【感想・ネタバレ】パブリックヘルス 市民が変える医療社会のレビュー

あらすじ

無保険者がいる一方、市民・患者・医療者のそれぞれが医療制度を変えようと声を上げ、聴き関わろうとする人々がいるアメリカ。ボストンで生活しながら、保健医療を手掛かりに個人と社会との関わりについて考察する著者がみたアメリカの今と3.11後の日本社会。

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Posted by ブクログ

タイトルからして真面目に論じている本かと思えば、おそらく何かの媒体に連載されていたものをまとめたのだろう。時事的な話題と絡めたり著者のアメリカでの家族との生活の様子も綴られていたりしてわりと軽い気分で読めた。
主題としては市民らの声が反映されたアメリカ社会の姿を紹介するというところだろうけど、確かにいろいろな場面で自ら声を挙げるアメリカ社会の様子が伝わってくる。それはいい方向に進むばかりでなく、時には市民の声が尊重され力をもつがあまり危うい方向に行ってしまう。オバマケア成立までの曲折を思うと、決して正論が最後に勝つというわけではなく、反対勢力もわれが正論張りに対峙してくるから、どこかで妥協や落としどころを見つける必要もあったり、小さく生んで大きく育てる精神でいかないとダメなんだなあと思ったり。
書かれている場面がオバマ大統領の時代だからまだいいけど、いまのトランプ大統領下でこういう本を書いてもちょっとアメリカのあり方を是の方向だとする説得力が薄れてしまいそう。

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2025年07月31日

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