あらすじ
南海、ヤクルト、阪神、楽天など数々の球団で実績を築き、田中将大をはじめ数々の名選手を育ててきた著者。勝負と人間の機微を熟知した智将だけが知る、正しい努力とまちがった努力の違いとは? 野球のみならず様々な分野において、がんばっているつもりなのに結果を出せず悩みを抱える人々に、結果を出すための極意を語る。“監督”野村の人材育成、勝負論の集大成的一冊。【目次】はじめに/第一章 同じ努力でも、なぜ結果に差がつくのか?/第二章 努力は天才を上回るのか?/第三章 野村式“結果を出す技術”/第四章 チャンスを逃さない人はここが違う/第五章 結果を出す指導者の条件/おわりに
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Posted by ブクログ
マー君が負けない理由は、投球スタイルもあるがチームメイトの信頼がだれよりも厚いという側面が大きい。彼の野球に取り組む姿勢や熱い思いがチーム内の「マー君が投げる試合は負けないぞ」という気運になっていく。方法論以上に「信頼」や「周囲を巻き込む力」が重要。
野球以外の社会でも同じことが言えるのではないか。
マー君は「人として、こうありたい」という高い理想を持っている。そこが並みと一流の最初の
分かれ目。人間として尊敬できる存在でなければならない。
「この人のためにがんばろう」と周囲に思われる人間か、そう思われない人間か、それによってその人自身の結果が変わる。
大谷はまだ20歳そこそこなのに、非常に謙虚でうぬぼれたようなところが見えない。だから、みんなが応援したくなる。
一生懸命努力しているのに結果が出ない人と出る人の差は感じる力。人は感じるから考える、そして行動する。これが人間の行動の仕組みの原理原則。人間の最大の武器は感性。最大の悪は鈍感。
脳生理学の先生が「人間の脳は、作業を始めたらそれを続けるようにできている。」良い習慣であれば、それを活かせばよい。
「スランプ」と口にするのは逃げである。難しいことから逃げようとしている。
長所をもっと伸ばすには、まず短所を鍛えよ。
人を育てるということは、その人の自信を育てること。
経験的にみて、プレッシャーに強い人間の共通点は、負けず嫌いで自己肯定感が強い。
人の評価は自分が決めるものではなく、周りが決めること。
指導者の基本は愛情。叱るにせよ、褒めるにせよ、基本はそこしかない。
プロ意識イコール恥の意識。プロとして恥ずかしいという意識を常に持つこと。
ベースボールを「野球」と訳したのは、第一高等中学校の野球部員だった中馬庚という説が高い。正岡子規だというのは俗説。野球用語を彼が多く訳したのは事実。
試合前のミーティングを始める前にかならず言っていたセリフ「知らないより知っていた方がいい。考えないより考えた方がいい。さあ、今日も始めよう。」
Posted by ブクログ
さらっと読めた。
努力、実践、分析、思考、変革を積み上げていくということを実際の野球選手を例に書いている。
でも、あらゆるジャンルの人に通じることのように思う。
Posted by ブクログ
努力には正しい努力と間違った努力があるという話や、まーくんが負けないのは周りを巻き込む力があるからという話など、納得する話ばかりだった。
じゃあ何が正しい努力か、という話はないけれど、それは各人がその状況に見あった方法を必死に考えるしかない。
監督やキャッチャーが冷静にフィールド全体の様子を見て的確な戦略を考えるという感覚も、普通の仕事でも必要なものだと思うので意識して取り入れたい。
Posted by ブクログ
野球人、野村克也が、
華やかであり、厳しくもあるプロ野球界で、
数多くの才能のある選手を見てきた中でも、
結果を出す人、出さない人の違いは何かを書いた本。
才能があり努力する人
才能があっても努力しない人
才能はないが努力する人
3つのタイプに大別して、
結果を出す人の違いについて書かれてある。
どのタイプにしても成功した大物がいるのが興味深かった。
Posted by ブクログ
同じ努力でも、なぜ結果に差がつくのか?それはその人にとって「正しい」努力をしているかに依存する。「このひとのためにがんばろう」と思われるひとが大きな結果を出す。「野村再生工場」の肝は短所の大改革である。この3つは勉強になった。努力は天才を上回るのか?日本プロ野球史がひとつの答えを与えてくれている。才能があって努力する長嶋・イチロータイプは手がつけられないスーパースターになっているが非常に稀であること。誤解を承知で才能だけである新庄・広瀬はそこそこの結果を残すが長続きはせず、努力の固まり野村克也は大成功をおさめていることは、われわれ凡人にも勇気を与えてくれる。