あらすじ
2003年に定められた健康増進法は「分煙」の配慮義務を定めているだけなのに、理不尽な「全面禁煙」へ向けてのすさまじい禁煙ファシズムが進行している。この著者の怒りを、全国の喫煙者は必ずや共有できる。
「前著『禁煙ファシズムと戦う』で私は、禁煙運動家らに、ちゃんと議論をしろ、と告げた。だが、それはもう無効である。もはや、この戦いは『仁義なき戦い』に入った。(中略)魯迅に『フェアプレイは早すぎる』という文章がある。私もまた、もはや紳士的に語っている段階ではないと考えている。だから、『口汚い』といった批判に関しては、一切反省していない。それほどに禁煙ファシズムはひどいものなのである、と言っておく」(「はじめに」より)
※本電子書籍版では、2005年9月20日に小社より刊行されたベスト新書『禁煙ファシズムと戦う』(小谷野敦 編著、斎藤貴男・栗原裕一郎 著)より、序文と第I部を巻頭に特別収録しております。
【目次】
<特別収録>
『禁煙ファシズムと戦う』より
●序文(小谷野敦 著)
●第I部 禁煙ファシズム・闘争宣言(小谷野敦 著)
<本編>
『禁煙ファシズムと断固戦う!』
●漫画・禁煙者の人権は無視されている!!
●私的・禁煙ファシズム年表
●はじめに
●第1章 さらば東京大学――わが「禁煙ファシズム」との戦い
●第2章 禁煙ファシズム闘争記(二〇〇七年五月~十一月)
●第3章 禁煙ファシズム闘争記〈ゲリラ戦篇〉(二〇〇八~二〇〇九年)
●第4章 ブログ罵言集
●あとがき――禁煙ファシズムとさらに戦う
●初出一覧
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
未成年(もちろん非喫煙者)および嫌煙家ですが、個人の趣向めでもを規制する健康増進法や全面禁煙化には全面的に反対です。なので駅などの公共の場所から喫煙所が消えて行くことに疑問を感じていますし、分煙化を推進すべきだと思っています。
Posted by ブクログ
酒や車の排気ガスはさほど言われないのに、何ゆえタバコだけがこんなに目の敵にされるのか、その矛盾を摘発しつつ著者の「戦い」について記した本。
あとがきで著者自身が述べているように、一部の文章はネット上のやりとりが元になっていて、お世辞にも美しいとは言えない語り口。それ以外でも過激な表現はけっこう多い。
でも、主張自体は至極もっともで、歯に衣着せぬ糾弾は小気味良くもある。たしかに、偏った層に対するアンケートや世論調査の結果を振りかざして極端なルールを作るのはいただけないし、喫煙者側の意見が大々的に報じられているのも見たことがない。葬られているとしたらアンフェアである。
ただ、行政寄りの司法や、スポンサー寄りの報道は何もタバコに限ったことではない。ここ数ヶ月は特に、TVや新聞の偏った表現を痛感する機会が多かった。
何でもかんでも一律にマニュアルを作って、1か0か、極端な選択を迫る短絡的な風潮もしかり。「お互いに嫌な思いをしない」ための、個々の想像力と判断力があれば不要なはずのルールが、ここ最近は増える一方であるように思う。そのうち、「ここはルールがないから何でもアリ」と逆手に取る者が出てきたりするので、また、そこにルールを作って、、、と悪循環。
結局、市民もメディアも行政も、自分の頭で理解せずに時勢に合わせることばかり考えるからこんな風になるのか・・・
と、ここまで考えたら、タイトルの「ファシズム」が改めて重みを増した。
Posted by ブクログ
喫煙は身体に悪い。そんなことはよくわかっているし、禁煙とされている場所で無理に喫わせろと言うつもりもない。しかし、どこぞの自治体のように公共の場所を全面禁煙にするというのはさすがに納得出来ない。喫煙者のモラルの低さも問題ではあるのだが…。