あらすじ
あの時、僕は星の形をした鍵で、消せない暗闇を閉じこめたんだ──小学校の教師である星野には、高校時代、憧れていた人がいた。同じ天文学同好会にいた、ひとつ上の須藤先輩。その先輩と再会したのは、高校卒業から11年が経った後だった。教え子の保護者として星野の前に現れた須藤は、星野に告げる。「おまえとはもう二度と会いたくなかったんだ」と……
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『えんどうくんの観察日記』が人気のハヤカワノジコ先生。独特の世界観と繊細で美しい描写はこちらでも健在!
高校時代に憧れていた先輩・須藤と11年ぶりに再会した星野。小学校教諭の星野は、クラスの問題児の父親が須藤だと知って、激しく動揺します。
学生時代、パイロットになりたいという夢を語っていた須藤。きらきらと輝いていた当時の面影はすっかり消え失せ、親しかったはずの星野に対しても冷たい態度を取ります。
互いに想い合っているのは確かなのに、突っぱねて突っぱねられて、でもどうしても諦められなくて…という2人の心の動きが切なくてもどかしくてたまりません…!
星野はメガネの地味なタイプなんですが、ふと醸し出す色気が尋常でなく(ハヤカワ先生の卓越した表現力!)、これは須藤が惑わされても仕方ないなと思わされます。
息子の翔太くんにまつわる複雑な過去や、須藤が抱える後悔などのエピソードがまた作品に深みを与えています。
暗闇に光る星のように、切ないけれどどこかあたたかい気持ちになる…そんな作品です。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
「えんどうくんの~」よりはコマも吹きだしもスッキリしてて読みやすかった。ショタッ子達は大変可愛かった。同級生のロリッ子も可愛かった。お父さんお母さんの内容だとやっぱりこう、若干のめり込みづらい所がある……。学生メインの方がやっぱり好き。あと採点用のペンってあの星空のナリで赤ペンなんスかあれ。
Posted by ブクログ
相変わらず、宝石箱の中を覗いたような幻想的なイラストでした。元先輩×後輩で現リーマン×小学校教諭。や、星がキラキラしててすんごいステキなお話でした。続編お願いしますってゆーくらい、二人の進展が気になる。ただ、何故先輩は最初突っぱねてたのでしょうか。そして何故翔太は先輩に反抗的なの??
しかし、先輩の養子の翔太が先生に惚れる設定めちゃイイ!大興奮!もう翔太と結ばれても良かった…むしろそっちの方が萌える。小学生翔太めちゃ中身男前なんだもん!煮えきらない父より数段カッチョいい!恋する小学生って萌えるし!
Posted by ブクログ
この作家さんをこの作品で初めて知りました。
商業BLにハマって間もないのですが、立て続けに名作に出会っている気がします。
これもそんな一冊。
一冊丸々、二人の話です。いや、大人二人とお子様一人、実は三角関係の話です(笑)
この独特な雰囲気、いいですねえ。
読んだ友達と談議になったのですが、真実さんの存在。
私は翔太くんは実子でいいと思うし、実子じゃないと引き取るのは難しいんじゃないかと思うのですがどうなんでしょう。
友人は一度でも結婚したら駄目!派なんで、女性関係はカウントに入らない自分との温度差を感じました。
そうか、結婚は駄目か。
Posted by ブクログ
厚さどおりの長編。地雷要素:子供、女性
子供がアクセントになっているが、当の本人たちに大きな山や谷があるかといえば、最初から最後まであまり関係性が変わらず、突然告白してもいいや、となってるように思える。
お話自体は好きだけど、本人たちにもっと変化があった方が感情移入できるかと思った。
女性は、設定のための設定になってしまってる感じがして残念。別の方法でもよかったのでは…。
と、ひっかかるのはそのくらいで、子供も含め良い雰囲気で、流れや感情が丁寧に描かれていて面白かった。先輩先生がかわいい。クマー。