あらすじ
男子でありながら姫として育った璃炎と、皇統に属す身ながら奴僕に堕ちた耿惺。主従として出会った二人は、身分の壁を越えられぬまま互いへの密かな想いを抱いていた。しかし運命は一変する。――王宮を脅かす謀反人。冤罪を負った耿惺を逃がすため、手酷い言葉を投げつける璃炎だが、激昂した耿惺に体を奪われて!? 「必ず戻る」そう残して去った耿惺を思い1年。人形のように生きていた璃炎は再会した耿惺に窮地を救われる。だが、二人の立場は逆転していて…?
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イマイチかな。
同著者の似たような設定の話で先に『仮面の花嫁~弄花伝~』を読んでいたので、正直イマイチでした。
あちらの話が私のツボすぎて、どうしても比べてしまうのです。
主人公である女装受の髪が栗色(金?)という設定にも馴染めず、悲恋さも前述作品の方が上で全く萌えられませんでした。
そもそも我が儘・高飛車な受って嫌いなんですよね。苛々して頬を張ってやりたくなります。
私には全く魅力が伝わってきませんでした。
Posted by ブクログ
中華ファンタジーです。王道の、姫として育てられる受のパターン。昔は好物だった設定です。現在はちょっと食傷気味なので、同じ姫として育てられる話でも、ひねりがきいているものに魅かれてしまいます…すごく痛かったりとか、オチがあるとか、爆笑ものとか。
その点、こちらの話は至って王道。
権力争いの中から逃げ延びて、権力者の養父に保護され姫として育てられた璃炎。一方の耿惺は皇帝の血統でありながら奴僕に落とされた身。
10歳と15歳の二人は、主従として出会い、年月をかけて信頼と愛情を育んでいきます。
幼い二人の様子が生き生きと描かれていて、相手を気遣ったり好きだと思う気持ちがダイレクトに伝わってきます。ほんとに微笑ましくなります。
しかし、年頃になり互いに想いあうようになった矢先、再び権力争いに巻き込まれ、璃炎は陰謀の格好の餌食とされそうになった耿惺を助けるために心無い言葉を浴びせかけ、冷たい態度を取って逃がそうとします。ずっと一緒にと想いあっていた二人ですが、離れ離れになることに。
義父がイイ人なのか悪い人なのか、というのが一番ハラハラさせられたところです。璃炎を隠し育てたまでは律儀だし恩人のようですが、危害も加えてないのはちょっと読みがはずれwwでも、結局有効利用できると思っていたからこそですよね。そして、そこには驚くべき事実も。
義父によって璃炎が将軍の花嫁にさせられるところは、読みどおりでベタだなと思いつつ楽しめました。お約束ですね。
そして、耿惺との再会。主従の立場の逆転とか、強引に嫁として後宮にとか、いろいろベタ展開ですが、何しろ二人はずっと気持ちがブレていなくて、口ではいろいろ言っていても心の中ではしっかりラブラブ。
安心して甘い気持ちに浸ることができました。
…ただ、このストーリーはかわいくて甘いだけなので、ものすごい何か、ものすごいエロ、ものすごい陵辱なんかを期待して読み進めると落胆するしかないですね。腐りすぎているとあまりにもかわいらしすぎて、生ぬるさを感じてしまうでしょう…
「神獣の褥」がかなりエロスだったので、期待しすぎたのもありますね。
ちょっとTLくさかった気もします。
気軽に読める一冊。みずかねりょうセンセのイラストにうっとりできます。