【感想・ネタバレ】サザエさんの東京物語のレビュー

あらすじ

長谷川町子の実妹の初エッセイ。──町子姉は頭がよくて、悪ガキで、甘えん坊でした。ワンマン母さんと串だんご三姉妹の昭和物語。
女子大時代には文豪・菊池寛氏に師事し、『サザエさん』の制作を陰で支え続けた実の妹の、初めての書き下ろしエッセイ。
「町子姉」と長谷川一家の、戦中・戦後の貧しくも明るくたくましい暮らしと、町子さんが亡くなるまでの波瀾万丈のエピソードを綴った。貴重なプライベート写真も収録。

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Posted by ブクログ

三姉妹の三女洋子さんの眼から辿る長谷川家の歴史。
ご家族それぞれの想いが…私なりに読み取れました。そして何だかとても癒されました。

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2017年03月01日

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子どもの頃からサザエさんフリークの私にとって、長谷川家は親しいご近所さんのよう。
長谷川家の知られざる部分を垣間見ることができて、より親しみを感じた。マリコさんとヨウコさんの現在の関係が気になるところだが、例え関係が途絶えたとしても、一緒に生きてきた過去は消えることはないし、天国で家族みんなで再会すれば、笑顔で手をつなぐことだろう、と思う。
ヨウコさんの長女の方は、フランス在住でブログで近況を知ることもできる。国際結婚をされて、お子さんもいらしてお幸せのよう。
子どもの頃から私を笑顔にしてくれた長谷川家の皆さんの幸せを心から願っています。

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2013年04月05日

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これ読んでよかったのかどうなのか。

憧れだったあの人の、人間臭さというか、
あたりまえに「ああ、あの人もヒトなんだよなあ」って、
それを思い知らされた。

その結末は、よくあること。

いいか悪いかは別として。

だとすれば、これを読んだこともよくも悪くもあるんだな、
きっと。

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2010年01月22日

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 串だんご三姉妹(実際は四姉妹)の末妹から見た長谷川家と昭和史。
 裁縫の授業中、『モンテクリスト伯』を隠し読んでいた著者に親近感を覚える。
 母子二代に渡って、配偶者との縁が薄い女所帯。母親はヒトラー、ワンマンとあだ名されたが、終りの方まで読むと、ワンマン体質は長姉に受け継がれた気がする。母親の享年が91と考えれば、長谷川町子の72歳は早すぎる。手術を勧めていれば延命したのではないか。遠回しに長姉を責めている気がした。
 手術といえば、『サザエさんうちあけ話』では胃かいようとされていた町子の病気が、はっきり胃がんと書かれている。本人は最後まで胃かいようと信じていたのだろう。

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2022年03月11日

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ヒトラーのような独裁者の母親と、サザエさんの作者である姉、
姉妹社を設立しその姉を支える一番上の姉。
三姉妹の一番下である作者の幼いころからの思い出話。
長谷川町子氏のよりぬきサザエさん等で読んだエピソードなど満載で、
ほのぼのした話かと読み進めると、後半は180度ぐるっと異なる。
「だんご串」という独特の表現で、家族の一員としての悩み、姉妹間の軋轢が綴られている。この後半を読むだけでも一読の価値アリ。

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2020年09月29日

Posted by ブクログ

サザエさんの作者・長谷川町子の妹のエッセイ。母と姉2人の中にあって結構抑圧された生活を余儀なくされたのかなという感じがそこここに見られる。お姉さんの町子さんはサザエさんというより意地悪ばあさんのイメージか?

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2017年05月26日

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表紙がカワイイ。タイトルが素直で魅力的。
そんな、担当編集者さんが聞いたら大喜びしそうなコトが衝動買いの大きな理由でした。
あとは、長谷川町子さんの名著「サザエさんうちあけ話」が大好きなこともあって。
とーっても薄い本で読み易く、イッキに読んじゃいました。
軽いけどちょっとしみじみ。良い本でした。

平成の俗世の汗臭さをシュッっと忘れさせてくれる。
歳月と家族、そして昭和の東京という風景を気負いなく、美化もせず、ぽんっとささやかに置いてくれたような一冊。
長谷川町子さんのマンガエッセイ「サザエさんうちあけ話」とご一緒に、おすすめです。
(「サザエさん」よりも100%おすすめです!)

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漫画「サザエさん」「いじわるばあさん」で有名な長谷川町子さんの妹さんが書いた、自伝的エッセイ、ということになります。
長谷川洋子さんは大正生まれなので、今もご存命なら(失礼、知りません)90代のはずです。
この本は2008年の本だそう。

長谷川家とマンガ「サザエさん」の一代記、という意味では、内容的にはほぼ「サザエさんうちあけ話」と、多分7割方一緒です。

長谷川家は、まりこ・まちこ・ようこの三姉妹。
父が早世して、経験なクリスチャンでありかつパワフルな母君が君臨して女手ひとつで三姉妹を育てます。
長姉まりこさんの夫君は結婚後出征、戦死。
まちこさんはまんが道で独身を貫いて、末妹のようこさんが戦後に新聞記者さんとご結婚。
でもお嬢さんを二人遺してやはり夫君ががんで早世します。

結果、戦後の「サザエさんブーム」の裏で、母、三姉妹、ようこさんのふたりの娘、という。
女ばかりの三世代一家になった訳です。
無論、サザエさんの大ヒット後は、細かいお金の不自由は無く、当然「お金持ち」の部類には入ります。
そうなんですが、この一家の物語はやはり面白い。

