あらすじ
深夜の新宿二丁目―同性愛者や不法滞在者の楽園でゲイバー経営者が惨殺された。二年前、接骨院のマッサージ師・仙道がこの街に流れ着いて依頼、<指切り魔>殺人が頻発している。襲われたのは仙道の顔見知りばかり……。六人目の犠牲者が出た時、バーのママ・トヨクニは娘の朱美のボディーガードを仙道に任せた。一方、仙道を犯人とみる刑事たちは事件のカギを握るフィリピン人を死体で発見する。そして朱美が姿を消した。巨大な暗黒に蠢く執拗なまでの暴力、疎外された者の彷徨する魂を濃密な筆致で綴る大叙事詩。
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Posted by ブクログ
本書を読み終わった時、しばらく感動で体が震えました。そのくらい私の琴線に触れたんです。
この本が初めての鳴海氏作品でした。鳴海氏といえば冒険・スパイ小説の方で、ジェット機がでてきたり・・・とそういう系だからと思い込み、手に取ることはなかったんです。
何も知らず偶然でゲットした本書。
いやぁ~~~びっくりした もう少し評価が高くていいと思うのですが、読んだよ!という方に会ったことがありません。残念だなぁ
舞台が2チョ(笑)。私、ゲイのお友達がなぜか多いんです。オカマのお友達もススキノにはたくさんいて・・・そう、オコゲでした。あはは
なので、舞台設定も好きだし、登場する人たちのキャラも好きです。あ、でも決して明るいストーリーではありません。
なんといってもやっぱり主人公・仙道のキャラがいいですね。かっこいい!でもでも・・・
だんだんと明かされていく意外な真相や過去があるんです。あひゃーーってなりましたもん。
それ以来、鳴海氏のこういう本に出会えないかと何冊か読んでいるのですが、今のところ私にとって本書より越える作品には出会えていません
もうたくさんの作品が出版されていますしねぇ。冒険ものはあまり読まないし
本書は文句なく5つ☆本でした。