この子たちは、生きている。
転校してきた男の子と大人びている女の子の、ひと夏の物語。
最初は何の関係もなかった二人が、すこしずつ、ほんのすこしずつ惹かれあっていく。
仲良くなるにつれてなにか異変を感じるようになる男の子は、その女の子の秘密を知りどんな行動を取るか。次から次へと明かされる事実に男の子は何を思うのか。
現実ではないはずなのに、現実感が出ており、そのアンバランスな感覚がたまりません。
読むと、その行く末を知りたくなり読み終えるまで次に行く指が止まりません。
読んだあともしばらくは動悸がおさまりませんでした。そのくらい衝撃的です。
表紙買いをして、買ってよかったと思えました。
とにかく凄い気持ちを味わいたい、そんなあなたにおすすめの作品です。
感情タグBEST3
匿名 2022年09月30日
素晴らしい作品!映画化してほしい、いやもうなんか脳内で映像化されました。
りっちゃんが「置いてったのが母親だったらもっと問題になってる」というのはその通りだと思います。理不尽な世の中です。もしかしたら、おじいちゃんを発見したとき警察を呼んでおけば、お父さんもすぐに帰って来たかもしれません。りおちゃ...続きを読むんの頑張りが、結果的にお父さんのモラトリアムを助長してしまった。現実の社会にも、大人になりきれない大人のかわりに歯を食い縛りながら親の帰りを待っている「りおちゃん」がたくさんいるでしょうね、、かわいそうです。
尾崎先生の作品を初めて読みました。
子供の純真で真っ直ぐなとこ、大人のズルく汚いとこ…でも、人の悩みは千差万別、みんな一生懸命自分の人生を生きていて、行動には理由がある。
読んでて切ない部分もありましたが、最後は希望が見える形で終わってよかったです◎
この作品に出会えて良かったです!
オススメです...続きを読む!
子供の頃の無力感やどうしようも無いことへの憤りを思い出させてくれました。
多かれ少なかれそういった経験をした人には特におすすめできます。
ほとんどの人が読んで懐かしいと感じると思う。教室の机、夏休み、海、同じような経験をして大人になっていくはずだったのに、神様にうそをつかれた彼女。それはどうしようもなく、自分には変えられないことで、幼い彼女には何もできなかった。悲しくて仕方ない。その中でも、彼と出会えたことで、これからの未来が明るいこ...続きを読むとを祈る。
Posted by ブクログ 2014年12月05日
子供にはどうしようもない状況の中で、お姉ちゃんとして精一杯頑張ってきた女の子と父親のいない少年の、ひと夏のおはなし。
途中悲しかったり辛かったりで何回か泣いてしまったのですが、希望のある終わり方なので読み終わった後は不思議と爽やかな気持ちになれます。
この読後感はアニメ版時をかける少女を見た後の感じ...続きを読むに似ている。
この二人が出会えて良かった。
Posted by ブクログ 2014年09月26日
表紙の絵から受ける印象をそのまま、心に残るお話しでした。夏の情景が眩しくて、切なくなります。
子どもだけの生活って、いいとこだけ見れば楽しそうにも思えるけど、だけど、痛々しい。
そういえば、無人島とかで子どもだけで頑張る話ありますよね。みんなで力を合わせるやつ。
Posted by ブクログ 2014年03月28日
すごく良かったです!!!
本当に理生ちゃんの涙につられて涙が出そうになった。
たった1冊分の物語なのに悲しくて辛くて甘くて恥ずかしくて寂しくて輝いていて全てがつまっていた。
最後もいい感じにしめてあって、良かった。
手元に置いておきたい一冊。
夏留も理生もいい名前だなあ。
Posted by ブクログ 2014年03月02日
以前から絵が本当にうまい漫画家さんだなあと思っていたが、今回ので、物語作りもうまいことを再発見。短編ゆえに、いい具合にすべてが濃縮されて、とても読みごたえのある作品に仕上がっている。
Posted by ブクログ 2013年11月17日
アフタヌーンで連載が始まった時は、線の引き方が綺麗な画に惹かれて読んでいたのだが、すぐに、ストーリーの深みに惹かれた
こう、一冊になって一気読みして、改めてしみじみと思ったが、胸が痛くなるほどに優しさが切ない内容
秘密を作る痛み、秘密を抱える辛さ、秘密を貫こうとする苦しさ、秘密を共有できる淡い喜び。...続きを読むそれらを繊細、鮮やかに描ききっていた
前作『メテオ・メトセラ』は恥ずかしながら未読だが、この『神様がうそをつく。』を読めば、前作から尾崎先生のファンであった読み手が、次回作を渇望していた、と容易に想像が出来た
小学生らしくない、けど、子供だからこそ躊躇せずに踏み出せる一歩を、なつるの真っ直ぐな勇気に見せてもらった
やっぱり、この時期の子供は、大人が侮っているうちに、グンッと成長しちゃうんだなぁ
「―――・・・どんな理由があっても・・・悪いことだってわかってても、それしかできない時って、どうしたらいいの?!」(七尾なつる)
作中で、最も胸に響いた台詞
例え、男や人の道に外れる、一般常識から鑑みれば『間違っている』行動でも、護りたかったり壊したくない「何か」が自分の中にあった時、そのラインを人間は踏み越えなきゃいけないのかもしれない・・・・・・そう、思うには十分な一言だった
読み終わった後、このタイトルの奥深さに浸れるってのも、この作品の魅力
Posted by ブクログ 2013年09月23日
第1話からは想像もつかないくらい重い展開だった…。
胸がしめつけられて、なかなか言葉が出てこないよ~。。
子どものけなげさがとにかくせつない。。