極端に人見知りで社交嫌いでシャイで内弁慶な、漫画家・まちこさん。
三姉妹で結成した出版社「姉妹社」。
品があるけど行動力抜群で、当たって砕けまくるゴッドマザー。
個性豊かな三姉妹。
抱腹絶倒な上に、時代を感じる数々のエピソード。

そしてこの本は後半、末妹・洋子さんの「60近くまで、強烈な母や姉たちの支配下に居過ぎた」という勇気ある反省と独立の回顧録になります。
家族内の批判めいたことはありませんが、そうとうな「女系家族」の確執があったんだろうなあ、という。
そして、それでも家族は家族、という素直な感情。
子育て、そして病気、そして親の最期という、地味ながら万人に共通な事柄への体験談と思い。

ご一家は皆さん、どうやらプロテスタントのクリスチャンなんですね。
そして、育ちが良い(といっても中流勤め人家庭だったはずですが)家庭出身のせいなのか、
いろいろあっても権力や名声という欲望の罠にかすりもせずに過ごした、
あるおんなばかりの一族の昭和時代の長い長い物語。
それを、力まず謙虚に、そして素直に綴る文章がとってもさわやかな。

このご一家、ぜんぜん、「普通の一家」じゃないんですね。
ここから、ある種のぶっとびSFユートピアのような「サザエさん一家」が生まれたのが単純にオモシロイところ。
そして、実は作者の家族の方が、ドラマチックと言えばドラマチック。

35年くらい前に、NHKの朝ドラ「マー姉ちゃん」が作られるのもむべなるかな。
(アレは原作が「サザエさんうちあけ話」。田中裕子さんのデビュー作)

しかし、長谷川洋子さんが、ウン十億という母と姉の遺産を完全相続放棄している、というのもびっくりでした。
逆に国税局に疑われたエピソードが、笑えて、そしてちょっぴり泣ける感じでした。

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2015年04月22日

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ネタバレ

何年もまえに朝ドラになった長谷川町子さんの姉の「まー姉ちゃん」。
国民的アニメ「サザエさん」の作者長谷川町子さん。
そのどちらでもない、三女の洋子さんの戦前から今へと続くおはなしですよね。
この個性豊かな家族に囲まれ一番普通に生きてきた洋子さん。
町子さんたちとの独立に一番書きたかったことが書かれてると思います。
それにしても、サザエさんて強いのね。

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2013年12月06日

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サザエさんの作者長谷川町子さんの妹、洋子さんが
描くサザエさん作成の裏話。
町子さんがどんな人だったのか、姉妹の母がどれほどの
行動力のある人だったかなど丁寧に書かれている。
サザエさんの裏話としても、戦中戦後の人間模様
としても面白く読めた。
とても上品で優しい文章で読みやすかった。
天才とかかわる人は自分をすり減らしてしまう
大変さが常にあるんだなって思った。

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2011年06月09日

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サザエさんの原作者、長谷川町子さんの妹の洋子さんの作品。彼処は一般的に三姉妹と思われているが、実は、長女まり子、次女町子の間にもう一人美恵子さんという人がいたが七歳という短期間で、夭逝されたそうな。その後すぐに、この洋子さんが産まれたのだそうだ。この家族の話は「よりぬきサザエさん」とか、朝ドラ「マー姉ちゃん」で詳しいので省くが、波乱万丈の中、助けあい、時にはいがみあい、それでも楽しくやっていた結果の様だ。

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2011年08月15日

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「サザエさん」の長谷川町子さんの妹の長谷川洋子さん(1925年福岡生まれ)著「サザエさんの東京物語」、2008.4発行です。初めてで最後の本とのことです。長女まり子さん、次女町子さん、三女洋子さん、母親の貞子さんが設立した「姉妹社」での仕事を始め、三姉妹はずっと一緒の仕事を(サザエさん)。三女の洋子さんから眺めた母親、そして姉たちの想い出を綴ったエッセイです。1992年5月、町子さんが逝去の歳、数十億の遺産相続放棄については、三姉妹串団子のしがらみから抜け出したい思いから、財産より自由とのことでした。

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2017年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結局のところ、終戦直後の女所帯の母親が
いかにして娘たちを一端にするための奮闘を描いた実話。

そして三姉妹の末っ子の筆者が
世間の憶測を正す事実がつづられていて
すがすがしく描かれた実話。
お母さんが認知症で入院した老人介護施設は扱いが酷く
感情の激しい母親に鎮静剤を与えていた話や、
著者が夫亡き後、迷いながら娘を育てた苦労、
そしてお母さんが亡くなったあと税務署がやって来て
資産を調べそれが意外と少なかったという事実・・・

そんな、うちあけ話、かる~くされていて
そのかる~さが、
事の重大さがひしひしと伝わって、
こういう本の役割って、読んだ人の気持ちを軽くするんだなと
痛感した本です。

朝ドラのカーネーション、あの時代とリンクする
良いお話です。
サザエさんと長谷川町子がお好きな方はかる~く
読まれたらいかがでしょう。

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2012年01月21日

Posted by ブクログ

特にサザエさんのファンというわけでもなく、ましてや長谷川町子という人も全然知らない。なのにどうしてこの本を手に取ったのかな。つい先達て、「サザエさん症候群」についてのコラムを新聞で読んで、その内容がおもしろいというか、頭に残っていたからだと思う。そんなすごい漫画を生み出した人のお話だけれど、それほど特別な人でもなかった。

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2011年07月20日

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