孤独だった境遇から一転して、皆から愛をいっぱいもらって、恋することも覚えて、人間的にも大きく成長していく姿がよかったです。
とても、ロマンティック。読み終わった後もあまーい余韻に包まれました。
Posted by ブクログ
傭兵の集まりのはずなのにやたらに甘いです。
記憶喪失もの。
受がやたらかわいく、なかなか感情が表せないときでもすでにわかってるからと言ってあげたくなりました。