またまとまったらちゃんとした感想書き直すかも。。
Posted by ブクログ 2013年09月21日
「メテオ・メトセラ」以来の尾崎かおりさんの単行本です。
少年少女たちの真っ直ぐな瞳が印象的な作家さんです。
映画「誰も知らない」を彷彿とさせました。
子供たちは置かれた環境で必死に生きています。
その健気さは、純粋だからこそ、異様なほど、です。
非道い親だと気づいていても、
子供が負うにはあまり...続きを読むにも辛い生活に疲れても、
それでも、信じているものを守り通そうとする子供たちの強さに
祈るような気持ちになりました。
どうか神様。これから先に、
彼らが手を伸ばした先に、それがありますように。
Posted by ブクログ 2021年06月25日
女の子と話すのがまだ恥ずかしい小6のなつる。主人公より背が高い大人っぽい女の子の「鈴村」。そして鈴村の弟の3人で物語がすすむ。とてもいいバランスだった。
大人みたいになんでもできる「鈴村」が時おり見せる笑顔が切なくかわいい。
さわやかだが、さわやかだけでは終わらせないアクセント。
全3巻くらいでも...続きを読むう少し丁寧に描けたような気もする。
いい脚本といい監督といいキャスティングで実写映画を見てみたい。
なつるの母親のラノベ作家設定はあまり活かされていないような。。
Posted by ブクログ 2017年11月29日
君の名は、のような美しい描写を感じられます。
主人公のヒロイン鈴村を守ろうとするところや、淡いラブストーリーが引き込まれます。ただ、小学生ってことをリアルに考えた時に、個人的にヒロインの可愛さが半減してしまって…それでも面白かったです。
あと私も一人親だったので、コーチにはムカつきました。
Posted by ブクログ 2017年07月29日
「家の人は?」
「……私たち 二人だけで暮らしてるの
誰にも 言わないでね」
ラズベリーの下に埋めた死体は
天国へは行かずに そこにいた
誰にも言えない 夏休み
「どんな理由があっても――
悪いことだってわかってても
それしかできないときって どうしたらいいの!?」
...続きを読む 「理生、いっしょに逃げよう」
「神様も時々は嘘をつくのよ」
「なんで?」
「なつる君 私ね――」
という11歳少年少女のひと夏の物語。
ふたりの、ひそやかな冒険。
鮮烈。
大人に振り回される子どもがいない世の中を望む。
Posted by ブクログ 2015年11月13日
アフタヌーンか。ウィングスから飛び立ちましたね笑
まっすぐでとても優しい男の子としっかりものの女の子、+弟と猫。ほのぼの〜からの急降下。小学生では抱えきれない“秘密”、だけど力が無い分、身一つで闘おう守ろうとする意思は強いんじゃないかな。
神様がウソをつく。愛しているからウソをつく。
リオ父はた...続きを読むだのウソつきでした。
Posted by ブクログ 2014年04月27日
主人公の少年少女は可哀想な境遇だけど、彼らを取り巻く世界は限りなく優しい。
結末も救いがある。
パッと見は切ない系ストーリーだけど、結構リア充。
Posted by ブクログ 2014年03月22日
少年と少女、夏休み、初恋、こうしたキーワードに弱い人はもうふらふらと手にとってしまうだろう。映画『誰も知らない』を彷彿とさせる物語でもある。この作家さんの前作を知っていたので、気をつけて読んだけれど、やはり読後持っていかれた。かなしさとかさみしさとか、でもラストに描かれた希望とかがないまぜになって消...続きを読む化が難しい。再読しようとしても、あの持っていかれる感じに尻込みしてできない。でも読んでよかったし、手元に置いておきたい。
彼らが大人になって、再会することを願う。
Posted by ブクログ 2018年10月14日
11歳の夏。なつる少年の一夏の成長物語。
爽やか切ない読後感。逃避行をもうちょっとボリュームを増やしたりして、アニメ映画にしてほしい。
(ネタバレあり)
お母さんのおっぱいをもんで癒されていた小学生が、お母さんのことを気遣い、恋も知って、母親にも反抗し、好きな人のために成長していく。
「どんな理由...続きを読むがあっても…どんな悪いことだってわかっていても それしかできない時って どうしたらいいの!?」
という台詞と表情、少年の強い思いがほとばしっています。
理生とも再会を予感させる。声変わり後に初めて電話をし、なつるが謝るの良い。青春。
理生の秘密「おじいちゃんの死体を埋めた」は重すぎて小学生には荷が重いのに、それを背負うとするなつる。好きな人のために行動できる男はカッコ良いよ。
でも殴った女の子と仲直りする描写が欲しかった。殴って鼻血出させちゃだめだろ。
父親も岡田コーチも、なつるを好きだからこそ嘘を言う人たち。なつるが「父さんが死んだ時そんなに悲しくなかったよ」という台詞も嘘なのではないか。
まだ中学生になったばかりの二人。
今後の展開を描いたエピローグ読みたい!!
Posted by ブクログ 2022年03月20日
漫画
小学生のサッカー少年が主人公
拾った猫に困り、背の高い少女と接近
そして彼らの物語が始まる
1巻完結なのでボリュームがいまいちではありますが
それなりにまとまっているなとは感じました
Posted by ブクログ 2013年12月14日
少年少女の逃避行。健気としか言いようのない小学生たちにきゅんきゅん…。
切ないけれど、1冊にまとまっているし、性の目覚めというか恋愛感情の意識もアクが強くなく綺麗に描かれていて、すーっと読めました。「それから」の2人に幸あれ。