【感想・ネタバレ】なぜローカル経済から日本は甦るのか GとLの経済成長戦略のレビュー

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Posted by ブクログ

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なぜローカル経済から日本は甦るのか GとLの経済成長戦略 (PHP新書)2014/6/13


G経済圏とL経済圏それぞれで別の戦力を用意せよ
2015年4月15日記述

産業再生機構元トップの冨山和彦氏の著作。

本書では企業、産業がかつてに比べG(グローバル型)、L(ローカル型)とはっきりと分かれていてそれぞれに効果のある対策は異なるということを示している。
これまでも感覚的に思っていたことではあるけど、国際競争に耐えずさらされているメーカーとJR、バス会社などを同列に扱うことにそもそも無理があるのだ。
(国の産業政策だけではなく個人にとっても同様。MBAを取得や高レベルの英語力が日本人全員に必要かどうか等・・・)
G型企業のこれから、ガバナンスがどうあるべきかは本書に加えてビックチャンスという著作に冨山氏がまとめているので参考にされたい。
L型については本書がよくまとまっている。
雇用にしてもGDPにしてもおよそ7割をしめているというのは意外だった。
L型では密度の経済性が効く。
L型経済圏に対して単純な規制緩和ではかえってブラック企業などが増えてしまう。
スマートレギュレーション(賢い規制)が必要である。
サービス業などは国境を越えることは出来ない。(バス、鉄道、観光・・)
サービス業の最低賃金を上げ生産性の低い会社の退出を促す。
地域金融機関、保証協会のあり方の見直し。
特に信用保証協会からの代位弁済が毎年一兆円を超えている。
これを見直し生産性の低い企業へ緩やかな退出を促す。
個人保証でも贅沢品を除いた財産は取り上げず路用に迷わないように変える。
税制や補助金も生産性の高い会社に傾斜的に配分するべき。
失業対策も対企業ではなく直接個人に対して。
人手不足対策を真剣に行う(放置すれば人がいなくて過労死する場合も・・)
非高度人材の外国人を移民としていきなり受け入れると
劇的なショック反応が起こる可能性がある。
日本国内で少子化対策、生産性向上、女性と高齢者の更なる活用を徹底的に行う。
いきなり外国人労働者を入れることは最低賃金の引き下げとほぼ同じ効果を持つ。

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2022年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これからの日本のいく末可能性について考えるべく読書。gとlの社会は構造が違うという話。改めて興味深い

メモ
・製造業、it業はグローバルの経済特性。規模の経済・ネットワークの経済性が効きやすく、国際競争に巻き込まれやすい。
・ローカル経済圏はコトの価値。分散的な経済構造、密度の経済が働くことが多い
・新陳代謝の不足
・グローバル優良企業はトリプルテン(利益率・ROE・成長率)
・Gの世界の戦略 高株価・新陳代謝・成長産業・労働市場
・銀行も通信もローカル産業。グローバルかどうかをみるには寡占度合い。
 トップ10位でほとんどをしめていたらグローバルの産業
・再生における問題の本質はBSでなくPL
・ローカル経済は緩やかな退出と寡占化を
・ローカルの場合、ベストプラクティスアプローチが有効。同一地域でなければ、競合とならない
・緩やかな退出を促進するためには資本市場や製品市場でなく、労働市場から。最低賃金をあげる。

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2021年09月11日

Posted by ブクログ

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経済学的には、好景気だから人手不足、不景気だから人余り、なのに景気停滞の今人手不足…

少子高齢化時代の今、従来と異なる経済環境を経験している。団塊の世代の大量退職から、あと20年間は続くであろう極端な少子高齢化とこの人手不足の問題にどう対処するか?まもなく日本と同じ少子高齢化問題を迎える他国のお手本となる対処法を構築できるか?日本の腕が試される。対処法の糸口として、大企業と中小企業ではなく、グローバル企業とローカル企業に分けて考えることを推奨した本。モノを生産するグローバル企業に見られるのは資本集約型であり、サービスを提供するローカル企業に見られるのは労働集約型であることを考えると、国の支援の仕方は後者を軸にしたほうが効果的だと思われる。国を支える労働力をサポートするには、ローカル企業が健全に経営できる環境を整えることが大切だと改めて思う。

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2019年01月02日

Posted by ブクログ

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こういう方向には進んできてない。言ってることはすごく私の実感にあう。でも。たぶんこうはなかなかいかない。なんだろう。

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2019年02月11日

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