あらすじ
少女まんが史に独自の足跡を残しながら1995年に夭逝した著者の、生前に刊行された最後の短編集がついに文庫化。表題作他、「ベンジャミンを追って」「彼女に翼を」「帽子物語」を収録。
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Posted by ブクログ
母と子の葛藤…怖いくらいリアル。
短編集なのに、凄い濃さは、やっぱり三原順!
で…巻末で、亡くなった事を知り、文庫化された本を買い漁った。
もっともっと新作を読みたかったよ〜
Posted by ブクログ
親がよかれと思ってやってくれるのは分かるのだけれど、それが子供にとっては、苦痛で迷惑で自分を信じてもらえていないんだという口惜しさや歯がゆさとなることは多々ある。
もっと子供を信じてあげて欲しいと思う内に、自分も大人になってしまった・・・
自分がイヤだった事をしないようにしないように・・・
初めての三原順漫画
三原順先生の作品を初めて読みました。
短編集なのでその中で1作でも当たりがあればいいなと思い購入しました。
1話目の家族と主人公の家族内での居心地の悪さは読んでいくうちにラストはどう締めくくるのか気になりながら読みました。
3話目の看護師さんが玉の輿狙うストーリーは良くある話なのに楽しめて読めました。
こういう作品を描く漫画家さんは、可愛い女の子が描きたいとか恋愛が描きたいとかより、こういうストーリーが描きたいというのが先に立つのでしょうか。
あと、この時代は海外への憧れが強いのですかね。舞台が海外なのがなんで?と終始引っかかってました。
Posted by ブクログ
全編通して、自分の事は自分がよく知っている、自分だけが自分を愛していると思い込んでいる人間に対する皮肉に満ちている気がする。あの頃、友達は『はみだしっ子』の世界に夢中だったが、私はハマらなかった口だった。悲劇を喜劇に変換し、独自の世界に飛び立って行く登場人物たちの表現に自己陶酔と言う言葉を見ていたからかもしれない。作者の独特な表現方法に馴染めなかったのだ。その感触はこの作者最後の短編集を読んでも変わらなかったが(アダルトチルドレンと言うものがどう言うものであるのか、理解できて無かったんだろう)『はみだしっ子』を今だから読み返したいと思った。
Posted by ブクログ
生前、最後の短編集。
彼女の頂点。
表題作は、ちょっとオチは見えていたかなぁと思います。
でも、どうすりゃいいねんと思いますよねぇ。そして、それをずっと考えてきたのが、三原 順だったんだなぁと。
特に後期は、この本に書かれたような軽快な悪意が、この人の中で大きな問題だったのかなぁと感じました。
自分にはあまり悪意がないのに、ものすごく人を傷つける(心理的にだけではなくて、本当に生存権も脅かすほどね)こともある。
「帽子物語」と「夢の中 悪夢の中」は、まったく逆のことを書いている。
人とふれあってわかり合うためには、ぶつかっちゃうこともある。でも、ある程度それを受け入れていかないといけない。
その天秤の間で、揺れ動く。