あらすじ
新宿歌舞伎町、渋谷センター街。著者は夜の街を漂流する少女たちに声をかけ、誰にも言えなかった不安や、どうすることもできない現実に耳を傾ける。そこで語られた、少女たちの日常とは!? “危うい少女たち”の現状を知らせる渾身の1冊!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
NHKのドキュメンタリーで見た
援助交際をする女の子に話しかけるのを
ずっと続けて、寄り添って
現在NPO法人bondプロジェクトを立ち上げ
ネットcafe MELTをやっている人の記録
元レディースだったことがきっかけで
はじめたインタビューだったらしいけれど
毎夜、出かけて話を聞くって、
簡単にできることじゃない
寝るところと、食べ物
それを確保するために援交する子たち
寂しくない、と言う
家よりも楽しい、と。
生きてるのはめんどくさい、と。
Posted by ブクログ
■自己否定感と、大人社会への不信感
街にたむろする若者の中には
居場所や行き場所がなく、
頼れる保護者がいない実情がある。
保護者に”いらない存在”として扱われてきた心の傷は深く、
表面上は屈託なく笑顔で話していても、
心のうちには
「生まれてこなければ良かった」「生きていても仕方がない」という気持ちが
溢れている。
同時に、家庭環境を要因とした別の生きづらさも抱えている。
親自身が生活苦や社会からの孤立などの問題を抱えてきたため、
親をモデルとする対人関係のとり方や社会性を身に付けることができずにいた。
年齢相応の社会経験もつんできていない。
なにより
そうした若者をいちばん行きづらくしているのは
”つらい状況から救ってくれなかった社会や大人に対する不信感”だろう。
不信感を持つと、人に助けを求めることができなくなる。
何重にも重荷を背負った子どもたちが
10代で家を飛び出し、
繁華街に出てきて出会うのは
”つながりを絶たれた子”を利用しようとする大人たちだ。
Posted by ブクログ
元々、レディースをしてた橘さん
この人が変わるきっかけになったのは、ある人の取材
そこから様々な世界に触れ、今は、取材をする側にいる
取材の対象は、主に、何か悩みを抱えていそうな少女達
雰囲気が、行動が、何かが橘さんに直感を与えて、声をかける
そして、心にある闇を聞きながら、一緒に歩む努力を働きかける
本を読めば読む程、自分の家庭環境/生活環境が恵まれていることに気づく
上を見ればきりがないし、下を見ればきりがない
「足るを知る」コトの大切さを改めて思う
それを伝えてくれる本であると共に
これだけ闇を抱える人が多いことを、これは氷山の一角であることを教えてくれる本