【感想・ネタバレ】ホームレス日記「人生すっとんとん」(小学館文庫)のレビュー

あらすじ

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福沢安夫には二人の娘がいる。故郷には兄弟もいる。準大手の証券会社で課長を務めてもいた。しかし、株で借金をつくってから坂を転がるようにして、1999年8月から上野のホームレスに。上野公園のテントの中でひとり家族と暮らした日々を思い出すこともある。落伍感だって抱いてる。でも、一人ぽっちになってみてわかったことも沢山あった。すべてを失いながらも、ホームレス仲間や訪ねてきてくれる人達の人情に触れ、画家としても第二の人生を目指した男の、楽しくもほろ苦い人生物語。

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Posted by ブクログ

解説で語っている様に、ホームレスと一口で言っても色んな人がおり、この不景気で、社会復帰を目指して頑張っていたり、やむにやもえずホームレスにあまんじているひともいるのだろう。
しかし、この書の実質的な主人公であるホームレスの方が自分で言っているように、やはり読んでいて「あまい」と思った。全ての認識があまい。
確かにホームレスと言っても、そうならざるをえなかった理由は様々だろうが、結局は酒・タバコ・ギャンブルと言う余りにもにも分かりやすい堕落の象徴に取り憑かれ、ホームレスになってさえも、それを楽しみとしている人々が殆どだ。
稼ぎにしても食生活にしても、それと変わらぬ生活をしている大学生や、夢を目指して頑張っている人々もいる。確かにそういう人達は若い人が殆どだ。しかし、それは果たして年齢だけの違いなのだろうか。やはりその人物自身の問題が大きいのではないだろうか。
彼らの言う一般の人々のなかにも酒やギャンブルが唯一の楽しみな人もいる。前文で書いたように、ホームレスと変わらぬ食生活を送りながらも必死に生きている人達もいる。つまりはホームレスと一般の生活を送っている人々の違いは、良くも悪くもさほど無いのではないだろうか。
本人の気持ち、考え方、行動次第で、その人の生き方は変わる。実際にホームレスを経験しているわけではないし、その本当の闇の部分を知っている分けではないが、やはり全ては自分次第。当たり前の事と言えばそうなのだが、読んでいてそう思った。

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2009年10月07日

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