あらすじ
世界的な大不況で、日本でも失業者が増えている。失業の憂き目に遭わなくても、多くの人が企業の休日増加や残業廃止などで、収入が減ってきている。「生活が大変だ」という声も少なくない。しかし、だからといって嘆いてみても始まらない。時代が変われば、変わったなりの生活の仕方もある。そのためには、自分の身を軽くしておくに限るのだ。先行き不安などとも、よくいわれる。先のことはわからない――だから「心配だ」と考えるのがふつうかもしれないが、先のことはわからないから「心配しない」と考えれば、あなたの生き方もガラリと変わってくるはずだ。周囲の人間関係にも深入りはしない。他人が自分のことをどう思うかなど、そんなことはいっさい気にしない。すべて人間関係は他人評価でなく、自己評価で生きていく。そうすれば、仕事でも家庭でも、あるいは一個人としても、身軽で充実した人生を送れるはずである。(「まえがき」より抜粋)
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Posted by ブクログ
川北義則著「逆境を愉しむ身軽な生き方」PHP(2009)
*人には自分の持っている能力をいちばん発揮できる状態がある。それはフロー状態と呼ばれている。実際に物事がうまくいくとき、人は無理をしていない。
*人が生まれてきたのは人生を愉しむためだ。この原点に立ち返るにはもっと怠ける気持ちを持つことも大切である。「一期の楽しみはうたたねの枕の上にきわまれり」(鴨長明)。
*『今に満足ができない人間は、たとえ全世界を手に入れても決して幸せにはなれないだろう。』
*『どうでもいい、という問題解決方法があるのを人は知らない』
*怒ることは自分で毒を飲むのと同じことである。わざわざ自分で毒をとって飲む必要はない。
*『人の一生は重き荷を背負って遠き道を行くが如し。急ぐべからず』(徳川家康)
*ブータンはGNHという独自の指標を考案している。これは国民総幸福量、のことである。ブータンが具体的にどのような国づくりをしているのかは、①道路と電気の開発、②教育、医療の無料化、③自己啓発と伝統文化の維持、④自然環境の保全、⑤足るを知る、⑥功利主義経済学への批判、⑦グローバルリズムへの警戒。
*日本は輸出で食べているというのは、少し間違いである。日本のGDPに占める輸出額の割合は15%、中国は35%、EU諸国は50%。輸出が活発でなければ日本は食べていけないというのは昔の話である。マスコミの報道を鵜呑みにしないことである。
*『若い生活をしている人は若い。老いた生活をしている者は老いている。』(井上靖)