【感想・ネタバレ】愛の生活のレビュー

あらすじ

「お兄ちゃんのことが好きで好きでたまんないの……」 同棲していた彼女に去られ、家賃が払えなくなったアパートから夜逃げした林屋くん。クラスメートの桜田に「あたしんとこ来ない?」と誘われ、彼女が兄と暮らすマンションに転がり込んだが、どうも桜田兄妹の関係は変な感じで……。愛されたいのに愛したいのに、欲望だけがカラ回り。出口が見つからない恋の行方は? 岡崎京子の傑作が電子版で登場!

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Posted by ブクログ

普通の人の普通の人生にも
もれなく残酷な現実があり、

でもそれがどれほど残酷に感じられているのかは他の人にはわからない。
平気かどうかは、本人しかわかんないんだよね。

そのことはちゃんとわかっていたほうがいい。

というようなことを読んで思った、
甘くて苦くて、大好きなまんが。

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2011年10月13日

Posted by ブクログ

アメリカのかつてのLost Generation的作品が
日本ではこういう形で表現されてるのかな、
そう思った。

ハリウッド映画にしてほしい作品。

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2010年05月23日

Posted by ブクログ

1992~1993年『ヤングロゼ』に掲載された長編。
絵柄にはまだ80年代末のテイストが残っているが、
物語は相当に痛いことになっている。
不器用な人たちが感情をぶつけ合ったりスルーしたり。
ただ、最後に救いが残されていてホッとする。

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2013年09月17日

Posted by ブクログ

「あたしも そう。きっと他人のことなんか愛せないのよ。自分のことばっか。自分のことしか考えられない。」

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

あとがきに書いてある通り、愛の生活とは名ばかりで、この話には誰一人としてきちんと他人を愛する人間が出てこない。岡崎京子の漫画は好き過ぎて、何がどうしてそんなに好きなのか説明できない。空気感かなぁ。。充足されないあの空気感。退廃的で、空虚感に支配されてて、表面的で、上っ面だけなようで、とっても内面的。不健全なのだけどとっても健全。それがヤングだと思うから。(05/11/20)

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

岡崎京子いわく「愛したいけれど愛せない人達の生活」。

夜逃げした林家三太、彼が転がり込んだ先の桜田兄妹が動き回る物語。三太を捨てた六歳上のOL、その結婚。桜田兄を捨て金持ちと結婚した山口桃枝が起こす三太の自動車事故、あるいは妊娠。過去から連なる桜井妹の偏質的な兄への愛、暴走。


軽快な人間関係を築きながら不自由だったり。
適当なのに真面目だったり。
悩んでいないのに悩んでいたり。
どうでもいいのにこだわっていたり。
全ての登場人物の視線が交差しない、その軌跡が造り出す液状の体積を孕んだ言説空間。ふわふわでぱさぱさでスカスカな。
他人と上手く接続できないことで白昼夢になる日常。
しかしその痛々しい日常は、きっちり組織化された現実を生きる読者にとってはここにはない空間、癒しとして機能する。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

お兄ちゃんが好きな女の子、年上の女に逃げられた男の子と、二人をとりまく人々の話。
――ここに描かれているのは愛の生活ではない。実際は、愛そうとしても上手く人を愛せない人たちの生活。
本編よりも、あとがきに書かれたこんな感じの台詞にぐっときた。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

これはここ最近の岡崎京子の絶版になっていた作品の復刻もの
他に「チワワちゃん」「ヘテロセクシャル」等がある

ピンクやロックの頃の作風を前期、リバーズエッジやヘルタースケルターのころを後期 とするなら、これは両方の作風が混在していて過渡期だったんだなという感じだ。あとがきで作者は「愛することができない人たちを描いた」と言っているが、後期のような ある種グロテスクな凄みのある表現ってのはないし、なんというか・・・若者特有のメンタル面での強さを 肯定するような岡崎京子の姿勢もまだこの段階では弱い気がする。かといって遺作(と言うと怒る人もいるかも知らんが)の「UNTITLED」のような、一回りして落ち着いたって感じの作風と比較すると掘り下げ方が稚拙に見える。まぁ当たり前といえば当たり前だけど・・・

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

そんなことないよ。きっとこれからもいいことあるよ、と口では言ってはみたが
桜田(妹)のこれまでの人生もこれからの人生も知るよしもないが
なんだか桜田(妹)の言うとおりなのだと思った。
つまり自分の人生はすでにピークがやってきてしまってもうあとは下り坂だという考え方(p.121)

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2020年07月15日

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