あらすじ
直木賞作家が描く、躊躇しない最強の女探偵!ジムでのスパーリングでひと汗かいたわたしが事務所に帰ると、新たな依頼人が待っていた。元教え子が亡くなった事件を調べてほしいという――。調べていくと、鮮やかな青い蛇のタトゥーを彫った男の影がちらつきはじめる。なぜか心惹かれる男、「青蛇」と関わった最初の事件だった。亡き夫の遺した探偵事務所を舞台に、一筋縄ではいかない依頼の数々をクールに片付けていく、芦原すなお渾身の女性私立探偵譚。『月夜の晩に火事がいて』の山浦歩との最初の出会い「猫とアリス」ほか、青蛇を巡る哀しい事件の顛末を全5編で贈る、シリーズ第2弾。/解説=中辻理夫
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Posted by ブクログ
超久々に芦原すなおを読んだ。旅のお供として文庫本を見てて偶然。しかも期せずして、「ハート・オブ・スティール」の続編だった。やっぱ面白かった。青蛇の最後はちょっと泣きそうだった。自分まで死ぬ必要ないのに。こんな政治家、死ねばいいのだ。ふーちゃんこと山浦歩のシリーズも読み返したいし、ハート・オブ・スティールも読み返したい。ウィキにシリーズものとしてまとめられてなかったのにびっくり。ファンは何をしてるんだ。今のススキノ探偵シリーズを読み終わったら、芦原すなお読もうかな。ほんと読みたい本、見たい映画・DVDが多くて忙しい。仕事なんてしてる場合じゃないわ。
2022.10.7
再読。またしても旅のお共として。でも「ハート・オブ・スティール」とこないだ読んだので借りたのだ。やっぱり青蛇は切ない。ほんと死なないでほしかった。こんな高い能力を持つ人が実在するか分からないけど、こんな辛い人生があるだろうか。こういう嫌な政治家は苦しみつくして死ねばいい。ジェイソンみたいなフラットな人と私も出会いたいものだ。ふーちゃんの話も絶対読むぞ。
Posted by ブクログ
先月読んだ『雪のマズルカ』続編
女私立探偵のハードボイルド小説
今回は、「青蛇」と言われる、若く強く悲しい男が絡むお話で
あっという間に読んでしまいました
くせになるシリーズになってしまいました
Posted by ブクログ
クールで孤独で偏屈な女探偵といえば、若竹七海の葉村晶シリーズを思い出す人も結構いると思うが、このヒロインもそれに当てはまっています。
ただ、晶は若さも美貌も武器も腕力も持っておらず、ただ機転と経験で事件を調査するが、このヒロインはそこそこの美貌(刑事に惚れられてるし)と旦那の形見のリボルバーと格闘技のスキルをもっている。
その分、40女探偵のリアルさがまったくない。
まー、かっこいいですよ。うん。
晶みたいに泥の中這いずるようにして事件を追い、傷つけられまくりながら表面上必死で冷静を保ち、足元を見られないように肩肘張っているようなそういう要素が無いというか、まったくもって感じられない。
芦原すなおの『ミミズクとオリーブ』のような浮世離れした夫婦ほどのキャラがたっておらず、中途半端にリアルにした結果無個性になってしまっている。
事件そのものも、推理全く関係なしなので、そっちを期待してもだめ。
じゃあ、どこを面白く読めばいいのかというと、登場人物の軽妙なやりとりかなぁ。
いかにも芦原節。
が、それのせいでハードボイルドさが低くなるのもまた事実。
今回は『青蛇』という登場人物の物語をヒロインが見ているというスタンスに近いです。
昔のコバルト文庫のミステリものっぽい。
すごく面白くないわけではないが、物足りなさが残る。