あらすじ
平凡な大学生・慎平(しんぺい)と、超人工頭脳を移植された少女・早紀(さき)の恋愛を描いたSFラブコメディ。四畳半一間のアパートに暮らす大学生・慎平は、突然やってきた遠い親類の少女・早紀と同居することに。そして可愛いけれど世間知らずな早紀に困惑しながら生活する慎平は、ある日、肌身離さず持っていたバッグを奪われて様子がおかしくなった早紀を、彼女の祖父・財部(たからべ)の研究所へ連れて行き……!?
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これは読むべきでは
私も、秀作だと思います。
機械的にあらすじを言ってしまえば、「ある日ある若者のボロアパートのドアを人間そっくりのロボット娘が(略)」という、今や気が遠くなる程ありきたりな話です。
でも、その後の彼等のしんみりした暮らし(と、その背後に控える巨大なコンピュータ)の描写は、今の漫画作品群でもなかなか追いつけないのでは?
この本の表紙は、後から書かれたものか普通な気もしますが、連載当時の月刊誌(ウイングス)の表紙など、(少なくとも連載前期は)生き生きと弾ける様な絵柄でした。
蛇足。
連載開始は1982年。
35年以上前で、スマホもネットもなく、MZ-80やPC8001といった8ビットパソコンがやっと高値で売り出された時代です。
そんな時代に出た本作品が、2019年の今の技術を、割と的確に言い当てているのも凄いです。例えば表紙の黒いバッグは、大きなコンピュータセンター(今でいうクラウドの一歩手前?)との 無線中継器の様なもんです。もちろん当時はそんなルータもクラウドサービスも名前さえ知られていなかった筈ですw