あらすじ
100社以上のコスト削減を実現した著者が教える
「売上を拡大せずに、利益を生み出す」方法とは?
コスト削減への、一番の近道が何か知っていますか? その秘密は、「在庫」にあります。
在庫というと、工場や倉庫など、ものづくりの現場にしか関係がないなどと思われがちですが、
実は私たちの周りの至るところに存在しています。
店頭に並ぶ商品はすべて在庫ですし、飲食店で扱われる食材なども在庫です。
もちろん、家の冷蔵庫に入っている食材も立派な在庫のひとつ。
会社として資金を最大限に活用していくためには、社員一人ひとりの在庫に対する意識が必要不可欠です。
本書は、そのために知っておくべき「在庫削減」の基本的な知識や考え方を、わかりやすく網羅した決定版ともいえる一冊です。流通の現場に直接関わっている人も、そうでない人も、ぜひご一読ください。
*目次より
1限目 くさった在庫は捨てよう
2限目 売れているものと売れていないものを分けよう
3限目 売れる商品には手間をかけよう
4限目 売れ筋以外は手間をかけずにいこう
5限目 トラブルに強い在庫削減の方法
6限目 入荷条件の「当たり前」を見直す
7限目 本当の売れ行きをつかもう
8限目 今までと違った形で在庫を持とう
9限目 身近なコンビニに見る在庫削減
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ヤマズミ商事の貝杉社長が在庫削減に取り組むストーリーで、ネーミングが面白いです。やっているとはセオリー通りなのですが、順序、プロセスが大事なことが書かれています。どの業種の人にもお勧めできる在庫削減の入門書だと思います。
Posted by ブクログ
本当に読みやすい本です
架空の社長とコンサルタントの講義形式で、具体例が多く、また難解な言葉をなるべく使わず平易な言葉で書いてあるので、他業種や現場のことを知らない人でも理解しやすい本だと思います
Posted by ブクログ
タイトルどおり非常にわかりやすい内容だった。
特に興味深かったのは、カンバン方式を用いた在庫の管理。
トヨタのカンバン方式という在庫管理方法があるというのは知っていたが、この本を読んで初めて具体的なやり方を知ることができた。つまり、使用する/販売するアイテムに目印(カンバン)をつけて、どのアイテムがどれだけ減ったのかを可視化することができるというもの。
これは小売でも利用出来そう。
例えば衣装ケースとかの場所をとる商品。
売場の規模は固定なので、商品ひとつひとつに値段とJANが書かれたシールを貼っておき、売るときにそのシールを剥がすと、売れた分だけシールが手元に残り、どれだけ補充すべきなのか可視化することができる。
Posted by ブクログ
在庫計画・管理の手法を一通りまとめた本。
私の仕事は、在庫計画立案のITソフトの導入コンサルであり、この本に書かれている内容は、それなりに知っている内容。新しい知識の修得に役立った、というわけではない。
けれども、本書の在庫計画を語るときの切り口、説明の仕方は、とてもとても参考になった。
この本は切り口がユニーク。在庫削減を、利益をあげるための1つの方法として、位置づけているのだ。この切り口だと、在庫管理を実際に担当している人たちだけでなく、営業さんや、部長・課長さんクラスにも興味を持ってもらいやすいし、話が通じやすい。
また、ある会社の社長が、5千万円の利益向上を目標として、コンサルタントとともに在庫削減に取り組んでいく、という「ストーリー仕立て」な構成であることも、読み易さに貢献している。
帯には、「経営者や経営幹部はもちろん、コンサルタント、仕入担当者、小売店長、税理士、中小企業診断士・・・・流通の現場に関わるすべての人が一度は読んでおきたい入門書の決定版」と書いてあるけど、あながち、誇張表現ではないと思う。
うちの会社でも、新社員向けの推薦図書にしようかな。
【印象に残った箇所:本書からの引用です】
・「在庫は問題を隠す」というが、何か問題があっても、山ほど在庫があるととりあえずしのげてしまうので、問題が隠れる。
・流通在庫が売上に与える「悪」影響
①消費者への売れ行きの様子が遅れて伝わり、判断が遅れたり誤った判断を起こす。
②売れ残った旧製品で新製品が売れなくなる。
③現金問屋に売れ残りの在庫が流れ、更に新製品が売れ残る。
・ 在庫の持ち方を変えると、在庫を減らせるという以外に、品切れを回避できるという大きなメリットがある。(仕掛品の状態で在庫を持つという事例から)
・ 予測方式などを使って、売れ行きに応じた注文をするだけでは十分ではない。注文や販売の仕方から、在庫の持ち方まで見直さないと、在庫を大きく減らすのは難しい。(←ほんと、そうだと思う・・・同感)
Posted by ブクログ
「言われてみれば当たり前のこと」がなかなかできない。会社のことになるとなおさら。
「在庫削減」を掲げるものの、「在庫切れ」を起こしてしまい、相手先に迷惑をかけ、結局、大量の在庫をかかえる……。
この本は、そんな「在庫削減」に頭を悩ませる人が読むべき本。
カンタンな在庫削減の方法から、応用編まで網羅してあるので、とても勉強になる。
「商品として価値がなくなって売れなくなると、それはある意味くさってしまった状態といえる」(P.23)
あなたの所の在庫はくさっていませんか?
Posted by ブクログ
確かに現実的な課題をもつ経営者をモデルにして、具体的な内容で進めていくので、わかりやすい。
もう少しつっこんでほしいという直前で終わる感じです。
Posted by ブクログ
Kodama's review
まさに本の題名の通りでわかりやすい内容です。仕事上、在庫管理に携わる方必見といったところでしょうか。(10.5.9)
お勧め度
★★★☆☆
Posted by ブクログ
NEC出身「在庫削減コンサルタント」が在庫を持つリスクや、どのように在庫を圧縮すべきか、商品の発注方法、リードタイムなどの観点から、平易な語り口でアドバイスするビジネス小説。
特に身につまされるのが、「商品は腐る」との表現。季節性のある商品はもちろん、次に新商品が出ることが分かっていれば、当然消費者は買い控えをする。古い商品を一掃しようとすれば、それなりの追加コストが必要になる。
また、在庫期間が長いと言うことは、投入した資本が商品の形を経て、再び現金資産として戻ってくるまでの期間が長くなるということ。つまり、在庫を削減すれば、キャッシュフローが改善される。
以下、エッセンスをまとめると…
1)腐った在庫のリストラ、2)売れ筋の把握、3)売れ筋の発注精度向上、4)入出庫データの精度向上、5)入荷までのリードタイム短縮、6)流通の末端での売れ行きをつかむこと、7)現場の改善
僕もバッサリ在庫削減をやってみたいけれど、簡単には行かないよね。
本書の内容からは離れるが、アップルのCOO、ティム・クックはアップルの在庫日数を劇的に減少させた。これには当然、生産体制を含めドラスティックな変革を伴うのだけれど。