あらすじ
雪山で死んだフィアンセ・樹の三回忌に博子は、彼が中学時代に住んでいた小樽に手紙を出す。天国の彼から? 今は国道になっているはずのその住所から返事がきたことから、奇妙な文通がはじまった。監督・脚本をこなした著者が同名映画の小説版を書き下ろし。
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Posted by ブクログ
人には亡くなっても、いなくなっても会いたい人がいる。
ありがとう、なんで、さびしい…色々ぶつけないけど相手はいない。思い出をなんどもなんども出してはしまいの繰り返し。残ったものは幸せに行きていくしかないね。
ラスト…やられた…タイトルの意味がわかりました。素敵です。
映画がみたくなりました!
ぜひ〜
Posted by ブクログ
よかった。ラストはけっこうびっくり。本の後ろの図書カードなつかしい。これ、発見されないまま‥ってこともあったよね!とかみんな思うよね。
樹くんの中学時代のエピソードが手紙のやりとりで、楽しく分かる。あ、でもこの人亡くなってるんだったと思いだして、ウキウキソワソワ読むのは不謹慎だったか、とか思ったりもした。「お元気ですかー」博子が山で叫ぶシーンは涙が止まらなかった。
誰の立ち位置で読めばいいのかなぁ。おじいちゃんも含めて、ストーリーに沿って多面的に読める。楽しくもあり切なくもある。自分に未来があることがラッキーだなと思った。とても気に入った本。
Posted by ブクログ
全てにおいて切ない。これは、ハッピーエンドなのだろうか。
ただただ、樹の性格が好きだった。
秋葉もいい味出していた。
いつのまにか博子と樹のどちらにも気持ちを
寄せられてた。不思議。映画もぜひ見たい。
Posted by ブクログ
諸岡先生に教えていただいた作品。
マドレーヌから不意に思い出す記憶。
プルースト
失われたときを求めて。
青い珊瑚礁
拝啓
藤井樹様
お元気ですか? 私は元気です!
Posted by ブクログ
繋がるはずのなかった人と人。2人を引き合わせたのは、暗澹な思い出と悲痛な別れをもたらした彼でした。交わらなければ知らなかった彼の思い。10年を経て、希有ゆえに分かってもらえなかったことも耐えがたかったことも、ひょんなことから彼の悪戯の真意を知ってふっと心が軽くなる。
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初めは話がどう進んでいくか、全然想像もつかなかったけど、どんどん引き込まれてた。どうかそれぞれが一歩進めますように。
Posted by ブクログ
藤井樹は藤井樹が好きだったし、博子に一目惚れしたのも藤井樹に似てたから。でも、婚約指輪を握りしめていた藤井樹はもう、藤井樹に似てるから博子が好きなのではなく、博子が博子だったから結婚したいって思ったんだと思う。
だから別に、彼の死後、博子が藤井樹の初恋相手が自分に似てて落ち込むことなんてない。って思うんだ。
だって、死に際、嫌いだった松田聖子の曲を歌ってしまうような男だからね。