あらすじ
人はなぜ、存在しているかという問いかけは、なぜ貴方(自分)は存在しているのかに通じます。この問いかけは誰でも一度はしているはずです。しかし、いくら考えても、答えは見つからず、考えることを諦めてしまった人が多いはずです。だが生きていくうえで、多くの不安や悩みを抱え苦しみます。いずれの悩みもその根本にあるのは、「存在とは何か」なのです。人間はいつか「死」を迎え、「無」になってしまいます。その「無」という恐怖にどのように立ち向かったらいいのか? 存在の意義が分かれば、「無」でなくなり、すべての悩みや不安から解放され、生き方が一変します。これまで、小さいことに「くよくよ」していた自分から脱皮することができるのです。
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Posted by ブクログ
チェック項目13箇所。「『現在』を失う」とは、今ある自分の人生を積極的に生きようとする気分が失われることです。自分の人生の最終地点は「無」になることだと受け入れて、腹を決める、そうすると、これまで、さまざまな悩みや不安で「くよくよ」していた自分の生き方から脱皮することができます。死ぬのが怖いと思えば死は苦ですが、死ぬこともまた自然なのだと思って受け入れれば、苦は軽減できます。男性は女性と違い、出産・子育てという大仕事による充実感はありません、大事な家族を養うことはできますが、それも収入あってのこと、仕事が奪われたときの自信喪失は相当なものです。「日本人は押しが弱いがために、大陸から押し出された民族だ」……控えめで押しの弱い人があらゆる大陸から追い出され、流れ流れて日本列島にたどり着き、それ以上先へは海で進めなくなったという説です。人間はなぜ神話を求めるのでしょうか、それは人間が長い間、神話を通じて存在意義を確認することで、心の支えを得てきたからです。人間は神話を伝承していくことで、自分自身が認められつつ、その一方で自分たちの思い上がりも防ぐ、人間は長い間、そういう形で自分の存在意義を安定させてきたのです。誰か一人でも伝えることをさぼると滅びてしまうので、何代にもわたって守り抜くのは大変なことです、ですから、もはや個として存在意義を持つというよりも、それを伝えていくミッションを果たすことが自分の存在意義になります。天皇が即位後に始めて行なう新嘗祭は「大嘗祭」と呼ばれます。全肯定の世界に入るには遊び心が必要です、しかも、真剣に遊ぶ。書道家は真っ白な紙に向かうとき、「この一筆は二度とないと思って文字を書く」そうです。読書をすれば、いろいろな考え方を知ることができますし、独りの充実した時間を得ることもできます。小説を読むと「人間」がわかる、自分が体験していないことも、本を読めば「疑似体験」できる、それが読書の効果です。