あらすじ
鍛えれば、大人も頭がよくなる! 大事なのは背後に流れる文脈を読み解き、現実を把握する力。「再生」「再構築」「アイデア」「型」の四段階から、曖昧に語られがちな「頭のよさ」の秘密と秘訣を解き明かす。
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Posted by ブクログ
以前、著者と同じ疑問を持った。「頭がいい」とはどういうことか、と。
その時の結論は「先が読めること」だったが、この本を読んでみてそれでは不十分であることを感じた。過去から現在に至る文脈を正しく把握し、その上で先が読めることが頭が良い人の所作なのだ。
その意味で本書には多くのインスピレーションを受けた。良書である。
ただ一点著者の主張に共感できない部分は、頭がいいのは状態であって能力ではない、という点。残念ながら世の中には「頭が良い状態」に到底到達できない人がいるし、その人はどれほどトレーニングを積んでも頭が良い状態にならない。これは(半先天的な)能力というほかない。
Posted by ブクログ
やはり「頭がいい」とはこういう事だよなと僕が思っていたことが丁寧に書かれていた。文脈を捕らえる、考える、そして繋ぎ、散し、またもとの場所に戻る。解ってはいたのだけれどもいざ言葉にしようとしたり文章にしようとするとうまく文脈にすることが出来ない。
僕の中で否定的であった暗記をするだけの勉強も実は脳を訓練する為に必要で基本であるという事。何事も基本を手を抜くと応用できないんだろうな。
Posted by ブクログ
タイトル通り、頭がいいとは、文脈力であることを教えてくれる本です。
特に印象に残ったのは、「社会的に価値をもつことが、本当の頭のよさだと私は思います。」の個所です。社会的に価値をもつことの追及は、個人レベルでの道さがしと同義であると思います。文脈力とは、奥深いものです。
Posted by ブクログ
頭がいいとは何か?まず物事の意味や現実を把握、場を読む力。そして自分の考えを考え続け、社会に通じる「型」を作ること。
また、文章を客観と主観に分けて捉える力。これが3色ボールペンで本を読むことにつながる。かつ自分の意見をメモすることで訓練となる。
トップアスリートは、自分のやるべき目的を明確にし、何のためにどうしてそのような練習をするか、意味を考えながら行っているという。
また、記憶力とは、別の次元ではあるが、記憶力や知識力も必要。その為には黒柳徹子のように、過去の記憶を自分の感情や生きる糧として覚え、話すことで定着させることが大切。
結論。話は主観と客観を意識し、最後に自分の意見をまとめる。これはフォトリに通じる。日々の散歩やインスパイリングエクササイズもトップアスリートたちのように意識して行うことで更に効果が上がるということだと納得。記憶力の悪い私としては、日々の継続的な訓練が大事である。はあ、頑張ろう。
玉川一郎先生勉強会「たまがわなう」にてお勧めの本
Posted by ブクログ
この頃はやりの「文脈」って何ぞや?
と思ったので買ってみた。
物事を書かれたままではなく、その背景や場の流れ=文脈を読み取れることこそ頭の良さであり、その力の事が「文脈力」であると解釈した。
「頭が良い」とは脳が活発に働いている「状態」を指すのであり、ずっと頭がいい人もいなければずっと頭の悪い人もいない。違うのは持続時間の長短の差であり、これは訓練次第である程度伸ばすことが可能。
この2点が主張で、あとはそのことを証明する為のページです(笑)
着想が面白いから導入部の引きはよかったんだけど、いかんせんずっと同じ流れだから途中で飽きる。個人的にはもっとHowtoの練習問題にページを割いて欲しかった。
Posted by ブクログ
第一章 頭がよければ、人は幸福になれる
第二章 連なる意味をつかまえる力が、文脈力だ
第三章 文脈力を鍛える、身につける
第四章 文脈力の土台、記憶力
第五章 「頭がいい」とは、文脈力である
第六章 「頭がいい」を、技化する
Posted by ブクログ
著者は冒頭で、「「頭がいい」状態が訪れると、人は幸福感を感じます」と言います。一見したところ、「頭がいい」ということと「幸福」ということとは、直接結びつかないようですが、勉強やスポーツ、人とのコミュニケーションなどで成功したときの感覚を「手応え」として自覚化し、増幅させていくことで幸福な快感を得られる機会を作り出すことこそが「頭がいい」ことだと著者は主張します。
ハンマー投げの室伏広治やスピード・スケートの清水宏保、プロ野球の古田敦也といった一流のスポーツ選手は、こうした意味で「頭がいい」とされています。彼らは、全体の文脈の中で自分が置かれている位置を把握し、文脈の中に自分自身を絡ませることで、新たな文脈を自在に作り上げていきます。そして、こうした意味での「文脈力」が、現実の社会を生きてゆく上でのさまざまな局面で、適切な判断や対応をおこなうことのできる「頭のよさ」だと、著者は主張しています。
さらに、こうした「頭のよさ」、つまり成功の感覚を、「手応え」として自覚化し、それを増幅すること、とくに身体の「技」や「型」にまで磨き上げることが、提唱されています。