【感想・ネタバレ】希望 命のメッセージのレビュー

あらすじ

東日本大震災で傷ついた子どもたち。子どもたちに今どんな言葉を語ればよいであろうか。「生きる」ということ、「命」ということ、「希望」ということについて、鎌田さんが現地の写真とあわせて、あふれる言葉を伝えます。後半では、鎌田さんが取り組むイラクの子どもたちへの医療支援についても、温かいメッセージを展開します。

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Posted by ブクログ

この本は筆者初のフォトエッセイだそうです。東北・東に本題震災が残して言った悲惨な爪あとと、それでもまた希望を持って生きていこうとする人たち、特に子供たちの姿が写真や作文、習字を通して伝わってきます。

東北・関東大震災。その爪あとがいまだに生々しく残る現地を医師であり作家の鎌田實氏が佐藤真紀氏とともに写真とエッセイでつづるフォトエッセイです。

最初にこの本をめくると、焼け爛れてしまった車の残骸や、地震のあった時刻を指したままと待っている打ち捨てられた時計。瓦礫が延々と続くかつて住宅街だった場所が写し出されていたりと、改めて今回の震災の恐ろしさが伝わる写真とともに、それでも、希望を持って生きていこうという筆者の強いメッセージが短い言葉とともに添えられていて、彼らの前途が多難であるということを現地で生活している方々、特に子供たちのことを津波をかぶってにじんでしまった「希望」という習字で書かれた文字の中に見出してしまい、復興には何年、何十年とかかるだろうな…。それでも生きている限りは前に進んでいかなくてはならないんだ、という決意のようなものを感じていました。

後半の第Ⅱ部「支援、命、希望について」と題されたエッセイには今回の震災に対する筆者の考察がつづられていて、「希望を創り出そう」という箇所にある、フロイトの「人間が困難に立ち向かう時に必要なことは、働く場所があることと、愛する人がいることだ」という言葉を紹介しつつ、被災した人たちが自発的、能動的、活動的になることができれば、その先に希望を見出すことができるのではということをといております。

Ⅲ部の「イラクからの命のメッセージ」では今も困難な道のりが続くイラクから、困難な状況に身をおきながらも、それでも生きていこうとする人間、特に子供たちの笑顔に心を打たれました。今後、3・11後の世界に生きていかなければならない人間の一人として、この本に出逢えたのはいろいろな意味でよかったのだと思っています…。

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2012年02月05日

Posted by ブクログ

 第Ⅰ部「東日本からの命のメッセージ」では、被災した石巻市の小学校、永厳寺境内での「不動の湯」の開湯を契機に、もっと多くの人にお風呂に入ってもらうために湊小学校に設置した「希望の湯」、被災者雇用創出事業(CFW=キャッシュ・フォー・ワーク)、外国人ボランティアとの交流、福島原発事故の深い傷、子どもたちの作文や絵が紹介され、エッセイが添えられています。
 第Ⅱ部「「支援、命、希望について」では、被災して家族を失った人たちの悲しみ、子どもを支えることの大切さ、命の尊さ、温かい食べ物とお風呂の支援、弱い立場の人を支えることができる民主主義のあり方について鎌田さんが書いています。
 第Ⅲ部「イラクからの命のメッセージ」では、イラクでの医療支援を行なっているJIM-NET と交流のあるイラクの青年・子どもたちから、大震災で被災した東北の人たちに向けたあたたかいメッセージが紹介されています。

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2011年12月11日

Posted by ブクログ

写真が多く掲載されいて、東日本大震災の残した傷跡を伝え、でも負けずに希望を持っていきたいと、静かに語りかけてきます。

日本はまだまだ困難の中にあるけれども、何度でも立ち上がって、希望を持って、あたたかくてやさしい国、日本を取り戻したいと訴えています。

ところどころ添えられているエピソードに涙がこぼれそうになります。


「奇跡を疑わない」
南三陸町の、津波で倒壊してしまった小学校。そこで、鼓笛隊の練習をするので、楽器を探しに来たと言う二人の女の子。鎌田氏は瓦礫の中では見つけることは無理だと思った。でもしばらくすると「やった! あった!」との歓声。
奇跡を疑ってはいけないのだ、という鎌田氏の言葉が心に沁みます。

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2011年10月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大震災を受けた東北の街の悲惨な写真が重く問いかける それでも笑顔の中に希望を見る 事実を隠さずに丁寧に伝え、その悲しみを共有することが重要です 

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2015年03月01日

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