あらすじ
ひとりは霊を見る男。名を沢木隼人、なんでも屋 『沢木道楽堂』 を営むダメ人間。もうひとりは霊に好かれる少女。名を矢都雪穂、明るさが取り柄のお節介な女子高生。ふたりの前には、今日も今日とて奇妙でおかしな出来事が……。 失踪した母。残された娘は闇を恐れていた母の運命を知る 「ほらこの夜、またあいつらが」。黒猫を預かった雪穂。想いはかつての愛猫、寅さんの元へ…… 「きみに照らされて」。13人が死に、ひとりが生き残った。生き残ったのは幼い少女、葉山有紗。だが彼女の周囲では次々と人が死んでいき…… 「最後の魔女」。以上三編収録。
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Posted by ブクログ
前巻は完全に短編集でした。
今回も短編集と言えば、短編集なんですが、タイトルにもなっている『最後の魔女』、読み終わるとこのお話の印象が強すぎて、他のお話がしばらく頭に浮かびませんでした。
と言っても、他のお話がつまんなかったのかと言われれば、そうではありません。
2つ目に収録されている『きみに照らされて』は、動物を飼ったことがある人なら必ず涙するのではないでしょうか。私も猫を飼っていまして、ずっと死に向き合える自信がないなぁと思いながら過ごしていました。後何年一緒にいれるのだろうとかそんなことばかりを考えていたんですが、それではいけない、とお話を読んで思いました。たとえ最後の時が来ても、辛くても傍に居たいなぁと。本編に出てくる寅さんやうにゃーみたいに、本当に辛いとき傍に居てくれるように、自分も傍に。
早く次巻も読みたい!
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
①宇宙人?
②ホッコリ系。家の猫の事を考えたら泣けた。
③怖い、ちょっと救われなくって、つらいな。
って感じでしょうか。
統一感はないですが、どれも好きです。
読みやすくって、お話が面白くって、私好みです。
Posted by ブクログ
2
1巻で話が中途半端だなと思っていたものの続きがなかった。
あれはあれで完結していたようです。
1話、宇宙人系の話で自分の好みではなかった。
2話、黒猫も三毛猫も可愛い。感動系。良い話だった。
3話、結末にやっぱり。怖いなぁ、親友。棺に見えた人が死ぬけど、その予言が最後に外れたと見せかけて、この後きっと親友が自分で殺すんだよね。
Posted by ブクログ
一作目もすごく面白くて、続編を見つけて購入!猫の話が本当泣けました。
だけど最後の魔女は女の子死なないで欲しかったー。
そして、親友は自分で望んで女の子と同じ力を手にいれたのかなぁ?
なんだかまだ続編が出そうでめちゃくちゃ期待です!
Posted by ブクログ
全体としては統一感のない1冊。
巻頭作は結構恐かった。正体の知れない何かで恐怖感を煽って、結果それが解明されない怖さ。ネコの話は、ネコ好きなら泣いてしまう話だと思う。会社で読んでて、危うく泣きそうになりました。
最後の話は、オチは読めましたが、なんとも救われない話でした。しょんぼりするとともに、人の心の闇に恐怖したりです。
Posted by ブクログ
幽霊が見える男と、幽霊に好かれる女の子の
連続短編3本分。
最初の話は、落ちに至るまでを想像するに
ぞっとするものがあります。
ひたひたとやってくる恐怖?
その後は…考えないように。
2話目は女の子が喧嘩して、また仲直り…ですが
行きたくない事は、きちんとお断りしましょう。
猫好きにはちょっと嬉しい、猫タイム。
そして表題、最後の話。
大事な思い出だからこそ、盲目なまでに信じたのに
女って怖い…という最後。
当然背後のサイレンは、始末した後のためのもの?
Posted by ブクログ
どうせ怖いだろうと思って覚悟して読んだら違う方向で攻めてきた。この話続きあるらしいが、確実にもっと後味が悪くなるに違いない。負の期待を持たざるを得ない。
Posted by ブクログ
悪意に対してなす術を私たちは持たない
シリーズ2作目だが、前作を読んでいなくても特に問題はない。
『ほらこの夜、またあいつらが』
得体の知れない、黒い人間のようなもの。
イメージとしては口裂け女だろうか。
いや、もっと忍び寄るもの、理不尽なもの。
じわじわと迫ってくる恐怖と全くもって理由の見えない悪意。
結論を出さないことがなお恐ろしい。
隣同士の関係が希薄になっている都市。
それはそれで煩わしさがなくて良いのかもしれないが、そこに潜む悪意を象徴するような物語である。
『きみに照らされて』
上記物語とはうってかわって、心温まる物語。
命を考えさせる。
生と死は表裏の関係にある。
死は誰にでも等しくやってくる、命あれば死もある。
そうわかっていてもなかなか受入れがたいものが「死」。
猫を通して見る命の物語だ。
『最後の魔女』
悲しいだけならまだよかったのに、恐怖と悪意の連鎖が起きることを示唆する終わりかた。
あまり好きな物語ではない。
話として面白くないという意味ではない。
救いようがなくて嫌な気分になるのだ。
劇中劇は希望を持った終わりかたであるだけにその気持ちが大きくなる。
それにしても、沢木道楽堂と銘打っていても、沢木は何もできず、主人公らしさがない。
活躍しない主人公というのもそれなりに面白いが、存在感が薄すぎる。
今後沢木自身も変わっていく、のだろうか?
Posted by ブクログ
沢木道楽堂シリーズの2冊目。
何でも屋を営んでいる沢木は、 幽霊を見る事が出来る。
以前、幽霊騒動でその沢木の世話になった雪穂。
物語は、二人を中心に進む。
「ほらこの夜、またあいつらが」
「きみに照らされ」
「最後の魔女」
の三編。
「ほらこの夜、またあいつらが」は、怖い話で読んでいて途中寒気がするくらい怖かったのですが、結局何だったのか分がずじまいで中途半端な感じがしてしまいました。読み進めれば回収される伏線なのかとも思ったのですが・・・。
「きみに照らされ」は、以前雪穂の飼っていた猫の話。
なかなか良かったです。
「最後の魔女」は、良かったのですが、前置きが少々長いと思いました。
総合的には、楽しめたのですが、前述の様に少し気になる点がありました。