【感想・ネタバレ】陽炎日記のレビュー

今まで味わったことのない、甘酸っぱいようなほろ苦いような不思議な感情にさせてくれる読み切り作品です。
3つの作品が収録されており、1冊で3度楽しめておトクです。

1つ目の作品は、「陽炎日記」です。
個人的には、この「陽炎日記」が一番心に染みました。
非処女のような振る舞いをしつつ、本当は処女の鈴木藤子(とうこ)。そんな藤子に好意をもつ丸眼鏡好青年、園川くん。藤子の友人、須田くん。
そんな3人の大学生を巡るリアルな青春のお話です。

園川くんと須田くんが友人論を語る場面がお気に入りです。
2人の語る友人論にそれぞれ思い当たるところがあったりして、心に刺さりました。
また、彼らに友人論を語らせることによって、園川くんと須田くんの人間性の違いを、短い読み切りの中で表現しているという意味でも、この場面がお気に入りです。
ストーリーだけでなく、2人がどんな友人論を持っているのかにも注目して読んでみてください。

2つ目の作品「陽炎日記2」は、ドロドロな切ない恋愛のお話です。でも青春っていいなと思わせてくれます。
3つ目の作品「点の領域」は、フィクション要素強め、考察が深まるお話です。これも切ないですが、前向きな気持ちにさせてくれます。

といったように、青春の甘いような苦いような、何とも言えないあの感情を味わいたい人にぜひお勧めしたい作品です。

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